2007.12.1(Sat)

『Norton AntiBot』

 我が家のPCに導入しているアンチウイルスソフトは、スロバキアのEset社原産で、日本ではキヤノンシステムソリューションズが販売している『NOD32』だ。このソフトは、常駐して他のプログラムの実行を監視し、挙動不審なやつを突き止めたり、いわゆるスパイウェア等、インターネット経由でインストールされようとするプログラムを検出して遮断する機能も持っている。とはいうものの、近頃では、昔ながらのウイルスよりも、スパイウェアやボット等の方が厄介だったりするので、それに特化したセキュリティソフトはないかなと思っていたところだった。

 というわけで、この度、新発売となったシマンテックの『Norton AntiBot』を追加導入することにした。
 このソフトは、既存のアンチウイルスソフトとの同居が可能で、ボット等の悪意あるプログラムの検出に特化された機能を持つ。不穏な動きを見つけたら、即、遮断。たとえばみこりんが、うっかり罠リンクを踏んでしまっても、敵の攻撃を未然に防いでくれる…、かもしれない。

 以前、似たような機能を持つスパイウェア対策ソフトを導入していた時期もあったのだが、動作が結構重く、常用するのに耐えられなかったので今では外してある。
 今回の製品は、そのへんも考慮されているようで、動きも軽快らしい。

 *

 さっそくシマンテックのダウンロードページから落としてきて、レジストレーションしてみた。
 実際の動きを確かめてみる。

 常駐すると、タスクトレイに黄色いアイコンが出現するのでわかりやすい。手動で一時的に監視機能をオフにすることもできるようなので、ネットに無関係な作業、例えば動画のエンコード処理中などには切っておくこともできそうだ。

 問題の“動作の軽快さ”という点については、わりと問題なさそうな感触。ソフトの起動、ファイルのコピー等、監視機能をオフにしてある時と、体感速度はほとんど変わらないような気がする。
 ちなみに、みこりんがはまっているネットマーブルやハンゲームのネットワークゲームは、起動時、すべからく皆、アラートが出た。設定では、問答無用で怪しい動きを遮断してしまうサイレントモードにもできるみたいだが、それはちょっと不便そうなので、問い合わせモードにしてある。ただこの場合、本当に危険な動作を検出しているのに、うっかりみこりんが“許可”とかをクリックしてしまうと意味がないため、何かダイアログが出たら必ず私に聞くように念を押しておいた。

 NOD32と、Norton AntiBot。この併用でしばらく様子を見てみようと思う。


2007.12.2(Sun)

サブ

 「メールアドレスがもう1つ欲しい」と、みこりんが言った。
 いったい何に使うのかといえば、ネットマーブルやハンゲームのアカウントを追加で作るためらしい。今、新規アカウントを作るともれなく何やらアイテムがもらえるらしく、みこりん的には、それが気になるのだという。それに、“野菜村”のクエストをこなすには、対戦相手が必要なものが結構あって、そういうのにもアカウントが2個あれば一人で進めることができるから便利なのだとか。まぁたしかにそれはそうだ。“野菜村”のクエストでは、ミニゲームに200回勝たないとダメとか、そういう膨大な数のアイテムを要求してくるものが多い。ソロじゃ、確かに難しい。

 みこりんは、どうやったらメールアドレスが持てるのかわからない。だから、“野菜村”の友達が、通称“サブ”と呼ばれる複数アカウントをどのようにして取得しているのか謎だったようだ。そこでとりあえず、私に聞いてみたのだろう。
 私はドメインを持っているし、レンタルサーバの制限にもまだまだ余裕はある。だからメールアドレスを1つ増やすのは、特に問題ない。
 「簡単に作れるよ」と言うと、みこりんはたいそう不思議そうな表情をした。

 みこりん的には、ドメイン名の方も自分好みに変えたかったらしいのだが、さすがにそれは簡単にはいかないので、現在のドメイン名で我慢してもらうとして、「@マークの左側なら好きなのでいいよ」と言うと、ちょっとだけ考え込んでから、希望の単語を1つ、教えてくれた。
 レンタルサーバの設定ページからその単語を入力して、みこりん用のメールアドレスを新たに1つ作成。

 さっそくネットマーブルに、そのアドレスで登録してみる。個人情報の入力が伴うので、この作業は私がやる。その後の、“野菜村”のキャラ作成とかの段階からは、みこりんにお任せ。
 数分後には、“野菜村”に、みこりんの“サブ”が降り立っていたのであった。

 友達の高レベル(500オーバークラス)なキャラとパーティを組んで、さくっとレベル上げ。このゲームは、レベル差があってもちゃんと経験値が入ってくる仕組みのため、高レベルなキャラがいればいるほど、レベルも上がりやすい。
 実際、数時間で、みこりんのサブキャラは、私のキャラのレベル(約90)を追い越していた。うーん、おそるべし。

 そして問題のクエストアイテム取得に必要なミニゲームでの対戦は、LicのPCの方でサブキャラを、みこりんのPCで本体を起動することで、無事に対戦できている模様。これならば、自分の好きな時間にいくらでも対戦可能なので、クエストアイテムもいずれ必要な数だけ取得できることだろう。みこりんはそのクエストの報酬で行けるようになる新しいエリアに、以前から行きたくて仕方がなかったようなので、とてもうれしそうだ。…それにしても、“野菜村”のクエストで要求してくるアイテム数は、数百個っていうのが普通にあるのがなかなかすごい。その数に圧倒されて、私のキャラのレベル上げは途中で止まってるんだけど(あるレベル以上になると、受けられるクエストに制限が生じるので)。サブなしで、これらのクエストをこなせる子って、どれだけの時間を費やしてるのか。想像すると、なかなかすごいかもしれない。


2007.12.5(Wed)

プリントのコピー

 学校では今でもガリ版刷りは現役バリバリで活躍中。そのちょっと茶色い紙を一枚手にしたみこりんが、これをコピーして欲しいと言っている。どれどれ、と見てみれば、国語の問題文の複写だった。みこりんは、この問題を何回も解いてみたいので、たくさんコピーが必要らしい。

 我が家のFAX付き電話機には、幸いなことにコピー機能があった。今時の機械なので、普通紙コピーができる。さっそく手差しコピーを実行すべく、紙の投入口にプリントを入れようとして、行き詰ってしまった。学校では、B版がデフォルトなのだ。しかし、一般社会では、A版が普通に使われる。したがって、このコピー機能もA4版以下にしか対応していなかった。B4版のプリントは、A4版よりも微妙にサイズが大きいので、そのままでは入らない。

 困っていると、みこりんが「両端を切ったら入るかも!」と閃いた。がしかし、切らねばならない範囲を確認してみて、がっかり。問題文の上下も大胆にカットせねばならないのだった。
 それではと、「あれでコピーできんの?」と、みこりんが指差したのは、PCにつながっているプリンタである。だが残念ながら、あれは複合機ではなく、印刷しかできない。しかもA4版までなのは同じ。
 がっかり気味のみこりんだったが、またしても、何かを思いついたようだ。

 「このプリントを半分に切ったらコピーできるのでは?」

 な、なるほど…。その手があったか。
 オリジナルを真っ二つにしてしまうという発想は、私にはすぐには思いつかなかった。さすが若い脳は違うのぅ、などと思いつつ、じょきじょきとハサミでプリントを半分に切る。これでB5版になった。これならA4より小さいので、コピー可能だ。

 さっそくコピー開始。
 裏表に問題文が刷ってあるので、コピーは計8枚に及んだ。
 コピーした問題文を、みこりんに手渡してやると、うれしそうに解答欄を埋めにかかる。授業でやった時には、うっかりミスで満点を逃したのが、かなりみこりん的に悔しかった模様。
 しばらくして、すべての問題文に答えを書いたコピー用紙を手に、みこりんが自室から戻ってきた。
 「どう?」と瞳を輝かせているみこりん。ふむふむと点検してみると、うん、全問正解。漢字には、あいかわらず強いようだ。
 それにしても、4年も後半になると、ずいぶん難しい漢字も習うらしい。“競う”とか“帯”とか、もう普通に新聞記事も読みこなせるんじゃないかと思ってしまうほどに。道理で近頃は、ゲームでチャットしてても、「この字、何て言うの?」と聞かれる回数が減ってるわけだ。
 妙に納得した夜のことであった。


2007.12.7(Fri)

『とかげ 第3巻』

『とかげ 第3巻』(作:灰原 薬) 『とかげ (3)』(作:灰原 薬)、読了。今回の表紙は、さらに黒さが減って、ちょっと物足りず。でも、う、うつくし…。ところが、帯に“完結”の文字が…。かなり寂しい。

 もうちょっと続くと思っていたのに、なんだか終わり方が唐突というか、第1巻の間の持たせ方から比較すると、早すぎる終焉な感は否めない。これでは国家機関の環境省特殊災害対策本部は、無理に登場させる必要なかったんじゃ…、と思ってしまう。もしかして、いわゆる打ち切りというやつなんだろうか。真相はわからないけれど。

 かなり残念。


2007.12.8(Sat)

インフルエンザワクチン接種

 みこりんの学校ではまだ、インフルエンザはさほど流行っているわけではないけれど、予防するしか対抗策がない以上、ワクチンを打っておかねばなるまい。というわけで、みこりんを連れて病院まで出かけた。
 予約が必要かな、という予感はあったのだが、幸いワクチンの在庫があり、予約なしで打ってもらうことができた。みこりんがインフルエンザの予防接種をするのは今回が初めてなので、2回打たねばならないらしい。というわけで、次回の予約もしておいた。ワクチンが、徐々に手に入りにくくなってるのだそうな。今年は全国的に流行のピークが早いみたいなので、生産が追いついてないのかもしれない。ちなみに1回4000円也。

 問診票に記入するため、その場でみこりんの体温を計ってみたら、36.7度とか表示されて、少々焦る。たしか先々週だったか、風邪のため、やはりこの病院でみこりんの体温を計った時には、36.0とか、やたら低い数値を出していたので、もしかして今日は微熱かも?なんて思ったりもしたのだが、看護師さんからは特にコメントはなし。お医者さんの診断でも問題なしとのことだったので、さっそく打ってもらうことにする。

 みこりんは小さい頃から注射にはめっぽう強くて、泣かれて困った記憶はない。でも、最近はちょっと針が微妙に怖いとは言っていたけれど…。
 左腕に、ぶちゅーっと。私は自分の腕に針が刺さるのを見るのもちょっと苦手なので、さり気なく視界の端っこの方にみこりんの姿を移動。

 ワクチンの注射は、ほどなく何事もなく終わった。
 今年はインフルエンザに罹りませんように。


2007.12.9(Sun)

ローラー

 いつのまにか、庭のモミジの紅葉は終わり、すっかり葉っぱを落として、見るからに寒々としてしまっていた。もう、冬なのだなぁとしみじみと実感する。
 そんな今日この頃、みこりんのクリスマスプレゼントを買いに、スーパーまでお出かけ。私からのプレゼントなので、みこりんも一緒だ。品物は、結局、インラインスケートに決まったので、みこりんの好きな色のやつが売り切れてしまわないうちに、買ってしまおうというわけである。

 売り場は、クリスマスイルミネーション&デコレーションで華やいだ雰囲気だったが、当日まで、まだ間があるためか、品数は豊富だった。
 インラインスケートのコーナーで、みこりんがじっくりと選んでいる。事前調査では、オレンジか、水色と言っていた様な気もするが、みこりんが「これがいい」と指差したのは、まさしく水色のタイプだった。好きな色のやつがあって、ほっと安心。
 わりとでかい箱の中には、ヘッドギア、ニー&エルボーパッドまで入っているらしい。それでいて値段は3000円を切っている。昨今の電子玩具の値段に慣れてしまっていたせいか、妙に安い気が…。でも外観を見る限り、出来はさほどちゃちではないようだ。別のメーカーの物と比べても、だいたいこれが相場らしい。ふむふむ。というわけで買い。

 *

 帰宅後、さっそく箱を開け、まず、取説をじっくりと読むみこりん。この瞬間が、みこりん的には堪えられないらしい。
 一通り商品の機能を把握したあとで、おもむろに足にインラインスケートを装着。そして…、立ち上がった。
 おぉぉ、いきなり立つか。ローラーシューズで慣れているからだろうか。それとも若い脳ゆえの柔軟さか。みこりんは、立つだけでなく、移動も試みており、それは徐々に成功し始めていた。おそるべき子供の学習能力。

 数分後には、直線的な動きなら、ほぼ問題ないくらいに、室内を行ったり来たり。私が子供時代に、古典的なローラースケートを試してみた時には、満足に立ち上がることすらできなかったというのに…。ひょっとしてインラインスケートの方が、習得しやすいんだろうか。車輪が縦一列になってるのが、いいのかも?

 ちなみにこのローラーは縦に4つの車輪がついており、前から2つ目には電飾が内蔵されているのだった。自転車のライトと同じ仕組みで、回転することで電力を得て、赤、オレンジ、青のLEDがきらきらと発光する。暗がりの廊下を滑るみこりんの足元は、光のラインが描かれているようで、とても美しく見えた。ただ、滑ってる本人にはその光は見えないので、みこりんはちょっと残念そうではあったけれど。

 ひとしきり部屋の中を滑ったあとは、さっそくWebでインラインスケートの検索を試みているみこりんであった。いろんな技が動画で載ってるページを見つけて、読みふけっている。
 しばらくして「この、すろらーむっていうのやってみたい」と、みこりんが言った。すろらーむ?…あぁ、スラロームのことね。うんうん、みこりんなら、すぐに出来るようになると思うよ、と答える。実際、みこりんの先ほどの滑りを見ていると、明日にはもうがんがんスラロームでも何でもやっちゃってそうな気がするのであった。
 ただ、家の前の道路はずっと坂道になっているので、その点だけちょっと心配なのだが。


2007.12.13(Thr)

 音楽教室まで、みこりんを迎えに行った帰り道。午後7時20分過ぎ、あたりはすっかりと闇に覆われ、寂びれかけた商店街の間欠的にぽつりぽつりとある明かりが、なにやら物悲しい。
 その途中で、みこりんが「ここにあるよ」と指差したのは、以前からちょいちょい話しに出てきていた、お友達が通っているという“塾”の在り処であった。なるほど、ここなら家からクルマで10分もかからないな。でも子供の足だと軽く30分以上は必要そうだ。自転車ならその半分以下に短縮できそうだけれど、がんがん行き交うクルマの群れを想像すると、ちょっとそれは怖いかも…。
 開始17時半からだそうなので、仕事を持つ身としては送っていってやるのは難しい。

 小学4年生で塾というのも、なにやらすごいなと思ったのだが、そのお友達には“将来、医師になりたい”という明確な目標があるのだとか。それならば納得。でも同学年の子が、塾には2人しかいないらしく、そこでみこりんを誘っている模様。
 みこりんの現在の学力から考えるに、塾の必要性はとても薄い。幸いにして算数のセンスは私よりも良さそうだし、読書好きで、国語への興味も悪くない。
 ただ、みこりん的には、保育園の頃からのお友達の誘いということもあって、ちょっと好奇心が芽生えかけているような雰囲気だった。

 でも一番の問題は…、みこりんの飽きっぽさかなぁ、と思ったりもし。果たして、みこりんは入塾するのであろうか。
 いましばらく観察してみようかと思う。


2007.12.16(Sun)

タイヤ交換

 ご近所のお宅では、先週までにほとんどのクルマのタイヤがスタッドレスタイヤに交換されているのを見て、みこりんが心配していた。うちのクルマは大丈夫なのか、と。たしかにあまり大丈夫ではないかもしれない。例年、12月に入ったら早々に交換しておかねばならないものだし。ちなみに昨年は12月10日に交換している
 今日までノーマルタイヤでも無事だったのは、ひたすら地球温暖化の影響なのであろう。だがしかし、さすがに今日を外すと、次回のチャンスはいよいよ年末。それはいくらなんでも危険な賭けのように思える。というわけで、午前中のうちに済ましておこうと、ガレージへ。

 みこりんもジャッキアップを手伝ってくれるらしい。軍手を装着して、付いてきてくれた。もう大人用の軍手でも平気なようだ。みこりんの成長を、実感する。

 まずホイール構造が簡単なLicのクルマから。
 みこりんにジャッキをかます位置を教えてやると、しゃこしゃこと順調にジャッキアップは完了した。昨年あたりは休み休みだったことを思えば、大変な進歩である。
 ノーマルタイヤを、ばこっと外し、スタッドレスタイヤの溝の残りを見ながら4輪に分配。すかさずみこりんから、なぜ溝の残りで使い分けているのかと質問が飛んできたので、前輪駆動は前輪が大事なことなどを教えてやった。より滑りにくい方を、駆動輪へ。みこりんもなんとなく理解してくれた模様。

 みこりんによるジャッキアップ2本目。
 今度は途中までは行けたのだが、そこから先、どうしても回せなくなってしまったようで、交代。私がしゃかしゃか回してるのを見て、ハンドルの軸を水平に保つのがポイントだと理解したみこりんが、再度挑戦するというので、も一度交代。
 コツを覚えれば、みこりんでもジャッキアップ2本はOKらしい。でも、3本目になると、少々腕が疲れたようで、みこりん撤退。あとは私がやっておく。

 Licのクルマのタイヤ交換を終え、次に私のクルマに取り掛かった頃、みこりんが足にインラインスケートを装着して、がーっと滑ってきた。コンクリート敷きのガレージ内は、スケートするには最適な空間なのだ。
 膝と肘用のパッドは付けていなかった。ヘルメットは自転車用のやつを流用。どうも付属してきたヘッドギアは、サイズ調節がややこしいようでちょっと被り難いらしい。
 膝と肘は大丈夫なの?と聞いてみれば、ぜんぜん平気との自信たっぷりな返答があった。その滑りをしばらく見ていたが、たしかに転びそうな不安定さは微塵も感じられず。もうすっかり乗りこなしているようだ。おそるべき子供の順応力である。

 みこりんが滑っている間に、私のクルマもスタッドレスタイヤへの換装終了。これでいつ雪が降っても大丈夫。…ただ、私的には雪道の運転をものすごく苦手としているため、降ってくれない方が有難いのだけれど。みこりんは、ソリ滑りがしたいので、いっぱい積もって欲しいらしい。
 さて、今年の雪具合は如何であろうか。

越冬支度

 去年、うっかり室内への取り込みを忘れて、一冬、外で過ごさせてしまった玉の植物“ウミネギ”とサボテン達。玉の植物は、すっかり葉っぱが枯れてしまっていたが、玉の中に蓄えたエネルギーで、春、新芽を伸ばし、今では完全復帰を果たしていた。増殖した小玉からも、にょきにょきとニラのようなつんつんの葉っぱがわさわさと生え、鉢はぎゅうぎゅうである。次の春になったら植え替え必至だ。
 でもこのまま外に置きっぱなしにしていたら、昨年の二の舞になってしまうので、取り込み開始。ただし、この鉢には先週あたり小さなムカデがちょろちょろしていたのを目撃しているので、鉢ごとバケツの水に水没させて様子を見る。

 1鉢、およそ15分。これだけ水中にあって生き延びる虫はいまい(でも本当は1時間くらいつけて置いたほうがいいらしいのだけど)。
 玉の表面に貼り付いた古い皮などをはがし、ちょいとクリーニングしてから、室内へ。
 置き場所は…、低い位置に置いたらにゃんちくんがこれ幸いと葉っぱを齧ってしまうのは目に見えていたので、リビングでもっとも高い位置、つまり、2m水槽の上に配置することにした。ここならば高さも180cmはあるので、いかに猫といえども容易にはアクセスできまい。
 サボテン4鉢は、その水槽の前にぴったりと寄り添うように置いてある、高さ1mほどのCDラックの上に、ずらっと並べ。にゃんちくんがここを足がかりに、水槽の上に飛び乗ろうとしても、サボテンの針がバリケードとなってくれるであろう。

 こうして玉の植物と、サボテン達の退避は完了した。残るはデュランタの鉢植えだけだが、これはここ数年、サンルーム内への移動だけで大丈夫っぽいので(葉っぱは枯れるが、春になれば新芽は出てくる)、今年もその線でいこうと思う。


2007.12.17(Mon)

おにゅうなPC

 職場で注文していた今年度の研究開発設備が、本日、続々と到着。
 今回はソフトウェア開発に使っているPCを新調したので、新型PCが7台ほど、大きなダンボール箱に詰まっている。液晶ディスプレイは、1600×1200のやつを、PC1台につき2台ずつ。液晶の画素数は、もっと広大なやつの方が良かったのだが、デスク上に2台並べると、はみ出してしまうため、断腸の思いでグレードダウンしてある。

 PCは、日進月歩のパーツ交換が可能な事を前提にしているので、いわゆるメーカー製のPCはハナから除外。限りなく自作PCに近い、ショップブランドのBTOパソコンである。数年前に職場のPCを新調した時には、FaithのカスタムPCが選ばれていたが、今回私が指定したのはSycomゲーマー用PCである。

 開発しているソフトウェアが、どっちかというと3次元グラフィックばりばりなやつで、CPUパワーはあるだけ欲しいという重い処理が主体のため、コアなゲーマーが使うようなPCで丁度いいのだった。
 GPUにはGeForce8800GTX、CPUはIntelのCore2 Extreme QX6850。チップセットが、発注時期がちょい早かったのでX38は間に合わず、P35で妥協しているが、いずれこのへんは交換してしまえばよいので、特に問題なし。メモリもどどんと4GBほど。OSは、DirectX10を考慮してVistaである。SP1のリリースを目前に控えているので、そろそろ大丈夫であろう。

 BTOで選択可能なメモリは2GBまでだったので、追加の2GBは別途注文。まずはこいつを増設せねばならない。箱を1つ1つ開封し、動作チェックも兼ねつつ起動。そして筐体を開け、メモリを挿し、再度、起動。これを7台分。
 マザーボードに乗っかった巨大な銅のヒートシンクに、おもわず口元が緩んでしまいそうになる。ぐふ、ぐふふふ…。
 これだけの重装備にもかかわらず、ケース内部にびっしりと貼られた防音・防振シートが功を奏してか、ほとんど騒音は外に漏れてこない。電源ファンもインテリジェントなやつなので、不必要にぶんぶん回らないのもいい。

 そして何より重要なのは、ケースの色も、液晶ディスプレイのフレームも、すべて黒で統一されていること。キーボードも、もちろん黒だ。

 至福のひとときであった。


2007.12.19(Wed)

塾の合宿

 例の塾のWebサイトを探し当てたみこりんが、真剣に見入っていた。なぜそこまで真剣になっているかといえば、この塾で開催されるという合宿の事が気になって仕方がないからのようだ。
 塾に通ってるお友達が、合宿で塾オリジナルのチロルチョコをもらったという話を聞いたのが、みこりんの限定モノ好きな魂に火を付けたらしい。

 「塾の合宿って何やるの?」と、ちょっと前からいろいろ聞かれていたわけなのだが、その時には「ホテルで缶詰状態になって朝から晩まで勉強するのだよ」などと答えていた私も、本当のところがどうなのか、少々気にはなっていた。果たして、塾の合宿の正体とは。

 やがてみこりんが、そのものずばりのページを探し当てていた。今年行われた合宿の様子を特集したページがそれだ。
 掲載されている写真には、旅館でのお泊りの様子とか、どこかの体育館で行われたと思しき球技大会の様子などが写しこまれていたのだった。…いわゆる、修学旅行みたいな感じ?
 特性チロルチョコは、この球技大会での景品だった模様。

 合宿が、いわゆる勉強合宿ではなかったというのが、みこりん的にはとてもポイント高かったようだ。
 今、みこりんは真剣に入塾について悩んでいる模様。17時半開始となると、行きはとにかく自力でなんとかしないといけない。これはみこりんも理解している。帰りは、クルマにキャリアでも付ければ自転車の1台や2台は運ぶことは可能だ(と、みこりんには言ってある)。
 自分の足、もしくは自転車で、塾まで週2回、ちゃんと通えるのかどうか。
 みこりんの葛藤は続く…


2007.12.20(Thr)

落ちていたもの

 体の奥底まで冷え込んだ朝、布団から気合を入れて起き出し、リビングへ。
 いつものように、石油ファンヒーターのスイッチをONにしたところで、ふと視界の端に、ありえないものが転がっているのに気が付いた。

 ころんとそこにあったのは、サボテンの鉢植え。そう、先週、リビングに取り込んだばかりの、サボテンだ。CDラックの上に並べておいたはずのものが、なぜ床の上に転がっているのか。
 真夜中、ポルターガイスト現象が発生したのでない限り、これの原因として考えられるのはただ1つ。…にゃんちくんだ。

 じつは玉の植物とサボテンを部屋に取り込んでから、私にはちょっと気になることがあった。それは、長い葉っぱをわさわさと2m水槽の上から垂らしている玉の植物のことだ。
 なんとなく、その垂れ下がった葉っぱのうちの数本が、日々、短くなっていっているような?しかもその場所は、CDラックの上あたりに集中しているような気がする…。まさかとは思うが、このCDラックの上に並べたサボテンをものともせず、にゃんちくんが飛び移り、しゃりしゃりと葉っぱを齧っているのではあるまいか。
 CDラックの横は、部屋干し用のスペースとなっているため、ほんの少しだけサボテンの横に、隙間を空けておいたのだ。まさかこの十数センチ足らずの隙間は、猫にとって何の障害にもなっていないのでは。
 そう思った私は、昨晩、サボテンの配置を若干いじっておいたのだった。極力空きができないように。
 にゃんちくんもその一部始終を見ていた。それは、私からにゃんちくんへのメッセージでもあった。「ここに上っちゃダメだよ」という。

 そして今朝、一番端っこに置いてあったサボテンが1つ、落下していた…。にゃんちくんに、メッセージは届かなかったのだろうか。
 横倒しのサボテンの鉢植えを手に取り、サボテンの状態をチェック。特に折れたとか、ひしゃげたという状況ではなさそうだ。サボテンの棘がクッションのように衝撃を吸収したのと、サボテンの根が、鉢の中にびっしり張り巡らされていたのも幸いしたかもしれない。こぼれた用土も、ほんのわずか。ただ、“撒きびし”のように、脱落した棘が何本か床の上に散らばっているだけ。
 サボテンを元の位置に戻し、その後片付けをしていた私は、ふいにある可能性に思い当たり、にゃんちくん用のソファを置いてある和室へとダッシュした。
 にゃんちくんは、普段と変わりなく猫用ソファの中でぬくぬくと丸くなって眠っている。私が名前を呼ぶと、「んにゃ?」と顔を上げた。

 サボテンが落ちたということは、にゃんちくんが決死のジャンプを試みたということであろう。そしてそのジャンプは失敗した。サボテンは落ち、にゃんちくんも、おそらくサボテンもろとも落下したことだろう。それはつまり、サボテンの棘が、にゃんちくんに刺さったかもしれないということだ。

 ところが私の心配をよそに、にゃんちくんは普段と変わりなくゆるやかにソファから出てくると、大きく1つ伸びをして、ごろんと横になった。いつもの“撫でて”ポーズだ。
 私はにゃんちくんの体に棘が刺さってないかどうか、念入りにチェックした。狭い額、小さい鼻、肉球、etc...
 どこにも異常は見当たらなかった。おそるべき猫の敏捷性で、サボテンとの正面衝突は避けられたのかもしれない。

 ほっと安心。サボテンもにゃんちくんも無事だった。
 おそらく、にゃんちくんは二度とサボテン目掛けてジャンプするような真似はしないであろう。猫は慎重だ。一度危険と思った事は、やらないはず。
 玉の植物の葉っぱも、齧られずに済む。……かもしれない。


2007.12.22(Sat)

マザーボード交換

 みこりんのPC用に新しく買ったSocketA対応のマザーボードは、じつはまだそのままになっていた。バックアップ領域として使っていた同PC搭載のハードディスク容量が逼迫しつつあったため、どうせならハードディスクの増設も一緒にやってしまおうというわけで。
 幸いというか、買ったマザーボードは、SocketA対応という旧世代ながらも、シリアルATAのポートが2つ付いていたのだ。ここにシリアルATAのハードディスクを2つ繋げば、当面の問題は解消される。昨今ではパラレル接続のATA仕様よりも、シリアル接続のATA仕様のハードディスクの方が、将来性もあるし、入手しやすい。なにより、お財布にも優しい。

 というわけで、SATAのハードディスクも購入。500GBを2つほど。いずれもダイナミックドライブとして、1つのスパンボリュームにまとめてしまえば、1TBのドライブと等価である。値段的にも約2/3に抑えられるし、これだけの容量があれば、そうそう困ることはあるまい。過去撮りためて来た“みこりんの成長記録”も、DVD-Rに保存すると同時にハードディスクの方にも保存しておけば、DVD-Rメディアの劣化をさほど心配しなくてもよくなる。太陽誘電製のメディアといえども、今後何十年(少なくとも私が生きてる間)という保存期間を考えると油断大敵だ。もっとも、そのうち新たな大容量で安価な記録メディアが登場して、そっちに移行しちゃうのだろうけれど、ハードディスクに記憶しておけば取り扱い易いことこの上ないので。DVD-R単独での保存よりは、かなり気が楽。

 *

 マザーボードの交換及びハードディスクの増設作業は、昨夜遅くからはじめた。
 ついでなので、他のPCも筐体を開け、クリーニングなどもやっちゃいながら。

 マザーボードの交換という大手術のため、OSもクリーンインストールすることにして、無事終了。データを既存ディスクから吸い上げた後、そのディスクを取り外し、いよいよSATAのハードディスクの装着である。パラレル接続に比べて、さすがにケーブルが細くて扱い易い。コネクタもちっこいし、いい感じ。
 2本を3.5インチのドライブベイに装着完了し、電源を入れる。BIOSの設定で、SATAをIDEモードに。このマザーボードではRAID構成も可能なので、RAIDモードも選択可能だったのだが、さすがにそこまでは必要ないので。

 ところがここではまってしまった。
 SATAのハードディスクを、認識しないのだ。ハードディスクはWestern Digital製のWD5000AAKSである。さっそくこのキーワードで検索してみると、解はほどなく見つかった。どうやらハードディスクの仕様が最新すぎて、この古いマザーボード上のSATAコントローラでは会話が成立しなかった模様。検索結果に基づき、ハードディスクの仕様をグレードダウンさせて(ジャンパピンの5番6番を短絡させる)、電源再投入。
 今度は、ちゃんとIDEドライブとして認識してくれた。

 だがしかし、問題はこれ1つではなかった。IDEドライブとして認識したはいいものの、今度は“DISK BOOT FAILURE"というエラーメッセージが出て、先ほどまですんなり起動していたWindowsXPが、ぱったりと起動しなくなってしまったのだ。
 こういうエラーが出た場合は、真っ先に確認するのはブートデバイスの優先順位である。ブートの順位が、ブートして欲しいドライブよりも、SATAの方が優先という設定になっていると、こちらの方にはOSを入れてないのでブートはしない。

 BIOSの設定画面を何度も見返してみたが、ブート順位に問題があるとは思えなかった。OSの入っているIDE0デバイスが最優先に設定されている。試しに他のCDドライブやらUSB等からのブートをすべて無効にしてみたが、症状は改善されず。
 はて。
 限りなくマザーボードの不具合っぽい予感。

 念のため、マザーボードの型番“8KRAI(EPOX社製)”と、エラーメッセージで検索してみると、同様な症状でヘルプを求める声がずらずらっと表示された。日本語の情報はないかと探してみたが、どれも外国語のものばかり。仕方がないので上位の方のページから順に読んでいってみたのだが、ヘルプに対して、その応答はありきたりな“ブートデバイスの順序を確認しろ”ばかり。いや、それをやっても改善しないからみんな助けを求めてるんだけどね。などと思いつつ、これは自力でなんとかするしかあるまいと、BIOSの設定画面から、SATAのモードをRAIDに変更してみた。最悪、ディスクは同規格のものが2本あるので、RAID-0あたりで運用しちゃっても動いてくれるならそれでいい。

 期待をこめて、電源ボタン投入。

 数秒後、見慣れたWindowsXPの起動画面が現れた時には、心底、ほっとしていた。この時、時計の針は午前7時を回っており、いつもならそろそろみこりんが起き出して来る時刻。でも、妙に2階は静かで、まだ深い眠りの中にあるらしい。

 さて、引き続きドライバの設定。マザーボードのRAIDコントローラ用のデバイスドライバをインストールしなければ、増設したディスクは使えない。
 ところがRAIDコントローラのデバイスドライバだけは、なぜかフロッピーディスクに書き出される仕組みらしい。なんとも不便な。…まぁ、SATAしか使ってない場合は、こっちの方が便利なんだろうけど、普通にハードディスクにインストールする手段も残しておいて欲しかった。なぜかといえば、みこりんのPCにはフロッピーディスクドライブなぞ、搭載していないからだ。

 我が家のPCでフロッピーディスクドライブが付いているのは、私のPCのみ。しょうがないので、ドライバのディスクは私のPCで作り、出来上がった内容物をLAN経由でみこりんPCに転送することで、クリアした。
 ドライバのインストール完了。
 再起動。

 無事起動したので、さっそく管理ツールの“コンピュータの管理”から“ディスクの管理”を使って、ディスクの状態を確認してみる。
 わかったのは、SATAが2台とも普通に認識されていること。RAIDコントローラを活かしたわけだから、もうちょい変わった事になるかと思ったのだがそうでもなかったらしい。では、当初の予定通り、SATAのドライブはダイナミックディスクとして、2個合わせて1つのスパンボリュームに構成しよう。
 フォーマットしている間に、みこりんが起きてきたので、軽く朝食を済ませて予約しておいたインフルエンザの予防接種2回目にお出かけ。大容量のフォーマットなので、戻ってくるまでに終わってないかもしれないけれど。

 *

 夕方、みこりんのPCは完全復帰を果たしていた。
 これまでインストールしてもちゃんと起動しなかった、オンラインゲームのトリックスターや、エンジェルラブオンラインが、正しく起動するようになっていた。マザーボードを新品に交換したのと、OSをクリーンインストールしたのが効いている模様。

 みこりん、さっそくトリックスターにはまっている。以前からこれをやりたくてしょうがなかったみこりんだから、その感激もひとしおなのだろう。
 ところで廃棄物となってしまった古いマザーボードは、やはり捨てるしかないのだろうか。この基盤に使われているレアメタルを埋め立ててしまうのは、なんだかもったいない気もするが…。パソコンのリサイクルは、完成品しか引き取ってくれないからなぁ…。
 などと思いつつ、長かった一日は終わった。気が付けば、久しぶりに貫徹の日であった。


2007.12.23(Sun)

売れ残りには…

 コンビニまでコピーをとりに。みこりんもおやつを買出しに、くっついてきた。

 店に入ってすぐの書架の前で、なにやらじっとたたずむみこりん。

 やがて、うれしそうに両手に分厚いコミック誌を持って戻ってくる。買い逃したと思って落ち込んでいた今月号の『ねこぱんち』が、この店にはまだ残っていたのだ(題名の通り、ねこ漫画てんこ盛りな本)。
 なんてラッキーな。

 冬の日曜日。弱々しい太陽の光。


2007.12.24(Mon)

デコレーション

みこりんがデコレーションしたクリスマスケーキ カレンダーでは祭日だが、私の勤務先では普通に出勤日なので、朝、目覚ましをセットしておいた。…のだが、目覚ましよりも早く、みこりんに起こされていた。どうやらサンタさんは、みこりんの願い通り、一日早く祭日の今朝、クリスマスプレゼントを届けてくれた模様。

 何が届いたのかと聞いてみれば、これまたみこりんのリクエスト通り、“たまごっちミュージックフィーバー”とか。いわゆる音楽録再機+ミニゲームマシンである。
 録音といっても、近頃流行のPCから転送というのではなく、アナログケーブルで音源と接続しての“録音”なので、なにやら昔懐かしい香りのするアイテムであった。さっそくみこりんがDSと接続して、11月に買ってきたソフト『燃える!熱血リズム魂 押忍!闘え!応援団2』の音楽を録音し始めた。すでに私を起こす前に、一通り取扱説明書は読んでいたとみえて、その手順は実になめらかだ。
 それを見届け、私は出勤。今日も芯から冷える寒い朝である。

 *

 夜、帰宅。
 夕食の後、登場したクリスマスケーキは、どことなく手作りな雰囲気のするデコレーション。
 「もしかして、みこりん作った?」と聞いてみれば、まさにそうだという。
 ホイップクリームが苦手なみこりんらしく、それは軽く上部に塗られただけで、あとはスポンジ(これは既成品)の生地がむき出しになっている。でも、こういうタイプの飾り付けも斬新でいいかもしれない。
 土台がチョコ風味になっているので、しっとり感あるし、クリームが側面にべっとり塗られてない方が、むしろぴったりな味加減。

 ちなみに、上部に飾られたチョコの造形物は、すべてみこりんの口の中へ。甘いのが苦手なのか得意なのか、微妙に不思議な感のあるみこりんであった。


2007.12.25(Tue)

サンタさんの謎

 みこりんのクラスでは、「サンタは誰か?」という謎に対して、ほとんどのクラスメイトが、こう即答するらしい。

 「親!」

 ふむふむ。
 で、みこりんはどう思っているかというと、やっぱりみこりん的にも「親のような気がする」のだそうな。それは何故かと言うと、窓が開いてないのでサンタさんは入ってこれないはずだから。

 たしかに、今の日本で煙突のある家は少なかろう。サンタさんも入ってくるのに苦労しているに違いあるまい。しかし、そもそも“空を飛ぶソリ”という現在の地球の科学レベルではあり得ないオーバーテクノロジーを用いていることからして、煙突や開いた窓がなくても、家の中に入ってくる技術を持ち合わせている可能性はあるのでは。
 私はそう思うのだが、果たして子供達はそのへんの事情をどう捉えているのだろう。来年、みこりんがこの謎についてどういう見解になっているのか、興味は尽きない。


2007.12.26(Wed)

電子レンジ

 本日、終業式。
 数日前に「終業式っていつだっけ?」と、みこりんに聞いた時には、「木曜か金曜」と答えていたので、昨日になって明日が終業式という事が判明してからは、ちょっと焦った。お昼ごはんどうしよう、と。

 だが、もはやそんな心配も無用らしい。
 小学4年も後半のみこりんにとって、電子レンジは普通に使える家電となっていたのだ。冷蔵庫で冷え冷えの食べ物でも、レンジでチンすればいつでもあつあつのが食べられる。もしくは、冷凍庫でかちんかちんに凍ったやつでも、ちゃんと解凍して食べることができる。

 時の流れを実感する瞬間である。


2007.12.28(Fri)

終了

 本日、仕事納め。
 とはいっても、数年前から終業前に1時間ほど用意されていた大掃除の時間がなくなったため(つまり、終業時刻まできっっちり“仕事”していろということ)、ぜんぜんそんな雰囲気はない。まぁ、実際、忙しい部署では正月休みも返上のようなので、無理からぬことなのかもしれないけれど。

 唯一、それっぽいのは終業と共に鳴る『蛍の光』。これがまた妙に物悲しく聞こえて、とてもとても不安になる。もうちょっと景気のいい曲の方がいいような気もするのだが…。例えば…、『ワルキューレの騎行』とか…。これはちょっとしゃれになってないか。

 『蛍の光』に見送られつつ、外に出てみれば、冷たい雨。
 今年はもう雪は降りそうにないな、と思ったりもし。


2007.12.29(Sat)

『マリと子犬の物語』

 この冬、みこりんがもっとも見たい映画は、大方の予想に反して『たまごっち』ではなく、『ドラえもん』でもなく、『マリと子犬の物語』だった。
 もともと大震災系の話や、ドキュメンタリー調の物語を得意としているみこりんなので、ある意味、これこそが待ち望んでいた話なのかもしれない。しかも当日割引となるサービス券まで入手しているとあっては、公開中に大画面で見てかねば大きな後悔となるであろう。というわけで、今日、一緒に最寄の映画館までお出かけ。

 どのくらいの人数が見に来るのか予想がつかなかったので、予約で席が全部埋まってた場合の事をみこりんと相談してみると、明日に回すより、レイトショーになってもいいから今日中に見たいと言う。このあたりにも、みこりんの気合の入れようが伝わってくる。
 幸い、午後イチの上映直後の閑散としたチケット売り場では、余裕で次の上映分の座席指定が可能だった。窓口のお姉さんの口ぶりからすると、結構余ってそうな雰囲気。そんなわけで、みこりんの好きなはしっこの席、しかも前列とは通路で区切られている絶好のポイントを確保することができたのだった。

 時間まで、併設されたスーパーで正月用の買い物などして時間をつぶす。上映時間は130分以上あるため、待ち時間はかなりある。注連飾りやら裏白やら、新年用のネコ川柳のカレンダーやら、いろいろなものを買い。それでもまだ時間が余っていたので、店子として入っている本屋で立ち読み。ここで、みこりんがこれまたずっと探していたという2008年版のギネスの本を見つけたというので、それも買い。
 15分前、移動開始。

 映画鑑賞の友として、キャラメル味のポップコーンと、飲み物を手に、入場。案の定、座席はほとんどが空席であった。指定席に座り、ポップコーンを頬張りながら、上映を待つ。
 長い予告やCMが終わると、いよいよ始まり。

 2004年の新潟県中越地震。陸の孤島と化した山古志村が舞台となる…。という映画のあらすじくらいは事前に知っていた私だが、あまりチェックしてなかった作品なので、詳しくは知らない。
 マリって誰?マリが飼ってる子犬の物語?なんてみこりんにとんちんかんな質問をして、その度に「ちがうよー」とチェックされてきたが、それらの謎は今日、すべて明らかとなる。

 鑑賞中……

 ひたすら鑑賞中…

 時折、場内で啜り泣きの声が。うっ、たしかにこれは涙腺にくる映画だのぅ。と思って隣を見てみると、みこりんは真剣な表情で画面に見入っていた。

 エンディング。平原綾香の『今、風の中で』が心に染み渡る。
 犬と飼い主と、家族の愛。それも感動ポイントだとは思うのだけれど、私的にツボだったのは、陸自の輸送ヘリCH-47の雄姿である。
  新入社員研修の時に、工場でこいつのミッションを組み立てたという繋がりしかないけれど、映画の中のCH-47かっこよかった。度々、後部ハッチの開閉シーンが出てくるのもよかったし、ホバリングしながらのホイスト救助の様子が見られたのが一番よかった。いやたぶんあそこのシーンでは、なぜ着陸して即、みんなを回収しなかったのか?と疑問に思う子供達が多いかもしれないけれど、脚機構がタイヤになってる大型ヘリは平坦な所じゃないと着陸するのは難しいし、危ないのでやらない。だからホバリング。これもまた低空だと自らが吹き降ろした風の影響などもあって、かなり安定を保つのが難しい。ヘリによる救難というのは、そうとう高度な技が要求されるものなのだけれど、ちょっと説明不足だったかもしれない。まぁ、怪我人の出血が酷く急がないと間に合わないという緊迫感があり、マリ達、犬は連れて行けなかったんだよという理由付けは成功してるので、あまりヘリの方の理屈は重要じゃないかもしれないけれど。

 *

 130分を超える長さというのは、まったく気にならなかった。14時55分上映開始だったので、映画館を出てみると、すでに辺りはほの暗く、すっかり夜の気配。
 今夜の夕食用に、生鮮食品を最後に買い物していく予定だったが、みこりんが見終わってどっと疲れが出たのかクルマに転がり込むようにして乗り込んだので、予定を変更してこのまま帰る事に。

 帰宅後、みこりんは『マリと…』関係のWebを検索でいろいろと探し、感動を継続中の模様。でも、上映中も、みこりん泣いてなかったなぁ。結構、涙腺は固いもかもしれない。


2007.12.30(Sun)

大掃除

 大掃除など。私が和室と神棚をやっていると、みこりんから自発的に「お手伝いする!」と申し出があり、クイックルワイパーで階段と廊下をやってもらうことにした。じつは神棚の掃除にちょっとてこずっていたので、かなり助かったかもしれない。
 神棚は塗装の施されていない木で出来ているため、そこにゴキブリの糞などが付着するとじつに取り難いことになってしまう。今年はゴキブリの数が少なかったと思ったのだが、どうやらここにお供えしてある“米”を狙って出没していた模様である。しかも御札を納めた部分にも、こっそりと潜んでいた形跡が…。
 念入りにアルコールを染み込ませたウェットティッシュで拭い清め。

 お供えものを取り替える頃には、みこりんに追加でお願いしてあった玄関の整理整頓も無事に終わっていた。ずいぶん、役に立ってくれるようになったものだ。しみじみと感慨にふけりつつ、まず榊を新しいものにする。ホームセンターで売ってる特売品の“榊”は、主に中国産だが、私がもっぱら買ってくるのは花屋で日本産と明記してあるものだ。なぜならば、「中国産のは変な臭いがするから」。そう言うと、みこりんも「うんうん」と納得してくれている。中国産のは水に触れている部分が、数日経つと、なんとも不快な腐臭というか、独特のプンとくる臭いがするようになる。以前、中国産のを使っていたときに、この臭いのをみこりんも嗅いだことがあるので、実感として理解しているようだ。
 続いて水に御神酒に米、そして塩。新しいお供えものを並べていると、みこりんに「どうしてその並び順なの?」と問われ、答えに詰まる。「えーと…、昔からそうなってる、から、かな?」…。私も勉強しておかねば orz...

 神棚のしめ縄は、今年の分はにゃんちくんにじゃれつかれて端っこがぼろぼろになってしまったが、今回買ってきたのはちゃんと神棚に合わせて三社仕様の長いものなので、落ちてしまうこともあるまい。びしっと右を太く、左を細くなるように張り渡すと、心なしか雰囲気もぐっと引き締まってくる感じ。藁の香りが、心地よい。
 そして最後に、どどんと鏡餅をお供えすれば出来上がり。

 それにしても、この鏡餅、毎年鏡開きまで待っていると、青いのとか黄色いのとかがわさわさと生えてくるのだが…。食べる部分がなくなってしまわないうちに、わさわさにならないうちに腹の中に収めてしまってもいいのかも。

 最後に、玄関ドアの外側と内側を、さきほどの神棚の掃除でも役立ってくれたウェットティッシュで拭き拭き。これにて本日の大掃除終了。


2007.12.31(Mon)

大晦日

 気が付けば、24時まであと3分。昨年初めて除夜の鐘を聞いたみこりんも、近頃ではすっかりこの時間帯まで起きているのが平気になっており、私もうっかり新年への切り替わりを見逃してしまうところだった。

 …まぁ、見逃したからといってどうということもないのだけれど。気分的にちょっとがっかり感が漂うかもしれないので、残り3分間の2007年を強く意識する。

 みこりんはオンラインゲームの“野菜村”で、友達と一緒に年越しイベントなどやっている模様。そのPCのクロックが0:00を刻み、2008年はあっけないほど静かに始まった。
 平成にすると20年。20年前、2000年くらいには打ち上げられるはずだった宇宙ステーションの日本モジュールは、いまだ地上にある。つまり私の作ったプログラムも、まだ宇宙には出ていないということだ。…長い、長すぎる。

 ふと、“思えば遠くへ来たもんだ”の歌詞が脳裏をよぎる。中学生くらいの頃に聞いて、なんとはなしにわかったような気になっていたが、実際、自分が歳食って初めて、しみじみとその言葉の意味を思い知る。

 さらば、2007年。


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