1999.12.5(Sun)

お買い物

 夕方からWOWOWで放送される『女優霊』の録画予約を済ませてから、恒例のお買い物に出撃である。デオデオの安売り&ポイント倍増セールを逃してはならない。

 デオデオにてS-VHS10巻セットを2箱購入。年末年始と、いつもよりエアチェックの回数が増えるので、これだけ買ってもすぐになくなってしまいそう。Licは、安楽椅子(マッサージチェアともいう)で極楽気分を味わっている。3台並んだ展示椅子に、みこりんと並んで座っているのだが、みこりんに私も座るように勧められてしまった。…が、さすがに家族そろって3台とも占拠してしまうのは、気が引ける(すでに2台占有してるので、たいした差ではないかもしれないが)。なおも勧めてくれるみこりんを残し、さきにレジで会計を済ませておくことにした。

 買い物が終わると、すでにLicとみこりんは冷蔵庫方面で遊んでいる様子。我が家の冷蔵庫は、いちおう3ドアなのだが、冷凍庫が狭い、野菜室が狭い、左開きなのが不便と、かなり問題が発覚している。買い換えてもいいかなと思っている家電の筆頭なのだ。
 電気代の問題も含めて、最近の新型冷蔵庫は高機能のようである。庫内のいたるところにベンチレーションの穴があったりして、なにやらメカメカしい雰囲気。だが、価格が20万近くもするのがネックである。制御部品やマイコン、モーターなど含めても、これだけの値段になるものなのか、いまいち理解できない部分もあったりする。高性能な冷却装置が高値安定の一因だろうか。

 BOSEのカタログを手に、デオデオを後にする。次は本屋である。
 グレッグ・イーガンの『順列都市』を、ついに上下巻とも買うことにした。海外SFを買うのは、久しぶりだ。面白そうなのがなかったからではなく、文庫本の値段が高かったからだ。新書版とほとんど変わらない値段の文庫本って、なんだか違和感ありまくり。内容がハードかソフトかに関係なく、安く手軽に読めるのが“文庫本”だった時代は去ってしまったのか。
 それでもいたるところで話題にのぼるイーガンと『順列都市』は、押さえておかねばなるまいと思わせるに十分だったのだ。

 定期購読しているみこりんの絵本も、忘れずに買う。移動のクルマの中で、さっそくみこりんに読み聞かせてやった。“さらちゃんさらちゃん”という語感が、みこりんのツボにはまったのか、1回読んでやっただけで、あとは自分で音読しはじめたのだった。もちろんみこりんに文字はまだ読めない。記憶力と、絵とで補完しているらしいのだが、通しで最後まで絵本を音読したのは、おそらく今日が初めてではなかろうか。

 家についてからも、何度も何度も音読しているみこりん。そうとう気に入ったらしい。読み終わるたびに「もっぺん?」と聞いてくるので、私たちは「もっぺん読んで」と言うのだった。


1999.11.28(Sun)

むかしむかし

 家族揃って布団に入る。いつものように、みこりんに絵本を読んで聞かせてやる。
 みこりんは、絵本が大好き。枕元には常時5冊の絵本が用意されているのだった。
 すべての絵本を読み終えると、今度は「おはなしきかせて」という。ここ最近、絵本と並行して創作童話の語りをやっていたのだが、ようやくみこりんにも受け入れられてきたようである。よしよし、語ってやろうではないか。

 創作というより、アドリブ童話なので、ヴァリエーションはほとんどない。いつも出だしは「むかしむかしあるところに、おとーさんとおかーさんとみこりんが住んでいました」で始まる。だが、この定番化というのがみこりんにはよかったらしい。物語の背景が同じなので、安心できるようなのだ。『サザエさん』が、何十年も同じ一年を繰り返すのと同じ効果があるのかもしれぬ(いや、なんか違うかも…)。

 今夜は“黄色いお花”を題材に、物語を進めよう。瞬間的に思いついて、みこりんのお庭で咲く、黄色いお花に妖精が…、と次々に言葉を紡いでゆく。みこりんは、神妙な顔で聞き入っている様子。よしよし、いいぞ。さぁそろそろ捻りを利かせてみるか、と思った瞬間、みこりんが言った。

 「おかーさん、おはなしきかせて」

 ………、あ、あれ?

 もっと精進せねば。


1999.11.22(Mon)

こんな天気のいい日には

 思わぬ事情で、今日は有給休暇である。つまり、土曜から4連休になったということだ。時間がありすぎて、何から手をつけていいのか迷ってしまう。

 とりあえず、今日はまるで初秋のような気候ということで、布団を干すことにする。ベランダが狭いので、全部の布団を並べられないのが悔しいところ。ベランダに干せなかった布団は、別の窓から屋根にかぶせて干しておく。
 そうしてから、掃除に片づけ。普段なかなかできないことは、たっぷり時間のある今日みたいな日にやってしまうに限る。

 本棚の数がぜんぜん足りない。このまえ新しく本棚を追加したというのに、はやキャパシティオーバーだ。売れる本はないものかと、本棚を探っていると、アスペクト版の『幻魔大戦』に目がとまる。6巻までしか揃っていない。角川文庫の『幻魔大戦』を売り払うかわりに、こいつで新たに揃えようとしたというのに、たしか途中で続巻が出なくなったのでこうなっているのだ。で、現在『幻魔大戦』は、別の出版社から文庫サイズで再出版されている…。平井和正の作品には、たまにこういうことがある。どういう事情か詳しくは知らないが、読者にとってみれば迷惑このうえない。書き下ろしならともかく、元原稿のあるやつを途中で止めるのは勘弁してほしいものだ。
 出版年月日の新しいうちに売ってしまったほうがいいかもしれないな。『幻魔大戦』が図書館にあることも確認できたし。ウルフガイシリーズならば、手元に置いとくけどね。

 ハルキ文庫で再出版された『狼男だよ』、きちんと最後までアダルトウルフガイ全作品が続巻で出るのなら、買ってもいいのだが…。また本の置き場に困ってしまうのだけれど。


1999.9.18(Sat)

怖いもの

 みこりんがお昼寝から目覚めたらしい。ベビーベッドの上で、寝起きの余韻を楽しんでいるようす。柵の隙間から、ときおりこちらをのぞき見ている。
 みこりんと視線が合った!指をもぐもぐさせながら、きょとんとしてる。ふいに悪戯心が沸いてきて、私は両腕をゾンビのように突きだしながら、腰をかがめて、なおかつ顔も少し傾け気味に、ぎくしゃくとみこりんの方に接近してやったのである。

 みこりんの顔つきが、だんだん怪しくなってくる。あと1mという距離まで近づいたとき、辛抱の限界を超えたのか、みこりんは両腕をばたばたさせて、本気で怖がり始めてしまった。なおも、そのまま近づこうかと思ったのだが、みこりんの怖がり具合に、尋常ではないものを感じたので、止めておくことにする。変な刷り込みを与えてしまっては大変だ。

 昨日読んだ絵本の中には“音を盗むお化け”が登場していたのだが、みこりんはしきりに怖がっていた。竜巻のようなその姿を指さしては、「おばけこわい〜」と言うので、「絵本から出てくるかもしれんね!」って言ってみたら、絵本から遠ざかるように座り位置をずらすのだった。絵本そのものを嫌いになられたら大変なので、それくらいにしておいたのだが、いつか「お化けなんかおるわけないやん」と言い出されてしまうんだろうか。そうなってしまっては、どうやってみこりんと怖いものごっこをすればよいのか。来るべきX−dayに備えて、ネタを研究しておかねばなぁ。


1999.9.15(Wed)

図書館へ

 夕方、Licが借りてきてた本を、図書館へ返しに行く。暴風雨は彼方へと去りつつあった。
 次に何を借りるか考えつつ、書架を見てまわっていると、文庫本のコーナーで唐突にそれを発見してしまった。カレル・チャペックの『園芸家12ヶ月』である。園芸家にとって、この本はなにやら特別な本らしいというのは知っていたが、なんだか敷居が高そうな気がして、自分から近づく努力をしていなかったのだ。その本が、今、目の前30cmのところで、「さぁ、読んでみるがよい」と語りかけている。
 これも何かの縁であろう。私は静かに『園芸家12ヶ月』を、書架から抜き取ったのだった。

 借りたその日のうちに、最後まで読んでしまうとは、自分でも信じられない快挙である。今夜はみこりんが、Licの組み立てるマグネロボ・シリーズに気をとられていたのが幸いしたようだ。『園芸家12ヶ月』、内容もさることながら、この本が書かれたのが1928年あたりと知って、驚きを禁じ得ない。チャペックの描き出す当時の園芸家の姿は、現代における園芸家と、なにも変わるところがないのである。春の息吹を感じては、居ても立ってもいられなくなり、買い込み過ぎて、もう植える場所がないといっては嘆いてみせる。園芸カタログから、どの植物を注文するか悩みぬく場面など、どれもこれもいちいち自分の姿とオーバーラップしてしまい、もう笑いの連続であった。素晴らしい。たしかにこの本は、園芸家必読の書と言っても過言ではない。さぁそこの園芸家のあなた、まだこの本を読んだことがなければ、明日にでも図書館、本屋さんで探してみることをお勧めする。自分が園芸家であることを、感謝せずにはおれなくなるであろう。


1999.9.2(Thr)

本屋さん

 会社帰りに、本屋に寄ってみた。オープンしたのは数日前、もとはディスカウント・スーパーのあった場所だ。敷地面積は、この付近でも有数の広さを誇る。
 入ってみると、まるで図書館かと思うようなレイアウトである。ワンフロアぶち抜きで、天井の高さは2階分ある。店内の2/3が本で、残りがレンタルビデオ&CDという配置。まずは本棚チェック。新書の新刊付近から見てゆくことにする。

 平積みがあまりない。かわりに本棚部分に、表紙が見えるように横置きされている。お、『ヴァンパイア・ハンターD』の新刊が出てたのか、買わねばなるまい。ふとその横を見ると、麻城ゆうの新刊があった。これはさっそくLicに報告せねば。今日は手持ちが心もとないので、『D』は次回にまわす。

 みこりんは、やたらハイテンションだった。目新しい場所なので、興奮しているのかも。奥の展示場に、なぜか木馬が置いてあったので、さっそく乗り込んで遊んでいるようす。Licによれば、子ども向けの特殊本(音楽がなったりするやつ)の見本がなかったそうである。これはややマイナスポイント。
 次に月刊誌をチェックしていたら、突如鳴り始めた“蛍の光”。慌てて時計を確認すると、まだ8時ちょっとまえ。なに!?こんな早く閉店??とりあえず麻城ゆうの新刊を買って店を出たが、ドアに書いてあった営業時間は確かに午後8時までであった。うーん、早すぎる。これでは平日の夜は使えないなぁ。それにしても、なんで午後8時なんだろう。周囲の店はもっと遅くまでやってるのに。夜用のバイトが雇えなかったのかな…。

 ところで、店内のあちこちに小さな鉢植えが置いてあったのだが、どんぐりの苗木っぽい。どんぐりの木を育てる会のパンフを置いてあったので、そのデモンストレーションかな?でも蛍光燈照明の店内では、どんぐり育たないような気がする。大丈夫なんだろうか?


1999.8.26(Thr)

『ぶっとび!!CPU』

 昨日は、会社帰りに古本屋に寄ってみた。『砂の薔薇』の12巻以降と『クレオパトラD.C.』6巻以降は、あいかわらず発見できず。かわりにLicが見つけだしてきた新谷かおるのコミック『ぶっとび!!CPU』1〜3巻を買った。

 登場する女性型コンピュータのスペックが、なかなか微笑ましい。ハードディスクがテラバイトオーダー、搭載メモリがギガバイトオーダーと、これが書かれた当時としては凄かったであろう数値を示す一方で、動作クロックが250MHzと控えめである。第3巻が単行本になったのが1997年12月、続巻は出ていないようだが、もはやこのスペックでは1999年現在、未来からのオーバーテクノロジーと言うには無理がありすぎる。

 ギャグ漫画にそんなツッコミは無粋なのかもしれないが、数値で性能が示されるとどうしても現実のテクノロジーと比較してしまう。72時間ごとの細胞注入という設定が楽しすぎるだけに、ROMだのRAMだのという既存タームがかえって邪魔になっている。新谷かおるの作品でなければ、おそらくどうということはないんだと思う。私が彼の作品に初めて出会ったのが『エリア88』であり、その戦闘描写の迫力に圧倒された記憶が生々しく残っているがゆえに、『ぶっとび』で描かれるコンピュータ関連の設定の安易さが信じられないのだ。なんか無理してるなーと思わずにいられない。

 無理してるといえば、あ、そうだ谷甲州の『ヴァレリアファイル改訂版』早く読まないとな…。


1999.8.25(Wed)

『死国』

 昨夜もなかなか寝付けなかったので、またもやリビングでこっそり『死国』を読み始めた。物語はそろそろ佳境、石鎚山が荒れている。四国と死国がつながって、再び地上に死人が溢れだす情景。アメリカ映画あたりの派手な演出を彷彿とさせる天変地異を描写しているのだが、私の受けた印象では大失敗としか思えない。少しも凄そうに感じなかったのだ。それでいて死人の現れ方があまりに静かでローカルで、自然のパニック描写に比べておとなしい。両者の乖離が激しいため、嘘臭さが目立つのだ。天変地異などなくてもよかった。ただ静かに死人が蘇り、ひたひたと迫る怖さを淡々と読ませて欲しかった。

 結局のところ、一人の男を奪い合う2人の女という、ありがちなパターンだったのだが、それにしては男の描写が足りなすぎる。後半に突入するまで、脇役としか思えない扱いだったのだ。こいつがすべてのキーでしたと最後で言われても、違和感ありまくりである。
 四国を守っているらしい修験者の存在は、よいアクセントになってはいたが、面白そうな設定を予感させながらも不発に終わってしまった。もったいなさすぎである。死人が大量に蘇るというのに、妙なところで現実主義にこだわってるなと思う。修験者が、多少なりとも霊的能力を駆使したならば、物語にも躍動感が加わったことだろう。石鎚山を守るために、頂上を右回りにひたすら回るだけっていうのは、あまりに地味で味気ない。

 それと一番分からないのが、莎代里の親父がなぜ植物人間になってんのかってことだ。親父の執筆した本の内容が、このお話の重要な案内役になっているのだが、肝心の生身の親父は、ラストでいきなりタフガイ風味で登場し、娘をお仕置きして四国は救われる…。うーん、あまりに支離滅裂である。植物人間である必要性がどこにもないじゃないか。しかもいきなり復活するし。
 最初、この本を読み始めたときは、面白くなりそうな予感にわくわくした。いったいどんな怖い話が展開するのだろうと期待した。作者は日常の情景描写は非常にうまい。生活感がぷんぷん匂ってくるほどリアルで重い。だが、物語を維持するだけの世界観・心理描写・謎・伏線などを語るだけの力量に不足している。初心者がよく陥る、設定だけはものすごいが、それで力尽きてしまい、肝心の本編がすっからかんっていうパターンと似たものを感じてしょうがない。まぁ莎代里の霊が、男にくっついて石鎚山頂に登ってゆくシーンの描写は、なかなかぞくぞくしたけれど、怖かったのはそこだけだったなぁ…。


1999.8.23(Mon)

ふと思い立って

 真夜中、時計はすでに午前1時を指している。Licとみこりんの寝息が聞こえるが、私は少しも眠くならない。暑いのでシャーベットでも食おうとリビングへ。

 ふと目に留まった文庫本1冊。『死国』である。読みかけのまま、ずっと起きっぱなしにしてた。涼しくなるにはもってこいである。さっそく手にとって、ごろんとフローリングに横になる。前の続きを探して読み始めた。

 私が四国で生まれ育ったこともあり、なんだか石鎚山やらお遍路さんという言葉が、やけにリアルに届いてくる。新宿在住の人は、『新宿鮫』シリーズを読むとき、こんな感じにいつも読んでいるのかな、なんて考えてしまう。

 はっと時計を見ると、はや午前3時。そろそろ寝よう。明日も仕事だ。


1999.8.22(Sun)

快晴

 昨日とうってかわって、今日はすさまじいまでに晴れである。朝起きて、サンルームを開けにいったらすでに気温は40度超。セントポーリアの葉っぱが、なにやらへにょへにょになりつつあった。やばい。水をたっぷりやっておく。

 ピーコの鳥かごを掃除することにした。みこりんがさっそくお手伝いしてくれる。続いて砂ネズミのチャッピーとクロの小屋も掃除する。みこりんは飽きたのか、途中で家の中に戻っていった。
 その後は玄関前の草引きである。百日紅の葉っぱが、はや落葉しつつあった。秋が来るのもあっという間だ。

 一仕事終えても、まだ午後2時。冷えたビールをぐいっとやりながら、お決まりのデッキチェアで寝そべりつつ、コミック『裁かれざる者』を読む。絵は趣味じゃないが、ストーリーは気に入った。こういうハードなやつは、夏にこそ似合う。


1999.8.12(Thr)

本屋さん

 『エメラルダス』を返しに、本屋兼レンタルビデオ屋に行った。本当は、会社帰りに寄れるはずだったのだが、信じられないミステイクにより、いったん帰宅してからの再出撃である(さて問題です。そのミステイクとは、いったい何でしょうか?当選者には、みこりんの超絶悶絶プリティ画像をプレゼント!)

 ビデオを返したあと、本屋を散策してみる。昨日もこうして本屋をうろついているが、本屋を満足するまで楽しむには時間がいくらあっても足りないくらいだ。昨日、途中まで読みかけで中断していた、熱帯魚関係の雑誌に目を通していると、遠くからみこりんの「やったー!!」という歓声が聞こえた。たしかそっちの方向は、絵本が置いてあったはず。よほど楽しい絵本と遭遇したにちがいあるまい。

 熱帯魚雑誌を2冊ほど読み終えると、小説の新刊コーナーを舐めるようにチェックする。どうしたわけか、この本屋ではランダムに作家が並べてあるので、探しにくいことこの上ない。
 そうした中に、ふっと懐かしい名前を発見して、思わず手にした本がある。“平野 文”、その昔、『うる星やつら』にハンパじゃなく入れ込んでいた私にとって、その名前はもはやDNAに刻まれた消去不能な記憶といっても過言ではない。最近のお子さまには、『ノンタン』のナレーションの人というほうが通じやすい彼女が、結婚したと聞いたのが数年前。すでに『うる星やつら』を知らない世代のほうが、一般的になりつつあった頃だ。こうして彼女の書いた本と出会い、まるで古い友人と再会したかのような懐かしい気持ちになる。

 平野文が書いた小説を初めて読んだのは、大学の頃だった。ラブストーリーだったように思うが、もはや内容がどんなだったかは覚えていない。当時、『うる星やつら』の小説本などを手がけていた“金春智子”の影響を、かなり受けていた印象だけは残っている。

 今回手にした本は、築地市場の女将として暮らす彼女の、魚を中心としたエッセイらしい。ぱらぱらページをめくってみると、カンパチやメバルという具合に章が分けられ、それぞれ数ページごとの文章が載っている。魚のおいしい食べ方とか、いい魚の見分け方とか、もしやこれは実用書なのではないか?と思うような内容だったが、結局本屋を出るとき、私の手にはこの本がしっかりと握られていたのであった。平野文の女将さんぶりを、堪能することとしよう。


1999.8.2(Mon)

はじまりはじまり〜

 布団でころころしていると、みこにゃんが絵本を持ってやってきた。読んで欲しいのかな?と思ってたら、自分で絵本を開き、拍手拍手。「はじまりはじまり〜」と、うれしそうに宣言するみこにゃん。
 そしてなんと、絵本を読むではないか!ちゃんと開いたページの内容を、間違うことなく朗読している。うぉぉぉ!みこにゃん、字が読めるのか!?…と一瞬思ってしまったほどだ。

 みこにゃんは、絵と内容を暗記しているらしい。ぱらぱらと、別のページをめくって、さらに読み上げてくれる。
 そうやって2冊の絵本を自分で読んでしまったみこにゃんであった。恐るべし。食い物に関する記憶力がすごいのは、以前からうすうす気づいていたが、絵本を暗記してしまうとは。

 そういえば、最近みこにゃんは見慣れぬものがあると、必ず「なに これ??」と言う。みこにゃんにとっては、毎日が新鮮な発見と驚きの連続なのだろう。そろそろ図鑑を買ってやってもいいかもしれないな。


1999.7.31(Sat)

本屋へGO

 本屋に注文してた平井和正の『虎精の里』と『ブーステッドマン』が届いたと知らせを受けていたので、受け取りに行く。
 この2冊は、もともと角川文庫から『狼のレクイエム 第1部』『狼のレクイエム 第2部』として出版されていたものだ。ヤング・ウルフガイ・シリーズの佳境の部分である。
 不死身で無敵のウルフガイ、しかし平井和正の描くヒーローは、『エイトマン』や『サイボーグブルース』に代表されるように、強靱なボディを有するがゆえの苦悩に、ぎりぎりとはらわたを絞られる。そういう“弱い部分”に、どっぷりと感情移入できるところが魅力だと思う。

 以前持ってた文庫は、友達に貸したっきり戻ってこなかったので、今回は私の蔵書を補完するための買い直しである。角川文庫版は古すぎて入手不可だったので、遺憾ながら新書版での注文となった。じつは私は新書版の本って、あまり好きじゃない。まぁ、文庫の値段が跳ね上がってる昨今だから、新書だからといって身構えるようなことも少なくなってきてはいるが、本棚に収納しようと思ったらやはり文庫サイズのほうがしっくりくる。新書版って、どこか中途半端な気がするのだ。ハードカバーは所有する満足度があるし、文庫はコンパクトさと読みやすさがイイ。新書版のメリットって、すぐに思い浮かばない。昔、平井和正は文庫で本を出すことのメリットや意義を何かに書いてたけど、『黄金の少女』をごついハードカバーで出したあたりから180度転換してしまった。イラストレーターの泉谷あゆみを得たのがその理由だったと記憶しているが、個人的にはイラストはどうでもいいから、最初から文庫版で出して欲しいんだけどな…。けして彼女の絵が下手なわけじゃないんだが、自分のイメージしてきた“犬神明”との違いが大きすぎるから。たぶん、誰がイラスト描いたとしてもこの違和感が消えることはないだろう。小説とイラストの関係って、相乗効果でプラスになる組合せも中にはあるんだろうけど、平井和正の小説には、イラストって向かない気がしてしょうがない。

 ちなみに平井和正の小説は、このサイトでオンライン版を入手することも可能だ。所有する楽しみはオンライン小説にはないが、絶版を気にする心配がないのと、置き場所に困らないというメリットは結構いいかも。ただ、寝転がって読むのに適した携帯型電子ブックが未だ出ていないのが、玉に瑕かな。

 本屋では、ついでに新刊コミック『BIRTH 2巻』を買った。山口譲司の最新刊だ。1巻は、もろに“菊池秀行”の世界だったが、2巻はなんだか『スプリガン』な印象を受ける。ん〜、ちょっと中だるみしてる気が。悪い予感がする。


1999.7.20(Tue)

古本探索

 ずっと内田美奈子のコミックを探していた。『赤々丸』、『BOOM TOWN』、『BLIND』あたりは持っているのだが…

 ウェブで、古本の検索ができるというので試してみたのが3日前。“スーパー源氏”というのが、それである。
 内田美奈子で検索!2件ヒット。をを、『百万人の数学変格活用』があるじゃないか。さっそくオンラインで注文しておいた。もう1冊は、これちが届いてから考えよう。

 そして今日、無事に品は到着した。古本とは思えぬ美品である。定価の2倍の値というのも納得できる。もう1冊のほうも、ただちに注文した。着々と内田美奈子の蔵書が増えるのはうれしいことだ。それにしても『BOOM TOWN 4』の発表からずいぶん月日が経ったように思うのだが、新作はいつ出るのか。やはり来世紀になってしまうのか。悶々としながら待つとしよう。


1999.7.15(Thr)

見つめられる

 夜、みこにゃんが「ねんねする」というので寝室まで連れていかれた。ころんと布団に横になっていると、「えほんよんで」と3冊ほど持ってきたので、順番に読んでやっていると、ふいに視線を感じてみこにゃんのほうをみたら、じぃぃぃぃっとこっちを見つめているではないか。絵本のほうを見てるとばかり思っていたので、どきりとする。

 みこにゃんはチェックしているのだ。ちゃんと絵本を読むのに集中しているかどうかを。じつは私が絵本を読むとき、TVを横目で見ながらということが多い。きっとみこにゃんは、それに気が付いているにちがいない。
 一緒に遊んでいるときでも、私がちょっとでも他のことに気を取られていたりすると、みこにゃんはただちに「おとーさん!」と注意喚起する。そばにいるだけではダメで、遊びをしっかり見てくれているかどうかが重要らしい。遊びとは、自分一人が楽しいだけではだめなんだな、と、新鮮な感動を覚えるひとときである。


1999.6.19(Sat)

ビクトリノックス

 昨日、取り置きしてもらってた『グッドラック−戦闘妖精・雪風』を受け取りに本屋に行った。ようやく手にすることができた『雪風』は、かなり分厚い本であった。これだけボリュームのあるハードカバーを、最近読んだことがない。なんだか身構えてしまうが、神林長平はこれまで読んで失敗したと思った作品のない貴重な作家である。今回も十分楽しませてくれることだろう。楽しみである。

 さて、『雪風』をゲットしたあと、ちょっと目的があってナイフマガジンを探したのだが、これのバックナンバーを常設している本屋のほうが少ないのだろう、置いていなかった。そこで代わりに、コンバットマガジンをはじめとする、ミリタリー系モデルガン系の雑誌を漁ってみて、ようやく目的のモノを見つけた。
 何を探していたかといえば、ナイフの通販ページである。ビクトリノックス製“ソルジャー”、このシンプルかつ実用性抜群のアーミーナイフを買うのである。じつは私がこのナイフを買うのは初めてではない。大学1回生のとき、サークル仲間と海までキャンプに行く計画をたてたときに、便利だろうと思って買ったのが最初である。以来、そのナイフは実によく働いてくれた。栓抜き、缶切り、アイスピック、ナイフと4種類のブレード(?)を収めた手のひらサイズのステンレスとアルミでできたナイフである。十徳ナイフほど、ごてごてしていないが、実用上これで不便を感じたことはない。機能を絞った分、ケースもスリムにできているため、握りやすく、タフである。

 この手のナイフだと、あの赤いボディのやつを思い浮かべる人のほうが多いと思うが、ビクトリノックスの“ソルジャー”は、アルミ地金、鈍い銀色のボディを持つ。個人的な好みでいえば、赤よりもこっちのほうが渋くて好きだ。
 ところが一昨年、このナイフをうっかり錆び付かせてしまったのだ。ブレードをペンチなどで強引にひっぱれば、ボディから引き出すこともできるかもしれないが、それをやってしまうとかなり深刻な傷ができてしまいそうなので、このナイフはそのまま眠らせてやることにしたのだ。

 2代目アーミーナイフも、やはりビクトリノックス“ソルジャー”以外に考えつかなかった。これほど必要にして十分な機能を持つナイフが他に見あたらないのは不思議な感じもするが(私の探し方が悪いのかもしれないが)、対抗機種の出現を諦めさせるほどデキがよいということか。
 この夏も、“ソルジャー”はその力を十二分に発揮してくれることだろう。


1999.6.18(Fri)

『雪風』

 会社帰りに、本屋に立ち寄り、『雪風』の新刊を探した。
 じっくり見て回ったのだが、SFハードカバーは海外モノは目に付いたけれど、国産SFはちっとも見あたらない。新書コーナーにもないし、いったいどこにあるというのか。もう一回りしてみてから、自力で探すのを諦めた。注文することにしたのだ。
 アルバイトらしい店員さんに、注文票を書き込んでもらっていたら、店長らしきおやじがふっとタイトルをチェックして言った。「雪風は入ってたはずだよ」

 そのまま新書コーナーに歩み寄り、しばらくして戻ってきたその手には、しっかり『グッドラック−戦闘妖精・雪風』があった。まるで魔法のようである。私がさんざん探して見つからなかったというのに、どこから生えてきたのか。
 さらに、ついでに注文しようとしていた『宇宙(そら)からの帰還』までも、「あるはずだよ」と探しに行き、発見して持ってきてくれたのである。うーん、本屋のおやじ、なかなかやるな。在庫をすべて記憶しているというのか。

 しかしここで問題が。アルバイト店員に注文するまえ、私はすでに別の本を先に買っていたのである。その時点で、財布の中身は限りなくゼロに近い状態になっていたのだ。やむなく『雪風』は取り置きしてもらうことになった。明日こそ、連れて帰ってやるからな、雪風。


1999.6.17(Thr)

『雪風』

 昨日も本屋に行ったし、最近コンスタントに本屋巡りをしていたのだが、ぜんぜん気が付かなかった。なんと神林長平の『戦闘妖精・雪風』の続編が出ていたのである。

 こちらの本屋ではSFが不遇な扱いで、新刊を置くスペースも狭く、発売日近辺を逃してしまうと、注文しない限り二度と本屋では入手不可能というありさまなのだ(まぁ、この状況はSFに限ったことではないようだが)。
 5月に発行されているようなので、おそらくもう本屋にはないだろう。もしかすると、SFのハードカバーってことで入荷すらしなかったかもしれない。さっそく注文しておかねば。

 SFの新刊情報を事前にチェックできなくなったのは、SFマガジンなどその手の情報誌を読まなくなった影響が大である。学生時代は貧乏だったので、買いはしなかったが本屋でしっかり立ち読みし、情報だけは更新していたものだが、就職してからというもの、さっぱり情報更新がおろそかになってしまった。そもそも近所の本屋ではSFマガジンがないってのが痛い。
 そこで今更ながら、“日本SF作家クラブ”や“早川書房”のサイトをチェックすることにしたのである。本屋で、事前情報なく新刊を発見してドキドキするのも捨てがたいが、入荷しなかったら元も子もないからなぁ。


1999.6.10(Thr)

ニッセンのカタログ

 私もLicも、通信販売が、たぶん好きなのだと思う。今回は、ニッセンのカタログで家の中を片づけるモノを、いろいろ注文していたのだが、その第一陣が今日到着した。
 ビデオ収納ケース3台と、本棚1セット、それに米櫃と押入収納棚。ビデオ収納ケースは、引き出し式のタイプで、1台に約200本ほど収納可能だ。

 さっそく箱から出して、キャスターを取り付け、散らかり放題のビデオテープを整理しながら収納していった。まずはスタートレック関連だけを並べていったのだが、どうやらこれだけで軽く1台埋まりそうだ。『TNG』は完結しているからいいものの、元祖『スタートレック』と『ヴォイジャー』は始まったばかりなので(『DS9』は幸か不幸か、今月で放送がいったん終了してしまうのだ)、今後の増大分を考えると、ちょっと怖い。
 あとは邦画、洋画、SF関係、みこにゃん関係などと分類して終了。βのテープは、かなり処分したのだがそれでもまだ多い。でもデッキがないので見ることができないのが哀しいところ。

 ところでビデオの分類をしているときに、Licは「にーまるいちまる」と『2010』をわからないふりしてたが、きちんと『ボディジャック』をアニメに分類していたのを私は見逃さなかったのである。SFモノの血は、そうそう隠せるものではない。

 次は本棚の組立である。Licの本が溢れているので、その収納用に買ったものだ。薄いが高さがあり、廊下のちょっとしたスペースに置けるのがうれしい。
 組立中、みこにゃんが「みこちゃんも!みこちゃんもする!」とドライバーを片手に手伝ってくれた。なんでも自分でやりたい年頃なのだ。

 組立は簡単だった。ただ、ドライバーが使い慣れないやつだったため、指に豆ができて、さらにそれがつぶれてしまいちょっと痛い。
 転倒防止金具が、きちんと装備されているのは感心である。これで壁に固定して、完成。真っ白の本棚なので、壁紙にとけ込むように、すんなりマッチしている。高さが2m以上あるのだが、それほど圧迫感もないのは、この色に助けられている部分が多いと思う。
 全面には扉が装備されているため、本を収納しても美観を損なうこともないのがうれしい。さっそく溢れている本やらコミックやらを、新しい本棚に移動だ。最初、Licの本を置く予定だったのだが、なぜか私の本をLicが運んでくる。はて?と思いつつも、格納してゆく私。
 一時休憩で、みこにゃんをお風呂に入れてから再開したのだが、お風呂の間にLicがようやく自分の本の片づけに着手したらしく、本棚の半分ほどがすでに埋まっていた。

 片づけても片づけても本はどんどん出てくる。もしかすると、全部収納するにはこれ1台では無理があるかもしれない。しかも本は毎月10冊ペースで増えてゆく。本棚から溢れた本は、部屋のいたるところに無造作に積み重ねられて、そのままになってしまうことが多く、本棚の重要性は増すばかり。もう1台、買わないとダメかもしれないなぁ。


1999.5.15(Sat)

ロータス

 ロータス・ヨーロッパといえば、『サーキットの狼』である。当時はあのコミックでロータス・ヨーロッパに憧れたものだった。まさに第一次スーパーカーブームまっただ中の時、一番好きなスーパーカーといえば、ランボルギーニ・カウンタックやフェラーリ各車をおさえて、堂々の一位の座を私の中で占めていたのだ。

 夕食後、古本屋に出かけた私は、ずらっと並んだ復刻版『サーキットの狼』全巻があるのを見つけてしばし時を忘れて立ち読みしてしまった。うーん、やはりトヨタ2000GTもなかなか捨てがたいのぉ…、などと思いつつ。
 で、結局、1巻と19巻(番外編)を買った(復刻版は本編18巻、番外編1巻からなる)。当事のスーパーカーのデザインって、ほんと今見てもぜんぜん古さを感じさせないなぁ。というより、今のクルマより、だんぜんカッコイイ。なんでだろう?
 ロータス・ヨーロッパは、今でももちろん大好きだが、ランボルギーニ・イオタもかなりいいなと思う。でも、このクルマ、生産台数少なすぎてオリジナルは絶対入手不可能ってのが残念。ま、コピーイオタでもいいや、欲しいな〜。


1999.5.3(Mon)

レンタルビデオ

 どうしても欲しい本があったので、取り寄せてもらうためにちょっと遠くの本屋まで出掛けた。いつも利用しているところよりは、注文関係の対応が丁寧なのと、売るだけじゃない店の感じに好感を持っているため、重要な本などの注文は、いつも遠い方の店を使う。
 その本とは『長鼻くんといううなぎのはなし』だ。作者はコンスタンティン・イオシフォフ。私が小学校、中学校と、図書館で借りて読んだ本の中ではベスト1の本である。

 うなぎの子供が誕生してから海を旅して、川に戻ってくるまでの冒険を淡々と語ってゆくものなのだが、うなぎの視点から物事を見ているのが斬新で、真っ暗な地下水脈を泳いでゆくところなど、その暗黒さと狭さ冷たさに背筋をぞくぞくさせて読んだ。
 はたして入手できるだろうか。出版日が、だいぶ古いため、もしかすると駄目かもしれない。こういうとき、電子媒体で本が手に入るようになれば、と痛切に願わずにはおれない。

 その本屋の2階はレンタルビデオ屋が入っているので、ついでに寄っていった。
 まず手にとったのが『帰ってきたウルトラマン』の最終話が入った巻。最終回シリーズを着々とコレクションしてゆく。
 平成のウルトラセブンも、迷った末に1本、手に取った。『失われた記憶』。30周年企画作品第一段だ。モロボシ・ダンも登場するところに、少し期待を込めて。
 あと、マカロニウエスタンの『続・荒野の用心棒』もどうしても見たくなったので探したのだが、この店にはそもそもウエスタンモノが不憫な扱いであった。探し回って西部劇コーナーを1つ発見できたのだが、棚の1段だけしか在庫なし。うーん、不人気なのだろうか。さっそくリクエスト用紙に、書いておいた。
 Licが、みこにゃん用に『となりのトトロ』を持ってきた。さて、みこにゃんにアニメは通用するようになったかな〜。


1999.5.2(Sun)

本屋へGO

 夜、本屋へ出掛けた。日淡(日本産淡水魚)の特集を雑誌でやってるので、そいつが目当てだったのだが、立ち読みで済んでしまった。代わりに買ってきた本は『犬夜叉10巻』(作 高橋留美子)、『星ぼしの荒野から』(著 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア)、『D−ダーク・ロード1』(著 菊池秀行)、『園芸ガイド4月号』、『BLT』である。

 『犬夜叉』は、前回なかなかいいとこで終わっていたので読むのが楽しみ。『星ぼしの荒野から』は、あの『たったひとつの冴えたやり方』で泣かせてくれたJ.ティプトリー・ジュニア、今回も十分期待できそうである。『たったひとつの…』を超えるような作品が入っていると、大変うれしい。
 『D』は、まさか新刊だったとは思わなかったのだが奥付けの日付が今年の3月なので、新刊なのだろう。最近『D』は買ってきても積んでおくだけになっているので早く読まねばと焦ってきている。このままではどんどん『D』の世界に取り残されそう。
 『園芸ガイド』はハーブと野菜作りが特集だったので買った。今年ほど、この雑誌が役に立つ年もあるまい。『BLT』、4コママンガが楽しいねー。


1999.4.9(Fri)

本屋さん

 今夜は、職場の転入者歓迎会。ずいぶん長引いてしまって、お開きが9時半になってしまった。Licにクルマで迎えに来てもらって、本屋に寄って帰ることにした。

 コミック新刊のところに、『ベルセルク』17巻があったので買った。ようやく新しいのが出たか。
 帰ってから、さっそく読む。うーむ、女の子の描き方がだいぶ変わった感じ。女の子だけアシスタントが描いてたりして。お話は、まだまだ続く感じだ。早く続きが読みたいけれど、たぶん今世紀中には終わらないだろうなぁ。


1999.3.27(Sat)

ゆっくりと

 午前中、みこにゃんを保育園に送っていったあと、Licと本屋に行った。みこにゃんがいないので、今日はゆっくり立ち読みできる。
 谷甲州の『ヴァレリアファイル(上)』を発見。10年前に文庫で出たときに買って、最終巻まで読んではいるのだが、今回は新書でしかも表紙絵&挿し絵を士郎正宗がやってるので問答無用で買いだ。ストーリーも、若干の変更があるらしいし。

 当時は谷甲州がコンピュータ&ネットワークネタをやってるというので、不安半分、期待半分で読んだのだが、流行だったサイバーパンクに変に影響されてなかったのは評価できるが、やはり不得意分野を無理して書いてるという印象が強く残った。それでも最後まで読めたのは、作家の力量があったからだろう。当時でさえそういう思いがあったのだから、あれからのコンピュータ分野の進歩にはたしてうまく適応するのかが、とても気になる。早く読んで確かめたい。

 Licは麻城ゆうの『蒼の伝説 夕咲の姫』を手に持ってた。新刊が出てたらしい。それと、新井素子の『チグリスユーフラテス』が欲しいという。値段が高いので躊躇してるみたい。手にとってみると、すごい分厚い。ハードカバーっていうやつだなぁ。あらすじは、そこそこに惹かれるものがあるので、買ってみることにした。新井素子は『グリーンレクイエム』以来だ。
 みこにゃんのお迎え時間である正午が近づいてきたので、店を出た。

 さて、みこにゃんを連れ帰って午後のひととき。Licがさっそく麻城ゆうの新刊を読んでいる。あいかわらず読むのが早い。そのうち「これなんだか読んだことある」と言い出した。本の帯には“新シリーズ”と書いてるし、書き下ろしと後書きで書いてるので、見た目、ばりばりの新刊だ。しかし、Licの記憶では、たしかに以前、同じものを読んだことがあるとのこと。でも、それが何だったかどうしても思い出せないらしい。

 本を読み終わっても、やはり記憶どおりの展開だったそうで、ずぅっと気になっているようだ。そして真夜中、チャットで理由が判明。同人誌で既に発表したことのあるお話ということだった。それが商業誌に途中で移行したので、見た目新刊だが、中味は既刊ということらしい。謎が判明して、Licは便秘が解消したかのようにすっきりとした顔になった。よほど悩んでいたらしい。


1999.3.6(Sat)

ほっと一息

 昨日、本屋で買ってきたコミック『夏目家の妙な人々』を読んだ。わかつきめぐみの新刊だ。主夫業やってる親父が、異様に料理がうまいというありがちな設定は、ちょっと勘弁と思ったけど、それ以外は、妙に片意地はってる風もなく描いてて、ほっとできる。勘違いした作家が書いたら、鼻持ちならない偽善に満ちた少年・少女の主張になるところだが、さすがわかつきめぐみだ。
 読み終わったあと、ほっと安心、なんだか幸せな気分になれる作品であった。


1999.2.14(Sun)

『死国』

 結局、買い物から戻ってきたのが午後3時半過ぎ。本屋にいると、あっというまに時間が過ぎる。

 みこにゃんは、お昼寝してた。私は『死国』のページをめくり、読書開始。
 読む、ひたすら読む。そして、うれしくなった。この作品は、間違いなく面白くなるはずだ、と勝手に確信したからだ。そのままラストまで一気に読みたかったが、途中でみこにゃんが起きたので、中断。来週までおあずけ。


1999.2.2(Tue)

本屋へ

 みこにゃんの診察が始まるまで40分かかると言われたので、時間つぶしに本屋に行った。R21沿いのいつもの本屋さん。
 新刊のとこに榎本ナリ子の『センチメントの季節 夏の章』があったので、ゲット。それから、最近気になってる『死国』も、あわせてゲット。映画の写真集も出てたので、見てみたが、ほほー、この女の子、どっかで見たことあるな〜。写真の映りが、極端に違うから、最初本の表紙みても、わからなかった。このコが出てるんなら、映画見てもいいかな…、などと思いつつ。

 みこにゃん診察中に、『センチメントの季節』半分まで読んだ。うーん、いまいち…、これまでのキレがない。ありふれた漫画になった感じ…、と思っていたが、後半になって、ほっと安心、なんとか盛り返してた。Licも読んでたけど、どんな感想かな?

 『死国』、…あらすじを読んでみる。ふむふむ、こういう田舎の土着系怖い話って結構好きだ。なんだかわくわくする。無謀にも、真ん中へんのページを開き、ちょっとつまみ読み。数行だけでも、「こいつはいいかも」と思わせる筆力。期待できそう。

 最近、本を読む時間がとれなくて、買ったはいいが、読んでない状態のが結構あるのだが、この『死国』は、なんだかひさびさに徹夜して読んでもいいかな?と思わせる感じ。


1999.1.4(Mon)

士郎正宗で思い出したが

 メディアワークスの電撃文庫から『退魔官 赤神恭也』という文庫が出ている。この本の挿し絵・表紙絵を士郎正宗が描いているのだ。それだけの理由でこの本を買った。
 作者は、“ことだこうたろう”とかいう全然聞いたことのないやつだ。挿し絵と表紙絵のカラーイラストだけが目当てだったが、一応読んでみた。

 最悪なデキの小説だった。何が悪いかいちいち指摘するのも疲れそうだが、一番問題なのは登場人物たちが生きてないってことに尽きるだろう。台詞の言い回しは、多少難がある程度ならば許容範囲だが、こいつはその限度も越えている。それになにより、怒ったり笑ったり、歩いたり、すべての挙動が不自然きわまりないのだ。ヘタなシナリオを未消化のまま演じている役者のようだ。
 だから誰一人として感情移入できるキャラクターがいない。こんな小説を読むのは拷問に等しい。かなり無理して半分まで読み進めたが、もう限界。士郎正宗のイラストがなければ、ただちに古本屋に売り飛ばしている。

 しかもこの文庫本の値段は、268ページ足らずの薄さにもかかわらず、なんと700円もするのだ。暴利もいいとこ。メディアワークス、あくどい商売しとるのぉ。士郎正宗だけを売りに、こんな値段設定しよってからに。
 それとも、最近はなにか?こんな小説が流行るのか?


1998.12.28(Mon)

『トライガン・マキシマム』

 『トライガン・マキシマム』2巻を、買ってきた。

 牧師、どうみても奥瀬サキのキャラに見える…。
 帰宅後、ただちに読む。

 ほぅ、何回か後戻りして再確認しなければいけない個所があった。この程度の謎は、いい感じだ。
 内容は、どんどん菊池秀行ワールドになっていく。
 まー、こういうストーリー展開だと、どうしても似ちゃうだろうなぁ。。。
 でも、この手の話は好きだから許可。

 キャラは、牧師がいい味出してるね〜。バッシュは、やっぱ性に合わない。まぁ、これはこれで特異な設定だから、いいのだろうけども、どうやって終わらせるのかとっても気になる。


1998.12.23(Wed)

『トライガン』

 『トライガン』3巻を買ってきた。ついでに『マキシマム』1巻も。

 ほぉ、絵柄がなんか変わったな。おもいっきり奥瀬サキしとる。それとも最近はこういうのが流行なのか?まぁいいや。奥瀬サキのコミックは気に入ってるので、似てても問題ない。

 ストーリーも、なんか変わったなぁ。悪く言えばありふれた、良く言えば王道なパターンになった。でもまぁこういう話しはキライじゃないから、まぁいい。
 ただ、バッシュの振る舞いが、ちょーっと浮いた感じだ。最初の設定に、だいぶ振り回されてる感じ。いまいち共感できんのよねぇ。これが、ちょっと残念なとこかな。ま、でもはやく『マキシマム』2巻、買おうという気にはなってるから、最近の作品のうちじゃ、かなりがんばってるほうだなぁ。


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