2008.11.2(Sun)

東京初日

 お昼ちょいと過ぎ、東京着。さっそく、みこりんが見たがっていた文化放送を目指して、浜松町へ。
 事前に地図で確認していた通り、浜松町駅のプラットフォームからその建物は目視可能な距離にあり、迷うことなくたどり着く。

 1階ロビー前と、2回のテラスで、こじんまりとイベント『浜松町グリーン・サウンドフェスタ〜浜祭(はままつり)〜』は開催されていた。明日の本命イベント『ミュージックレイン 秋の収穫祭』とは直接的な関連はないのだが、ここの物品販売のブースに、超!A&Gのコーナーが存在しているところが、みこりん的に重要だったらしい。超!A&Gのラジオパーソナリティとして、10月まで豊崎愛生ちゃんが月曜日担当だったといのが、その理由だ。

 折り畳み机に折り畳みパイプ椅子という、いかにもな備品で構成されたその場所では、オリジナルマグカップや、オリジナルCD等が売られている。みこりんは最初、物怖じしたかのように接近するのをためらっていたのだが、私の「あのCD、買わないの?」という問いかけに、「あれって限定品?」と聞き返し、私が「そうだと思う」と答えたとたんにぱっと顔を輝かせ「買いたい!」と言ったのだった。
 限定品にとても弱い、みこりんであった。

 こうしてみこりんはオリジナルCDを1枚ゲットした。
 本日の目的はこれで果たされたかと思ったのだが、みこりんは東京タワーにも行ってみたいらしい。どうやら展望台に何か興味を惹くものがあるっぽいのだが…
 文化放送のビルから、東京タワーは徒歩でも余裕でたどり着ける場所にある。地図はなくとも、東京タワーは目視可能なので、どちらの方角に進めばいいのかはおのずと明らかだった。
 というわけで、東京タワーに出発。ちょうどこの日は、浜祭の一環としてポケモンのウォークラリーやイベントも、文化放送の隣と、東京タワーで開催されていたため、ピカチュウが描かれた帽子を被った子供連れの流れについていけば、迷う事はなかった。

 でっかいお寺の門を右折して、無数に並んだお地蔵様(千躰子育地蔵尊)を左手に眺めつつ、直進。お地蔵様の赤い帽子がなかなか『地獄少女』を彷彿とさせて興味深かったが、みこりんはそのあたりは完全スルーでひたすら目的地を目指していた。

 東京タワーの全景が見える場所までやってくると、みこりんは自分のケータイを取り出し、写真撮影。私は、みこりんと東京タワーを一緒にカメラに収めようとしたのだけれど、近頃はなかなか写真を撮らせてくれないので、かろうじて1枚だけという結果に。
 そして東京タワーの足元までたどり着いたとき、目の前にあったのは長蛇の列だった…

 どうやら展望台の待ち行列らしい。最後尾が確認できないほどの長さに、みこりんもすっかり気力を奪われてしまったようで、展望台はあっさりと諦める気になったようだ。たしかにこれに並んだら、展望台に上がれるのは真夜中になってしまうに違いない。
 というわけで、今後の予定を協議する。

 みこりんによれば、さきほどの文化放送のロビーで、17時から超!A&Gのラジオパーソナリティによるイベント『超A&Gプラススペシャル 地デジファミリー大集合』があるらしい。そのメンバーの中に、最近みこりんがはまっている『しゅごキャラ!』アニメ版の日奈森亜夢役の声優さんである、伊藤かな恵ちゃんが出るので、それを見たいとのことだった。ちなみに現在午後2時ちょい過ぎ。午後5時まであと3時間はある。
 何もせずに待つだけというのはもったいなさすぎるので、秋葉原を散策してみることにする。みこりん情報によれば、そこに『しゅごキャラ!』のガシャポンが置いてあるらしく、それもゲットしてみたいらしいので。

 来た道を引き返し、浜松町から秋葉原へ。みこりんは、ひっきりなしに到着しては出て行く電車の数の多さに驚いていたようだ。…無理もない。我が家の最寄の駅は無人駅だし、通常1時間に1本か2本が普通なのだから。
 そんなわけで10分ほど電車に揺られて秋葉原、着。前回の出張以来だから、私にとっても5年ぶりくらいか。ツクモがやばいことになってるようだが、店頭では何やら投売り気配の商品がてんこ盛り。かなり興味を引かれつつも、今回はみこりんの欲しがっているガシャポンを探さねばならないので、パーツ屋よりも、フィギュア屋を重点的に巡る事にする。それにしても…、休日の人ごみはさすがに多い。みこりんは私の服の端っこをがしっと掴んで、後ろから付いて来ている。ここで手を離したら、はぐれることは必至。ケータイ持ってるとはいえ、土地勘のない場所ではぐれたら、探すのもなかなか大変。みこりんが付いて来ていることを確認しつつ、前進。

 フィギュアを扱ってる店を何軒かはしごしてみたものの、目指すガシャポンは発見できなかった。どこへいっても、らき☆すたかエヴァかハルヒばかりで、代わり映えがしない。なんというか…、画一的すぎる。
 その一方、ガシャポン以外のフィギュアやドールは多彩で、おそらくじっくり見て回ろうと思ったら一日では足りないだろう。でも今はそんなことをやってる場合ではない。さまよっているうちに、いつのまにか2時間以上が過ぎていた。
 午後5時が迫ってきたので、秋葉原撤収。

 *

 再び、文化放送ビル前。昼間とはうってかわって、ものすごい人垣が出来ていた。ステージがとても狭いので、人数的にはそうたいしたものではないのだが、相対的にぎゅうぎゅう詰めで、しかも路面がなだらかに傾斜しつつ下がってたりするため、なおのことステージがよく見えない。でも一応最後尾あたりに並んでみる。
 みこりんによれば、このステージはラジオの生放送として流れるらしい。ふむふむ。

 時間きっちりに開幕。司会のお兄さんが、やたらとハイテンションで、迫力を感じる。これがライブの威力なのだろう。家で、小さなスピーカーで聞いてるのとは、ぜんぜん違う。
 狭いステージに10人くらいのパーソナリティが並んで紹介を受けていたが、案の定、ほとんど顔が隠れて見えず。もっとも、見えたとしても最近の声優さんの生顔は、ほぼノーチェックなため誰が誰なのか判別はできなかったとは思う。
 みこりんは、2階のテラスから覗いてみたりいろいろ見るための努力を惜しまなかったが、身長がネックとなってなかなかいい場所は見つけられなかったようだ。それでも、目的の声優さんを生で見られて、一応、満足はしたらしい。

 生放送は1時間で終了したが、放送外の番外編がこのあとも開催されるらしく、その場でのイベントは当分終わりそうになかった。が、明日に備えて早めにホテルに行った方が良いだろう。みこりんをつんつんつついて「行くよー」と言ったら、素直についてきたので、思いは同じだったのかもしれない。

 30分ほど電車に揺られて、板橋、着。すっかり日も暮れ、夜の雰囲気満載な板橋駅のホームに降り立ったみこりんは、反対側の線路が草ぼうぼうなのに驚いていた。ぱっと見には、廃線かと思ってしまうような、寂しげな光景だ。
 改札を出て、駅前の街並みを見たときも、その閑散とした雰囲気に、みこりんはいたく衝撃を受けていた模様。たしかに、昼間の浜松町やら秋葉原の雑踏とは、あまりに対照的な静けさがここにはあった。
 19時前だというのに、行き交う人の姿はほとんどなく、クルマも通らない。時折、電車が入ってくる音以外に、聞こえてくる音もなし。以前、みこりんに「東京にも山はあるの?」と聞かれ、「奥のほうに行けば普通にあるよ」と言ったら、とても驚かれたことを思い出す。おそらく、みこりんの想像の中の東京は、都心の高層ビル群だけだったのかもしれない。

 *

 その夜、みこりんはなかなか寝付けなかったようだ。「明日の事を考えると、楽しすぎて眠れない」と言っていたが、イベント前夜のあの独特の高揚感みたいなのは、私にもいろいろと覚えがあるので、ちょっと懐かしく思ったりもし。
 窓の向こうから届いてくる電車の音が、適度に心地よく遮音されていて、私の記憶はこのあたりで途切れている。眠りにつく間際にケータイで見た愛生ちゃんのブログに、更新はなかった模様。


2008.11.3(Mon)

『ミュージックレイン 秋の収穫祭』

 JR池袋駅からサンシャインシティ方面に抜ける出口が工事閉鎖になっていることは、事前にチェックしてあったので、そこでは降りずに有楽町線に乗り換え東池袋駅まで1つ進む。
 地上に出ると、いかにもそれっぽい巨大なビルが目視できた。サンシャイン劇場まで徒歩5分の説明通り、迷うことなく流れるようにたどり着く。
 現在、午前9時半過ぎ。
 開場まで、およそ3時間もの余裕があった。

 とりあえずサンシャイン劇場をチェックしておこうというわけで、建物の中に入る。巨大ショッピングモールも、この時間はまだ開店前なところが多く、ほとんどの店がシャッターを降ろした状態。なにやらちょっと…、静か過ぎる。

 エスカレーターで4階まで上がり、サンシャイン劇場到着。もちろんここもドアは固く閉ざされたままだ。しかし、通路側に何やら人の列が出来ている。当日券も発売されるとのことだったので、きっとその待ち行列なんだろうと思ったのだが、まさかこれがグッズ販売の待ち行列とは思い至らず、あとでかなりドキドキする羽目になろうとは、この時点ではまったく想像もしていなかったのである。

 *

 開場までの約3時間、他の事にほとんど興味を示す余裕のないみこりんをどうにかこうにかつなぎとめ、ショッピングモール内の本屋やらトイザラスやらクレープ屋やらその他諸々で時間をつぶす。

 時刻、午前11時50分ちょっと前。

 時は、来た。
 劇場前へと移動する。あいかわらずドアは締め切られたままで、受付の準備が行われている様子もない。ふむ、なんか妙だな。…と思っていると、“ミュージックレイン”の名札をつけた黒服のお姉さんが、「グッズ購入の方は、あちらへ…」みたいなことを言っているのが耳に入った。
 その指定された場所に移動してみると、すでに長蛇の列が廊下の奥へと伸びていたのだった。朝9時半の時点で並んでいれば、余裕で50人以内に入れたはずだが、この列はいったいどこまで続いているのか。みこりんと二人、薄暗い廊下をひたすら進む。
 今回販売されるグッズは、このイベントのために作成された4人のポスターと、夏コミで限定販売されたらしいCDセット。いずれも限定品。これをゲットするのも、今回の重要な目的の1つである。

 ようやく最後尾到着。軽く150〜200人くらい並んでたような気がする。
 みこりんが、「買えるかな?」と不安げに呟く。うーん…、どうだろう。ブログの方には、“会場限定なのでたぶん数は大丈夫”みたいな事が書かれてあったが、“もしも品切れになったらごめんなさい”とも書かれていたなぁ。
 まぁしかし、待つしかあるまい。

 *

 ようやく列が動き始めた。一気に会場に入れるのではなく、10人単位くらいに区切りつつ、細切れに入れている。
 いよいよ私達の番になった時、みこりんは自分のポーチに大事にしまってあったチケットを取り出し、私の分を渡してくれた。指定席なので、座席の心配はしなくていいが、果たしてグッズは大丈夫なのか。受付でチケットをもぎってもらい、さらに進む。グッズ販売コーナーへの待ち行列は、劇場ロビーから奥に続く階段へと場所を変えていた。開場から開演まで30分しかないわけだが、はたしてこの人数をさばききれるのだろうか。そう思わずにはいられないほどの人数が、ずらりと階段に沿って並んでいる。
 やがて階段の下のほうで、これ以降は並んでも開演に間に合わない可能性を示唆するスタッフの声が…。あぁ、案の定。でも逆に考えれば、それでも大丈夫なほど、グッズの品数はあるということなのかも。

 じりじりと迫る開演時間。それでも徐々に待ち行列は前へと進んでいる。そしてついに、我々の順番が巡ってきた。この行列も、6人単位ほどに区切って細切れに進めているため、さほどぎゅうぎゅう詰めな感じはなかった。
 グッズ販売コーナーにて、カレンダーとCDをゲット。在庫は豊富らしい。ダンボール箱が、てんこ盛りに積んであった。
 みこりんは手渡された袋を大事そうに手に提げると、いそいそとホールへと向かう。1階後方の座席は、2階席先頭と同じくらいの高さがあるので、かなり見晴らしは良かったが、ちょっと舞台が遠いかも。照明の落とされた舞台上に、うっすら見える何かの装置みたいなのは…、なんだろう?

 なんて思っていると、ふいに通路側からみこりんの“ハンドルネーム”を呼ぶ声がする。その青年が名乗ったハンドルネームは、私もみこりんから聞かされていたので知っていた。その彼から手渡されたもの。それは、かなり舞台に近い座席のチケットだった。そういえば、彼はキャンセル待ちのチケットで、そこよりももっと前寄りの座席を確保したとかなんとか、みこりんから聞いた覚えがある。
 って、これいただいてしまっていいんだろうか。そんな心配を打ち消すように、青年は、「いいんですよ、遠くからいらっしゃったんですよね?」と言ってくださった。なんと爽やかな人であろう。ありがたやありがたや。
 ご好意に甘えることにして、前のほうに移動。舞台が、一気に間近に感じられる。おぉぉ、これはかなりいいかもしれない。

 ほどなくして、開幕を告げるブザーが、ホール内に鳴り響くのだった。

 *

 スポットライトに照らされて、いつのまにか舞台上の椅子に座っていた一人の女性。私にはそれが誰なのかにわかには判別できなかったのだが(予習が足りなかった)、みこりんは一目でわかったようだ。
 すっと語り始められる、本の朗読。伴奏のピアノが、いい雰囲気。
 何小節区切りかで、4人の声優さんが入れ替わりで朗読は続いていた。さすがに声のプロである。とても耳心地が良い。

 朗読が終わると、4人揃ってのJ1グランプリ。何かと思えば、愛生ちゃんの故郷である徳島と、その他の地方とで、ある“お題”について勝負するという趣向らしい。ラジオではおなじみのコーナーだとみこりんは言った。ふむふむー。
 小柄な彩陽(あやひ)ちゃんが、ボケ役に回っていたのが、そこはかとなくコケティッシュでよかった。

 あとは歌のステージ。Jポップっぽいものと、アニソンっぽいものからそれぞれチョイスしてきたとのことだが、個人的には彩陽ちゃんの歌った“アメイジング・グレイス”は、絶品だったと思う。もともと私の好きな曲というのもあるが、高音の伸びとか艶とか、ただものではないはず。なによりも、気持ちがこもっていた。歌唄いとしての、迫力があった(彼女の公式サイトのプロフィールによれば、特技は声楽と書いてあった。さもありなん。)。生のピアノ伴奏も、素晴らしかった。

 愛生ちゃんの選曲は、なかなかマニアックなところをついてきていて、ほのぼのとさせられた。谷山浩子の曲と、『ロミオの青い空』のエンディング“Si Si Ciao 〜ロマナの丘で〜”(原曲を歌っていたのは笠原弘子さん)。彼女のキャラは、基本的にきゃぴきゃぴ系じゃなくて、ほんわか系なのだろう。それにしても、谷山浩子の曲は、私が大学生になったばかりの頃の曲だから、もうずいぶんと昔の曲なんだけれど(たぶん彼女が生まれるより前の曲なんでは)、さすがに目の付け所が違うと感心した。それと同時に、みこりんが彼女のどこに惹かれているのか、少しわかったような気もした(後日談:この日、戸松 遥ちゃんが歌った『かんなぎ』のオープニング“motto☆派手にね!”にもハマったようなので、ほのぼのだけでなく、にぎやか系な明るい感じのも好きなようだ。ちなみに、そのハマり具合がどの程度かというと、ナギ様が歌うオープニング映像を何度も何度も繰り返し見て、ついには振り付けを会得してしまったほどである)。

 *

 終演。
 4人全員が舞台から去ると、お約束のアンコール。みこりんにとっては、この仕組みが謎だったみたいだが、「そういうものなんだよ」と言ったら、ちょっとだけ納得したような顔をしていた。
 そして本当の終演。幕がゆっくりと下りてくる。

 *

 ホールを出て、グッズコーナーを覗いて見ると、オリジナルグッズの他にも、一般市販品のCD等も売られているのに気がついた。いずれも4人が出演している番組関係。その中に、『ウミショー』のキャラソン、しかもその特装版が並べられていたのだ。ここで限定品好きなみこりんの瞳がきらっと光った。

 みこりんの今回の戦利品が、また1つ増えた。

 帰りの新幹線は、終演時刻が未定になっていたことから、かなり遅いやつを取っていたのだが、17時には東京駅に着けたので、指定を変更しようかと緑の窓口に並んで唖然とする。モニタに表示された指定の空席状況は、軒並み赤い×マーク。しかも長蛇の列。連休最終日の東京発は、伊達ではなかった。
 とはいえ、明日は平日。みこりんの学校もあるので、20時過ぎまでここで待つのは回避したい。というわけで…、普段は滅多に使わない座席にチェンジする。うーん、やはり座り心地が段違い。そのせいか、名古屋に着くまで、みこりんは深い眠りの中に落ちていて、起こすのが大変だった。もはや抱っこして降りねばならないかと覚悟したが、どうにか目覚めてくれて、事なきを得る。

 *

 家に帰り着くと、にゃんちくんが待ってましたとばかりに擦り寄ってきて、ごろごろと喉を鳴らしている。昨日の今日だから、さして離れていたわけではないのに、甘えん坊なにゃんちくん。その狭い額をぐりぐりと撫でてやる。

 みこりんは、さっそく買ってきた限定品のポスターをどうやって部屋に貼ろうかと悩んでいる様子。直接画鋲で挿すのは、穴が開くからダメらしい。
 そして、寝る時には、買ってきた限定販売のCDをかけたまま。きっと夢の中でも、彼女達に逢っていることだろう。

 こうして、今回の旅は、無事、終了した。


2008.11.7(Fri)

スクランブルエッグ

 昨日の家庭科の授業で、みこりんの班は、ハム入りスクランブルエッグに挑戦してみたらしい。しかしながら、どうやら残念な結果に終わってしまったらしく、みこりんは猛烈に悔しがっていた。
 そんなわけで、今夜のおかずは、みこりんのリベンジということになった。

 材料は、生卵、そしてハムがなかったので魚肉ソーセージを使うようだ。
 みこりんはフライパンに油をひいて、ゆっくり傾けながらまんべんなく油が広がるのを待っている様子。「それって、火で温めながらの方がいいんじゃない?」と聞いてみたのだが、みこりん曰く「自分はこっちの方が好きだから」ということのようだ。
 冷えた油は粘性が高いので、なかなかフライパンの底一面には広がってくれない。それでも、みこりんは根気強くフライパンをゆるゆると傾けるのであった。…きっと、油がはねるのが怖いんじゃないかな、と予想。

 以降の作業は、「見るの禁止〜」とのことだったので、どんな風に調理されていったのか定かではない。が、出来上がった“魚肉ソーセージ入りスクランブルエッグ”は、皿の内側にぐるりと並べられた魚肉ソーセージに囲まれて美しく盛り付けられており、普通に晩御飯のおかずとして違和感なし。卵の炒め具合も、ちょっと半熟気味でちょうどよさそう。
 なかなか腕を上げたな。
 ただ、あまりフライパンを熱してなかったようなので、フライパンの底にはスクランブルエッグの残骸がいっぱいくっついていたが、まぁこれはあとで私が洗ってやるとしよう。

 実食。

 ふわっととろける食感が、心地よい。卵の中にバターも入れたといっていたが、その調合具合が絶妙なのだろう。軽く炒められた魚肉ソーセージも、卵の味によくなじんでいる。
 といった感想を述べると、みこりんはまんざらでもない様子だったけれど、魚肉ソーセージではなく、やはりちゃんとしたハムで挑戦してみたいらしい。昨日、いったいどんな惨状になったのかがとても気になる…。とりあえず、ハムでもベーコンでも買ってきておいてやろうかと思う。


2008.11.11(Tue)

ケータイで録画

 Webサイトで公開されている動画を、PCに保存するにはどうすればよいかとみこりんが聞いてきた。きっとまた愛生ちゃんがらみの動画だろうと思ったら、その通りで、『ネットゴーストPIPOPA』のDVD-BOXの宣伝用動画を保存してみたいらしい。

 動画はストリーミングで配信されているようだが、動画ファイル本体のアドレスは判明したのでなんとかなるかと思ったら、どうも期間限定配信のようだ。たぶん再生可能なのはその期間までで、それ以降は再生できないようなプロテクトがかかっているはず。これを解除するには、ごにょごにょ…。
 いかんいかん。
 プロテクト解除のことは内緒にして、「保存はできるけど期間限定になると思うよ」と言ったら、みこりんはおもむろに自分のケータイを取り出し、「これで画面を撮影すればいいのでは?」と言った。

 みこりんのケータイでは動画撮影も可能なので、モニタ画面で再生中の動画を、ケータイで撮影してしまえばたしかにプロテクトとか関係なく保存できる。でも、「ビデオカメラで撮った方が、きれいじゃない?」と聞いてみる。ケータイの動画は、メモリ容量が割と少ないので、かなり圧縮されてしまう。それならば、デジタルビデオカメラで撮影した方が、数百倍キレイな画像になるはず。

 でも、みこりんは自分のケータイでいつでもその動画が見られる事の方が重要らしい。一応、ビデオカメラで撮影した動画も、PC経由でケータイに転送できることは言ったのだけれど、みこりんは自分のケータイで撮影する事に、何か楽しみを見出しているようなので、やりたいようにやらせてみることにした。

 小さなケータイに三脚は取り付け不可能なため、手でしっかりと固定しなければ画面がぶれる。みこりんは、モニタの前でケータイ握り締めて固まった。そして、ボタンをぽちっと押す。

 音声も、スピーカーから流れているやつをケータイのマイクで拾う方法なので、静かにしなければならない。昔、私が小学生の頃、ケーブルでイヤホンとマイク端子をつなぐ事を知らず、テレビの前にどでかいテープレコーダーを置いて、歌番組等の音声をカセットテープに保存していたことを思い出す。テクノロジーは進化しても、子供のやることはだいたい似たようなものなのだなと、妙なところに感心してしまった。

 撮影中、にゃんちくんが「にゃぁ」と鳴き、撮影一時ストップ。
 「鳴くの禁止〜」と、みこりんがにゃんちくんに笑いながら言ったら、わかったのかどうか、「んにゃぁ」と答えるにゃんちくんがそこはかとなく可笑しかった。
 結局、撮影はどうにか成功裏に終わった。

 みこりんのケータイにメモリ増設するのも、時間の問題かもしれない。


2008.11.15(Sat)

チャット仲間

 オンラインRPG“野菜村”に飽きたみこりんが、今、何に一番はまっているかというと、“アークロード”である。このゲーム世界では、毎週火曜日のラジオ番組“超!Online Station”にて、パーソナリティの豊崎愛生ちゃん達とキャラを通じてチャットできるため、はまるのは必然とも言える。
 それにクエスト内容も、“野菜村”ほど鬼畜なものじゃないらしいので、みこりんもリラックスムードで徐々にレベルも上がっているようだ。

 火曜日のチャットの場には、いわゆる常連さんもかなりいるのだけれど、その中に一人、みこりんとかなり気の合う友達ができたっぽい。友達といっても、そのキャラの中の人は20代女性らしいので、どっちかというと歳の離れたお姉さんと妹みたいな感じ?かもしれない。
 みこりんのキーボード入力も、日本語に限ればローマ字入力だと、もはや私とあまり遜色がないレベル。ちなみにかな入力では、みこりんの圧勝だ。

 飽きることなくチャットしているみこりん。よく会話が途切れないものだと感心してしまう。それだけ年齢差があると、ジェネレーションギャップがかなり頻繁に発生しそうな気もするのだが…。
 女の子の世界では、あまりそういうのは関係ないんだろうか。よくわからないが、なんとなくそんな予感。


2008.11.19(Wed)

系外惑星

ハッブル、恒星の周りを回る系外惑星を直接撮影

 米カリフォルニア大学バークリー校が、 ハッブル宇宙望遠鏡を使った観測で、恒星周囲の軌道上を周回している太陽系外惑星をとらえた。観測の詳細は、11月13日付の科学誌サイエンスの電子版で発表された。

日本惑星協会メールマガジン“TPS/Jメール”2008.11.18

 先週、何かのフィードで見かけて気になりつつも、チェックしてなかったニュースを、今朝、日本惑星協会メールマガジン“TPS/Jメール”にてしっかりと確認できたので、さっそく当該サイトを確認してみることにした。

 地球から25光年離れた南天の「南の魚座」に位置するフォーマルハウト(Fomalhaut )星。その星から 17.2 billion kilometers 離れた軌道を、872年かけて周回している惑星“Fomalhaut b”。質量は木星の約3倍とか、周囲に土星のようなリングがあるかもしれないとか、なかなか興味深い。
 実際に撮影されたのは2004年と2006年で、その時の差分によって惑星が移動していることがわかったというのも、苦労がしのばれる話だ。発表が2008年になったということは、その間、ずーーーーっと、ひたすら画像解析やら、軌道計算の推定やら、仮説の検証やらに時間が必要だったということなのだろう。ハッブル宇宙望遠鏡クラスの望遠鏡となると、撮影の予約入れるだけでも超大変そうだし、撮影に割ける時間もきっと分単位とかなのだろうなぁ…。

 可視光イメージの画像を見てみると、躍動する宇宙を実感させるような、なにやらダイナミックなエネルギーを感じる。しかしこんな中から、針でついたような点にしかみえない小さな惑星の痕跡を探し当てるのは、とてもとても大変そう。しかもそれが同一の軌道を有しているという結論に至る道のりは…、途方もなかったんだろう。

 久しぶりに、いいものを見せてもらった。

戦闘機

 ちょいと早めに15時退社で構内を駐車場まで歩いていると、全身がとてつもない轟音に包まれ、腹の奥底がびりびりと痺れた。音源は頭上。青い空を背景に、グレーの機体が急上昇してゆくのが見える。

 F-15の特徴的な主翼形状と、2本の垂直尾翼が、くっきりと確認できるほどの低空だ。機体のマーキングすら見えるんじゃないかという気さえしてしまうほどの明瞭感が美しい。
 離陸後、即、急上昇、そして右旋回という機動。あぁ、そういえばそろそろ航空祭の季節だなぁと思い出す。たぶん展示飛行の訓練をやっているのだろう。
 通常の訓練では、街中のこんな低空で激しい機動はやらないし。

 大気を切り裂く音と共に、主翼先端や機首付近の空気に白い筋が発生しているのがわかり、ぞくっとした。なんという圧倒的なパワー。やはりこういうのは肉眼でじかに見るのが一番だ。

 しばし、ぼぅっと空を見上げ。

 改修が入っているとはいえ、私が中学生時代にプラモデルで作った戦闘機が、今も現役で空を飛んでるというのは、なかなか不思議な気分でもある。それにひきかえF-2は………。あの頃はとっても輝いて見えたのに、不憫な子だった(すでに過去形)。

 頭上を旋回してゆく2機のF-15を見送りつつ、家路に着くのであった。


2008.11.24(Mon)

プリンタの買い替え

 うちのカラープリンタは、2001年12月末に買ったCanon製。以来、7年の長きに渡って使い続けてきたわけだが、ここ最近、調子が悪い。具体的に言うと、赤のインクがどうしても出てこなくなってしまった。しかも何度ヘッドクリーニングやら調整やらを行っても、ヘッドの軌跡がわかってしまうほどに、つなぎ目がありありとわかる。ついでに紙もインクでかすれて汚れる時が多々有り。
 そろそろ限界か。

 そんなわけで、家庭用プリンタの最新機種などをチェックしたのが数日前。メーカーは、いちおうEPSONも見てみたけれど、やはりCanonの魅力には抗し難く、Canon製としよう。
 最近は、マルチプリンタと称される複数機能を内蔵したタイプが主流らしいが、スキャナを買うならフィルムスキャンも出来なければ我が家の場合意味がないし(過去のフィルムをデジタル化する必要がある)、コピーはFAXで出来るのでいらない。よって、プリンタ単独機能のやつで十分という結論に至る。

 単独機能のプリンタの中で、ハイクオリティな部類に入るものでも、価格は7年前に買ったうちのプリンタより安いことに、やや衝撃を覚える。物価高に移行しつつある今日この頃、デジタル機器だけは、相変わらず価格破壊が進んでいるようだ。

 PIXUS iPS-4600。1万5千円。地元の家電量販店のチラシによれば、ここからさらに1500円引きになるらしい。念のため、大手通販サイト等で相場を確認したが、これは結構お買い得っぽい。

 というわけで、地元家電量販店にて。
 家庭用プリンタのコーナーから、目的の品が入った箱を抜き出し、買い。箱はでかいが、けっこう軽い。
 ついでに、みこりんが以前から欲しがっていたヘッドセット(バッファローコクヨサプライ製 BMHUH01SVA)も買い。別にボイスチャットをやるとか、そういうわけではないのだけれど、みこりんはヘッドフォンにくっついたマイクに、なんとなく憧れのようなものを感じているらしいので。
 そしてさらについでに、みこりんのケータイ用にmicroSDのメモリカードも1GB分、買い。数年前の感覚でいうと、1GBの外部記憶媒体がこんな値段でいいのかと、一瞬くらっときそうになるくらい安いので驚く。大容量なSSDが一般家庭にも普及しそうな時代だものなぁ…。当然といえば当然か。
 microSD買ったら、忘れずにそいつをPCでも読み書きできるように、カードリーダー(バッファローコクヨサプライ製 MCRA25U2シリーズのホワイトモデル)も買い。microSD専用のものもあったけれど、複数媒体対応のと比較してもそんなに値段は変わらなかったので、マルチリーダにしておいた。近頃みこりんがPSPにも興味を示しているので、ひょっとするとmicroSD以外でも必要になるかも……、しれないし。

 *

 帰宅後、さっそくみこりんがヘッドセットをPCに挿してみている。USB接続タイプで、内蔵のサウンドカードとは別に、音の入出力が可能な点がポイント高い。
 パッケージには、“最新のドライバをお試しください”とか書いてあったため、みこりんがメーカーサイトでいろいろ探していたが、該当する製品にドライバは用意されていないようだった。といってパッケージにはヘッドセット以外に付属品はない。
 むむ?妙だなと思って、パッケージをさらに読んでみると、このヘッドセットはドライバ不要なことが判明。…紛らわしすぎる。

 しかもただ挿しただけではダメで、手元のコードにくっついたボリュームスイッチの横にある小さな電源ボタンをONにしないとデバイスを認識しない。この罠に最初気付かず、5分くらい悩んでしまったのだが、ONにすれば問題なく使えるようになった。
 ヘッドセットに付いたマイクは、いまのところ左耳の上に跳ね上げられていて、マイクというよりは何かのセンサかアンテナか、といった具合だ。みこりんが装着していると、宇宙ウサギのように見えなくもない。そこはかとなくSF臭がしている…。これはこれで、いいかもしれない。

 続いてmicroSDを、みこりんのケータイに挿し、初期化。バッテリーパックの奥に挿し込み口があるので、PCとデータをやりとりするのに、いちいちバッテリーパックを外さねばならないのが面倒だが(キッズケータイは保安上の理由で、専用の工具を使わないとバッテリーカバーは開けられないようになっている)、ケータイ本体にPCとの接続ポートを持たないキッズケータイゆえ、最初から頻繁なデータ交換は想定されていないのであろう。

 みこりんがケータイ内のデータをmicroSDに移動させている間に、カードリーダーのセッティング終了。…といっても、こっちはUSBポートに挿すだけなので、手間いらず。本体部分が軽すぎてどこかに飛んでいったりしないよう、置き場所にちょっと悩んだくらい。
 こうして、無事、みこりんのケータイから大事なデータはPCへとコピーされたのだった。

 で、今回の買い物の主役であるプリンタは…。置き場所の整理やら掃除やらが必要そうなので、今日のところはこれで終了。


2008.11.25(Tue)

プリンタ設置

 座敷にて、プリンタの箱を開封。内蔵物を、確認する。
 本体表面は、隅々まで厳重に透明フィルムが貼られており、プリンタというよりは、なにかの装飾品のようでもある。
 パッチワークのように分割して貼られた透明フィルムを、ぺりぺりと剥がしてゆくと、中から出てきたのは、一見、黒光りするオーディオ機器のような箱だった。

 プリンタにありがちな無粋な手差しトレイやら、排出口等は、すべて開閉式となっていて、使わないときには密封できる仕組みらしい。そのため、A4サイズまでの給紙カートリッジも本体底面に内蔵されていたりする。なるほど、これならリビングに設置しても美観を損ねることはないな。
 我が家の場合は、損ねるような美観は残念ながらあまりない…、かもしれないが、開閉ギミックが良く出来ているので、プリンタを使うのが楽しくなりそうな予感はする。

 ここでいったん新しいプリンタは置いておいて、古いプリンタをどかし、その周辺を小奇麗に整理整頓することにする。こういう機会でもないと、なかなか掃除の行き届かないPCラックの最上段だ。今回は、徹底して要らないものは捨て、片づけた。
 古いプリンタは、2階の物置に撤収。

 空いたスペースに、新しいプリンタをそっと置いてみる。必要床面積は、以前のよりも若干少なめ。しかも突起物がほとんどない箱型なので、とてもすっきりとして見えた。電源ボタンが前面右側にあるのも、何気に使いやすくてよい。以前のプリンタの電源ボタンは真上にあったので、高い場所に置くと押しにくくていけなかった。

 *

 初回のヘッドの調整などは、プリンタが全自動で自分でやってしまうらしい。印刷するだけではなく、なにかパターンを読み取るセンサも内蔵してそうな雰囲気だ。手間いらずだけど、ちょっとあっけなくて寂しくもあり。

 プリンタ本体はみこりんのPCに接続し、これをLicと私のPCから共有して使えるように設定すれば、すべて終了。
 試し刷り第1号は、みこりんが学校のイラストクラブでお手本として使いたいというので、『かんなぎ』の公式サイトにサンプルが掲載されている、ナギ様のコスプレイラスト4点
 作動音も、じつにおとなしい。ヘッドの動きに合わせて、PCラックが横揺れするのは相変わらずだが、心なしか揺れ自体も少なくなったような気が。

 やがて印刷の終わった紙を見て、その美しさに圧倒された。新品ということもあるのだろうけど、ヘッドの走査筋がまったく見えない。鮮やかで自然な発色。普通紙でこれだけ印刷できてしまうと、インクジェット専用紙なんか使ったら、どうなってしまうのか。恐るべき能力である(インクの性能が向上したというのもあるかもしれないけれど)。
 

 みこりんは印刷されたイラストを見て、どうしても折りたたむ事ができなかったらしい。たしかに折り目を入れてしまうには、忍びない出来だ。しかしながらランドセルに入れるには、折らねばならない。
 ……結局、最初のは保存版となり、持って行く用のやつを、もう1枚、印刷することになったのであった。

 こうして、新しいプリンタの設置は完了した。


2008.11.26(Wed)

『とある魔術の禁書目録』

『とある魔術の禁書目録(インデックス) 3巻』(原作:鎌池 和馬、作画:近木野 中哉)

 コミック版『とある魔術の禁書目録(インデックス) 3巻』(原作:鎌池 和馬、作画:近木野 中哉)、読了。
 3巻が出たついでに、1巻と2巻も併せて買って、今回一気に読んでみた。
 ちなみに、私はこの『とある魔術の〜』の原作はまったく読んでいない。事前知識は、外伝となる『とある科学の超電磁砲』(作画:冬川 基)1&2巻のみ。だからまだ、科学サイドの、ほんのわずかな領域にしか触れていないことになる。
 そんなわけで、本作のタイトルにもなっている“禁書目録(インデックス)”なる人物が何者なのかとか(小説の表紙イラストで姿くらいは知ってる程度)、魔術サイドがどんな感じなのかは、まったく未知の世界。

 『とある魔術の禁書目録(コミック版)』1&2巻は、インデックス上条当麻の話。原作小説の1&2巻にそれぞれ相当しているらしい。『とある科学の〜』では、能力を打ち消す力“幻想殺し(イマジンブレイカー)”の有効性が、超電磁砲のビリビリ女こと御坂美琴との他愛無い“じゃれあい”程度にしか役立ってなかったが、こちらの本流の方では、えらく活躍していて驚く。
 異能の力であれば、それが科学によるものであれ、魔術によるものであれ、打ち消せるというのは、なかなか興味深い設定だ。いろいろと、いじれそう。

 そして3巻。一転して、科学サイドの、しかもかなりダークなお話。『とある科学の〜』では、まだそんな片鱗は微塵も見せていなかったので、少々意表をつかれた感じだ。科学サイドの暗黒面か。
 そういえば、『とある科学の〜』2巻ラスト付近で、御坂美琴と戦闘中の女木山春生が「学園都市で君達が日常的に受けている『能力開発』。アレが安全で人道的なものだと君は思っているのか?」と言ってたが、あれはこれに関連してるのかなぁと思ってみたり。すると今後『とある科学の〜』にも、“妹達”が出てくるんだろうか。あるいは、もっと別なダークサイドな展開に……

 ところでアクションシーンは、やはり文字よりも絵で表現した方が直感的でわかりやすいので困る。文章でも、そういうのに独特の味を出せる作家さん(個人的趣味でいえば、平井和正や夢枕獏)だと、小説のほうがよかったりもするのだけれど、『とある魔術の〜』の作者さんは、どうなんだろう。小説のほうは現在16巻まで出ているので、たぶん物語の展開はずっとずっと進んでいるだろうから、早く先を覗いてみたい思いはあるのだけれど、小説版(というか原作)にも手を出すかどうかは、やや躊躇い中。読んでしまったら、コミック版のネタばれにもなってしまうし…
 コミック版は、『とある魔術の〜』も、『とある科学の〜』も、絵柄が好きなので両方、買いの予定。

 ちなみに、みこりんは小萌先生が妙に気に入ってしまったらしい。オトナなのに子供サイズなところがよかったんだろうか。イラストクラブで使う素材が、また1つ増えたようである。


2008.11.30(Sun)

“産巣日の時”

“産巣日の時”(歌:戸松遥) みこりんが到着を心待ちにしていた、アニメ版『かんなぎ』のエンディング曲“産巣日の時”のCDがようやく今日、到着した。
 開封の儀は、みこりんの手により行われ、2つのでっかい封筒からそれぞれCDが現れる。1つは“かんなぎ盤”仕様の限定盤、もう1つは、普通の初回生産限定盤
 “かんなぎ盤”は、ジャケットが両開きの紙製であり、表紙イラストはナギ様で、中には特典のイラストブックが入っている。
 普通の初回生産限定盤は、ジャケット写真が歌い手でありナギ様役の声優でもある戸松遥嬢となっている。こちらの特典は、PVを収めたDVDだ。最初はどっちか1枚にしようと思ったのだけれど、結局決められずに、2種類発注ということになってしまい、まんまと製作側の思う壺にはまってしまったのであった。

 さて、この“産巣日の時”という歌だが、初めてこの曲を聴いた時から、「これは神曲である」と確信していた。実際、祝詞をアレンジしたような歌詞と、ゆるやかで美しいメロディラインが素晴らしく、日本古来の神々を連想させて、とてもとても心地よい。みこりんは終わりの方にコーラスで入ってる呪文のような言葉がちょっと怖いとのことだったが、このCDを一番欲しがっていたのもみこりんゆえ、私がPCに吸い上げたのを確認するやいなや、即行で自分の部屋に持ち帰り(買ったのは私なんだが)、大事にCDラックに収納したようである。

 みこりんが『かんなぎ』の存在を知ったのは、もともと豊崎愛生ちゃん目当てで泊りがけで出かけたミュージックレインのイベント“秋の収穫祭”にて、同じ事務所所属の戸松遥ちゃんがステージで歌った『かんなぎ』のオープニング曲“motto☆派手にね!”を聞いたことに始まる。
 はじめのうちは、オープニング動画を見て振り付けをマスターしたりと、オープニング曲にしか目が行ってなかったようなのだが、そのうち、ふとエンディング動画も見てみようと思ったらしく、そこですっかり“産巣日の時”にはまってしまったということのようだ。
 私はというと…、みこりんが聞いているのをそばで聞いていて、以下同文。

 みこりんとは音楽の趣味が、結構似ているのかもしれない。

 それにしても、オープニングとエンディングの、正反対ともいえるような雰囲気の違う曲を、戸松遥嬢は、うまく歌い分けているのに感心する。できることならば、“秋の収穫祭”でもこの“産巣日の時”を生で聴きたかったが……、贅沢は言うまい。

 CDを手に入れたみこりんが次に狙っているのは、原作であるコミック版『かんなぎ』。この作品は、Amazonの“おすすめ”で毎回リストアップされてきているので、おそらく私の趣味嗜好ともかなりの確率で一致しているのだと思われる。
 遠からず、買ってしまいそうな予感…


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