2001.1.1(Mon)

新世紀

 謹賀新年

 のんびり〜と過ごす正月初日。昨日収穫したゴボウは“お煮染め”の具材の一部として重要な役どころを与えられていた。歯触りも心地よく美味い。今年もゴボウは菜園に常備しようと思う。

 さて、お正月といえばお年玉。今年初めてみこりんにお年玉を用意してやった。みこりんにとって、お金といえば硬貨の方に価値があるらしい。なのでお年玉袋に入れたのは100円玉を三枚。だめ押しで「ピンキーが2つは買えるぞ」と教えてやったので、みこりんにも重要性は理解できたようだ。さっそく自分のお財布に仕舞い込んでいる。

 大学時代の友人連中からの年賀状。家族が増えたことを示す写真入り。子の顔に親の面影を見つけては、しみじみと思う。そらもぅ2001年だもんなぁ、歳食ったもんだ。小学校、中学校、高等学校、そして大学と、節目節目に語られた「21世紀は君たちの時代」云々の意味が、ようやくリアルに感じられる。みこりんはおそらく、20世紀の記憶はほとんど持たずに育つのだろう。年号に意味的価値はない…とはいうものの、“節目”というのは自分でそう決めてしまえば意味はあるだろう。私にとって2001年というのはSFの世界だった。子供向けのハードカバーで、さまざまに空想した21世紀だ。いつかは同じ時代を生きるのは必然だったが、どこか現実離れした年代だという意識が今でも残っている。

 面白い一年になりそうだ。

ちょっとした悪戯

 みこりんを寝かしつけ、静かに過ぎゆく夜のこと。にゃんちくんがストーブの前に陣取り、じっと赤い発熱体を見つめている。その背中は雪のように艶やかに滑らかで、ついつい悪戯心が誘発されてしまうのだった。

 コタツの上に何故か乗っかっていたのがオクラの種。直径3mmほどの小さな丸い種だ。それをつまみ上げると、にゃんちくんの背中目がけて、シュート。きれいな放物線を描いて、種はにゃんちくんの肩甲骨付近に「ぽすっ」と埋もった。震えが来るほど完璧な着地だ。一瞬、にゃんちくんの動きが止まったような気がした。もともとじっとたたずんでいたので、目に見えるほどの変化ではなかったけれど、にゃんちくんの耳が「ぴくり」と静止したのが感じられた。

 すぐに飛び上がるかと思ったのに、予想に反してにゃんちくんは動かなかった。でも、背中の毛が総毛立って来ているような……。ずいぶん時間が経ったような気もするが、たぶん実際は5秒くらいの出来事だった。突然にゃんちくんが前方に跳んだ。「にゃぶっ」とも「ぐにゅん」とも聞き取れる、小さな声を上げて。
 1mほど向こうに跳んで着地。その衝撃で、オクラの種は背中からこぼれ落ちる。からからから…その乾いた音に、にゃんちくんも気がついて、すかさず鼻をくっつけて匂いを嗅いでいた。そいつが自分の背中にいたとわかっているかのように。

 そして、種とじゃれ合い、遊び始めるにゃんちくん。さっきまでの息詰まるような緊張感は、もはやどこにもないのだった。


2001.1.2(Tue)

TVの不思議

 眠い朝、なかなか起きられない私のそばで、みこりんがすっかり起動完了して動き回っている。早くリビングに行こうと誘ってくれるのだが、どうにもカラダが動かない。気を抜くと、すぐにまた眠りの世界へと落ちてしまいそうな気配に、なんとか右腕を動かし枕元を探る。
 TVのリモコンはすぐに見つかった。電源を入れる。適当にチャンネルを切り替えていると、等身大のウサギと女の子の図に目が留まった。なんだか覚えのある光景のような…

 『不思議の国のアリス』だった。幸か不幸かアリスの吹き替えの声が、自分の理想的アリスからはかなりかけ離れたものだったので、すっかり目が覚めてしまった。このチャンスを逃すまじと起きあがり、部屋を出ていこうとしたら、みこりんに呼び止められた。

 なんで?と聞くと、コレを見ていたいのだという。台詞の長い映像作品には、いまいち興味を示さないみこりんなのに、アリスにはツボを突かれたらしい……もしやウサギさんが出てたからかな。眠りネズミもなかなかキュートだし。なんにしてもいい傾向なので、リビングにもTVはあるじゃないかとみこりんに言ってやる。すると思いがけない返答が。
 「それにも、これうつる?」と、みこりんは不安そう。なるほどそうか、みこりんにはTVの仕組みは未知のものだった。リビングでもちゃんと映るよと教えてやっても、まだちょっと心配そうなみこりんを連れて、階段を降りる。いつかみこりんに、電波の実験をしてみせてやらねば。


2001.1.3(Wed)

朝の幻

 雪の朝、今日もまたみこりんに起こされた。みこりんが「ゆきがふっとるよ」と言うので、眠い目のまま窓の外を見てみたのだけれど、それらしい気配がない。結露防止シートの表面にできた無数の小さな水滴を(結露防止シートなのに…)、雪と見間違えたのかな…なんて思いつつ再び夢の世界へと。みこりんの遊ぶ声が妙に遠くで聞こえている。あぁ心地よい微睡みだこと…。それにしてもさっきから顔のあたりが冷たいのは何故だろう。まるで襖が開いてるかのような。鼻のてっぺんが凍りそうだ。つ、つめたすぎる。襖を閉めてこなくては、と思って目を開いたとき、Licの「雪!」と言う声が、下の方から聞こえてきた。

 いつのまにかみこりんもいなくなっている。寝ていたのは自分一人。雪?ゆきなんてどこに降ってるというのだ、こんなに外は明るいのに…と目を窓にやると、先ほどまでのまばゆさが嘘のように薄暗い。外の様子は結露防止シートでよくはわからないが、雪の気配はやっぱりなかった。確認すべく起きあがり、部屋を出る。階段を降り、廊下へと。玄関ドアの上部には透明ガラスがはまっている。その向こうには、横殴りの吹雪があった。

 たしかに雪は降っていた。みこりんは正しかったのだ。

おかーさんの謎

 お昼過ぎ、水槽の水換えをしている私のもとへ、みこりんが度々様子を見にやってくる。遊んでほしいらしい。もうちょっと待っててねと言いつつ、作業の手を早めてはみるものの、なかなか劇的には改善しない。そのうちみこりんは諦めたのか、一人で遊ぶのに専念しはじめたようだ。座敷に続くみこりんの部屋のほうで、がさごそと何かやってる気配。私もいつのまにかみこりんのことを忘れて水換えに没頭していた。

 突然、みこりんの弾けるような笑い声。お腹をくすぐったときよりも激しく、こっちまでつられて笑ってしまうような、そんな感じの声だった。Licに遊んでもらってるのだろうか。でも、Licは今、昼寝してるはずだけど…。

 ようやく水換え作業が終了。待ってましたとばかりにみこりんが跳んでくる。で、さっきは誰と遊んでいたのかと聞いてみた。「おかーさん」そうみこりんは答える。やはりLicだったかと、私は安堵(?)し、リビングへ。
 そこではLicがまだ、すやすやと心地よさそうにお昼寝中。これはなんとしたこと?一度起きて、また寝直してるのだろうか…

 その疑問は、やがて起きてきたLicによって明らかにされた。Licは途中、一度も起きていないと言った。つまり、みこりんはずっと一人で遊んでいたのだ。しかしみこりんは「おかーさん」と遊んでいたと…。どうやら我が家には、「おかーさん」が二人いるようだ。


2001.1.4(Thr)

雪だるま

 今朝も雪。5cmほど積もったようなので、さっそくみこりんと共に雪だるまを作ることにする。
 小さな雪玉を核に、ころころ転がすというのが雪だるま作りへの近道だけれど、すでに地表面の雪は溶けつつあった。これでは転がせない。仕方がないので溶け残った塀の上などから雪を二人して持ち寄り、固めていく作戦をとる。

 ぺたぺたと雪を肉付けし、ただの雪塊に“カタチ”を与え…。だんだんそれらしい姿になってきた。みこりんが自分の小さなスコップを挿して“腕”にしようとがんばっていたので手伝ってやる。ちょっと固めすぎたかも。

 表面をつるつるにならしていると、彫刻したいという欲求がふつふつと沸き上がってきて困った。リアルタイプ雪だるまというのも楽しくていいかもしれないなぁ。厳めしい山男の顔とか、妖艶な雪女の顔とか。顔の部分だけリアルタイプ…胴体もリアルにしたら…もはや雪だるまじゃなくなるし、悩ましいところである。

 最後に赤く色づいたシシトウを“口”に、小石を“目玉”にすれば完成だ。

雪だるま

すっと立つ雪だるま(?)の勇姿

 脇に小さく寄り添っているのは、みこりんのリクエストによる“赤ちゃん雪だるま”だ。もっともっと赤ちゃんを増やしたそうなみこりんだったが、手袋に侵入してきた雪の冷たさに、我々は撤退を余儀なくされた。

 午後、雪だるま親子は静かに大地へと還っていったのだった。

あかねちゃんの死

 夜、みこりんとハムスター達の餌を準備していたときのこと。あかねちゃんの異変に気がついた。

 固まっている。歩いている途中で、時が止まったかのように。
 呼吸をしているか長いこと観察してみたが、もはやどうにもならないことを知った。あかねちゃんはついに天に召されたのだ。

 ロボロフスキー種なので、とても小さいあかねちゃん。先月、我が家に仲間入りしたジャンガリアンの“ことりさん”のほうが今では大きい。明日、埋めてやろう。それまでは一緒に。


2001.1.5(Fri)

収集癖

 風呂場には、みこりんのオモチャがいろいろ置いてあるのだが、今夜は新しい遊びを思いついたらしい。お風呂の蓋を丸めて湯船の真ん中付近に渡し、左右へと区切る。一方にみこりん、向かい合わせに私。これで舞台設定は出来たらしい。

 みこりんは手際よく何かスイッチ類を操作している。もちろん想像のスイッチパネルだ。実際、風呂の壁にはそんなものはない。でも、みこりんの指の動き、顔の表情など見ていると、なんとなくそこに何があるのか見えてくる。たぶんレンジか何か、料理用の装置があるにちがいない。

 重要なボタンを今みこりんが押したようだ。上体の捻りも加わって、なんだかサマになっている。アオレンジャーの“スイッチッ オンッ!!”にも負けてはいまい。そして待つこと数秒…、出来上がり。みこりんがコップをテーブル(風呂の蓋)に置くように言った。
 テーブル(風呂の蓋)に料理が並べられる。何が並んでいるのだろうと思うまもなく、みこりんに皿をすすめられたので平らげた。

 こういう“ままごと遊び”が最近多くなってきたような。ミニカーも、走らせて遊ぶというより、近頃は袋詰めにして買い物遊びの対象になってるし。興味深いのは、本物を模したオモチャよりも、まっ黒に焦げた栗の実とか、かさかさに乾燥しきったピラカンサの実とか、そういう一見“がらくた”のようなアイテムを大事にする傾向があることだ。
 いつかこんな日が来るのかもしれない。みこりんの部屋を片づけていたら、奥まったところに何やら大事そうに毛布でくるまれたモノが。そろっと中を覗いてみると、そこには……。願わくばみこりんのファーストコンタクトの相手は“可愛い”もしくは“知的”であってほしいのだが。巨大生物アメーバとか、そういうのも拾ってきそうでドキドキだ。


2001.1.6(Sat)

慌ただしい目覚め

 もっと見ていたいと思う夢は、儚く消え、悪夢は長続きする…ものなのかもしれない。今朝のは、いきなりだった。見えない力で強引に現実に連れ戻されたかのような衝撃。って、ほんとにカラダが揺さぶられていた。地震だ!と直感的にわかる。かなり大きな横揺れが数秒間。けっこう長い。二階で寝ていたため、揺れも大きく作用したのかもしれない。一瞬、このまま家が崩れ落ちるのではないかという不吉な予感がよぎっていった。

 連続した揺れが来そうにないので、起きあがり、一階へと下りる。人の気配がないのが妙に気になっていた。静かすぎる。みこりんの名前を呼んだが、まったく反応がない。Licもいない。時計を見ると、午前11時50分にさしかかったところ。こんな時間にいったいどこへ…。
 とにかく今は地震速報を確認せねば。しかしなかなかTV画面にテロップが入らない。もしかすると地震だと思ったのはすべて夢うつつの幻だったのではないか。本気でそんなことまで考え始めたとき、庭の向こうから人の気配。Lic達が戻ってきたらしい。そうか、保育園に行ってたんだ。

 ほどなく玄関方面から、みこりんの声が聞こえてくる。がちゃりとドアが開くのを待ちかねて、Licにさきほどの地震はどうだったかと聞いてみた。すると地震などあったのかと逆に問われてしまった。ま、まさか、ほんとうに幻だったのだろうか?

 どんなに揺れたかを私は詳細に話して聞かせたのだが、Licにはまったく覚えがないらしい。ますます不安になってしまう。はやく地震速報が出れば…。
 やっとテロップが入る。震源は割と近く。震度は3。やはり本物の地震だった。でも想像していたよりは軽い。これならクルマを運転中だったLicが気づかないのも無理はないかも。やはり寝てたのと、二階だったのが、揺れを実際より大きく感じさせたのだろうか。

 幻じゃないとわかって安心したのもつかのま、今度はみこりんが大変なことに。熱を出してしまったようだ。38度超。いきなりの発熱だった。やっとおたふく風邪が治ったというのに、どうしたことだろう。かかりつけの病院に滑り込みセーフで連絡がつき、Licとみこりんは慌ただしく出かけていった。再び静まり返る家の中。さすがに今日はもう何ごとも起きないだろう。起きないで欲しいものだ。


2001.1.7(Sun)

外伝

 一日もあればクリアできるらしいとLicが言うので、『幻想水滸外伝 Vol.1 ハルモニアの剣士』を起動した。このゲームは、タイトルどおり『幻想水滸伝』『幻想水滸伝 II』の舞台設定で語られる外伝ということになる。時代は『幻想水滸伝 II』とかぶっているので、我が家のように『II』しかクリアしていなくても大丈夫…らしい。でも、前作2つのセーブデータをロードすることができる。ってことは、両方のデータを揃えてたほうが何かとお得なのかもしれない。

 ところで『幻想水滸伝』と『II』では、キャラクターデザインが違う。この『外伝』は『II』の流れを汲むデザインになってるのもポイントだ。もちろん私の趣味でいえば『II』を善しとするので、『外伝』で採用されている紙芝居形式は望むところである。
 ときおり選択肢が出てくる以外は、カラー挿し絵満載の小説に近い。肝心の物語のほうも、『II』で起きたイベントを別の角度からなぞるように描かれているので、前作をクリアした人ならばけっこう楽しめるんじゃなかろうか。もちろん『II』に出てこなかった登場人物もいて、それがまた私のツボにえぐりこむようにハマってしまっては、次回作 Vol.2の購入は決まったも同然といえよう(音楽もかなり好き)。

 夕方から始めて、夜の9時ごろにはエンディングを迎えていた。途中晩ご飯など食べるために中断もあったので、実質2〜3時間ってところ。CGの回収率は96%だった。ラッキーポイントが足りなくて選べなかった選択肢が結構あったし、『I』のデータがないのも影響してそう。

 そばでずっと見ていたLicにも、とうとう火がついてしまったらしい。たぶん明日には『幻想水滸伝』が我が家にやって来そうな予感がする…


2001.1.8(Mon)

コタツ園芸

 今日で冬休みを最終日。しかし外は雨。こんな日にはコタツ園芸がいい。Licは買い物に出かけたし、みこりんはお昼寝の真っ最中。じつに静かな冬の午後だ。
 用意したのは“サカタのタネ”と“タキイ種苗”の最新カタログ。“国華園”のは残念ながら締め切りを過ぎてしまってた(うぬぬ…)。

 2001年の我が家の庭を飾るにはどの植物が相応しいだろう。頭の中で季節を自在に変化させ、イマジネーションを広げてゆく。ピンときたものには、即座にタグを貼り付け記憶する。最初は値段を考慮しない。可能性のあるものすべてが候補になる。抽出が一段落すると、次は現実的なフィルタをかけるのだ。

 “サカタのタネ”の画家シリーズのヒマワリは、今年も最有力候補の1つとして残った。去年はゴッホ、今年は……やはりゴーギャンでいこう。ヒマワリなのに、その繊細そうな花びらが私の心を捉えて離さない。繊細といえば、ダリアの“紫宝”という品種も捨てがたい。秋明菊のようにも見える花姿、そして血のように赤い色彩は、一輪だけでも十分な存在感をもっている。

 果樹・野菜系に私が迷っていた頃、みこりんが目覚めた。ちょうどいいのでみこりんにも私の悩みを聞いてもらおうと思う。問題は木イチゴだった。
 現在、我が家には昨年買ってきたブラックベリーがラティスに絡まって元気に育っている。この黒い実に、今年は別の色彩を加えたい。その候補としては、黄色いラズベリー“ワインダーイエロー”(1780円)と、赤いラズベリー“ワインダーレッド”(1680円)、そして同じく赤い実をつけるタイベリー(ラズベリーとブラックベリーの交配種)“メジナ”(1360円)の3つがある。どれもこれも魅力的だが、今年は1本が限度だろう。赤、黄色、そして赤、でも最後のは実が大きい…。
 みこりんは木イチゴに敏感に反応していた。やはり絵本に登場するというのは大きな強みだ。なんとなく“赤”を選びそうに思ったのだが、みこりんが指さしたのは“黄色”のやつだった。よぉし、こいつに決定。今年の夏は黒と黄色のタイガー模様がラティスに出現することだろう。

 続いてカボチャのページへ。この春、みこりんとカボチャを一緒に育てる約束をしているのだ。やはり絵本でカボチャを育てるシーンがあって、その影響らしい。ここはちょっと変わったところで、黄色とオレンジのヤツにしよう(ハロウィンで見かけるようなタイプ)。でもこれだけだとちょっと物足りない。もっとカラフルに楽しいもの……といえば“おもちゃ南京”、これがいい。カボチャ系のいろんな品種の種がミックスされているので、何が出てくるかわからないスリルもあるし、なにしろ見て面白いというのはポイント高い。観賞用ってことだから食用にはあまり適さないのだろうけれど、毒でなければ食えなくもあるまい。

 あとは葡萄を1株……さんざん悩んだ末に“安芸クイーン”(3700円)に決定。薄紅と紫をまぜたような、いかにも南仏系な色彩が決め手となった。これはタキイ種苗のカタログから。タキイには前回預かり金が1500円あるので、ちょっと気が楽……なのも作用してる。
 今日の所は、これでおしまい。


2001.1.9(Tue)

変節

 10日間の休暇が終わり、今日から仕事始め。午後からは所属の年頭行事などもあり(全体のは朝イチに行われるが、ここ数年参加した試しがない)、以前から“噂”となって乱れ飛んでいた来年度の状況に、かなりはっきりとした説明がなされたのだった。どうやらシナリオは“最悪”は免れたものの、“かなり悪い”方向に進むらしい。いや、“悪い”といっても事業部全体から見れば、状況は“かなり良い”っていうのが悩ましいのだが…

 あるプロジェクトに予算がついたために、それに必要な技術者が絶対的に不足してしまったというのが直接的な原因だった。この不況な御時世、事業部全員の懐を一年間賄って余りある予算といえば、“かなり良い”どころか“めちゃめちゃ良い”状況なのかもしれない。ただ、その見返りたる成果を挙げるには、それ相応に非常に困難なものとなることが予想されているので、あんまり喜んでばかりもいられない。なにしろ足りない技術者の頭数をなんとかするために、うちのような研究部門の人員までが動員されてしまうのだから。おそらく5〜6年で済めばいいほうで、下手すればもっとかかる。重要研究アイテムは細々と継続されるようだが、短期に利益の出ないものは、たぶん中断になるのだろう。

 こういう事情に加えて、遅ればせながらの構造改革が来期から始まり、その一環として各種研究所は整理縮小される。つまり、自分の所属する研究所が来期も存続している可能性は、森総理が参院選以降も首相でいられる確率よりも低い…ような気がする。

 *

 年頭行事は30分ほどで終了した。あとは日常業務を淡々とこなすのみ。春以降、ばっさりと現在の仕事が切られてしまうにしても、今期の成果は出さねばならない。
 やがて直属の課長に声を掛けられた。二人だけで会議室へと移動する。話の中身は、もちろん来期のことについて。どうやら課長レベルにも、さきほどの状況説明は初耳だったらしい。おそらくこれから人員配置の熾烈な攻防戦が繰り広げられることになるのだろう。何か希望などがあったら遠慮なくということだったので、自分で自分の首を絞めないように返答する。とはいえソフトウェアの専門家を、構造設計とかぜんぜん違う方面に配置などはしないだろうから、そういう意味では悩むことはさして多くはないのだが。

 最後に課長のこぼした台詞に、事態の深刻さを実感する。曰く、現役技術者(つまり管理職ではない)には行き場所があるけれど、管理職にはどこにもない…。
 春まで、あと少し。


2001.1.10(Wed)

保育園バス

 諸般の事情で、今月は今日からみこりんがバス通園(保育園バスを利用)となる。そのことをみこりんに告げないまま保育園に届けてしまったので、どんな反応を示すかちょっと心配。……でも、みこりんはバスなどの乗り物がたいそう好きだったりする。きっとこのままずっとバスがいいなんて言いそうで、それもまた心配。バス通園には月々CD一枚分くらいの費用が加算されるのだ。

 今日は休暇をとったので、風呂場のタイル修理などに精を出す。みこりんが戻ってくるまでになんとか仮止めを終え、くつろぎのひととき。青林檎ティーなど、すすってみたり。
 おやつの時間を少し回ったころ、みこりんを乗せたバスが到着した…らしい。Licが迎えに行き、すぐに戻ってきた。保育園バスは、家の前までダイレクトに送迎してくれるようだ。これは便利かも。
 さて、みこりんはと言えば、上機嫌だった。玄関ドアの隙間をすり抜けるように入ってくるや否や、バスに乗ったことを報告してくれている。息継ぎもままならぬほどの入れ込みようだ。このぶんなら、明日朝、8時半という時刻にも間に合うように起きてくれることだろう。

 どうやらみこりんは、乗り物酔いをしない体質らしい。私はバスにはかなり弱い。船にも弱い。時には新幹線にも酔ってしまうことがある。みこりんに、この酔い体質が遺伝しなくて、ほんとうによかった。……もしや赤ん坊のころからクルマでがんがん連れ回されてるのが思わぬ訓練になってたり??

春に備えて

 せっかく休日にしたので、先日のコタツ園芸で選び抜いた通販リストを、郵便局に持っていくことにした。機を逃すと、前回のように品切れになってしまうかもしれないし…

 購入リストは以下の通り。

タキイ種苗

安芸クイーン(\3700)
んまそうな赤紫の葡萄。
ヘリクリサム・モンストロサ混合(\155)
帝王貝細工。去年育ててみて、花の変化と色の美しさにはまってしまった。

サカタのタネ

ゴーギャンのひまわり(\315)
繊細そうな花びらのヒマワリ。
スモールフルーツ(\210)
変わった南京のミックス。
紫宝(\550)
中輪咲きのダリア。深い赤と、楚々とした花姿にやられた。
木イチゴ ワインダーイエロー(\1780)
黄色いラズベリー。みこりんのリクエストにより。
プッチーニ(\315)
ハロウィンに使えそうなかぼちゃん。みこりんと育てたい。

 さて、春までに庭のほうも準備しておかねば。

ひさびさにRPG

 『幻想水滸伝』開始!
 Licが先日の日曜日に、買ってきていたのだ。操作方法などは『幻想水滸伝 II』とほとんど一緒みたいなので、私でもさくさく進めることができる。

 RPGだと絵柄はそれほど気にならないのがうれしい。パッケージで躊躇していたのがもったいなく思えてくる。序盤、ドワーフに協力を請うところまで一気に進めた。しばらく睡眠不足な日々になりそう。


2001.1.11(Thr)

緑玉

 冬の間、部屋の中に避難させている鉢植えの1つが、まさかこんなことになっていようとは。ころころと太った見事な“玉”、それら緑玉が押し合いへし合い、ぎゅぅぎゅぅぎゅぅ。プラ鉢が、はち切れんばかりにゆがんでる。なんという生命力だろう。思わず見とれてしまうほどに、艶やかに美しい“玉”であることよ。

 この鉢植えは、4年ほど前に、お隣の奥さんからいただいたものだ。うっかり名前を聞き忘れてしまい、今でも名無しの権兵衛のままになっている。その頃は“玉”もビー玉サイズで可愛いものだった。あれから子株がどんどん増え、いつのまにやらこんな子沢山になり、“玉”はたくましく生長した。
 子株のでき方がちょっと変わっていて、玉の表面に突如現れてくるのである。親株の玉と、子株の玉との接点は、まさに球の接点であり、その間に何らかの生物学的結合があるのかさえ信じられぬほどに、きわどい。でもそのまま大きく育つかというと、そうでもなかったりするので面白い。ある程度大きく育った子株は、ある日、ぷつんと親株から離れ落ち、地上で根を張るのでは……と思ったりもするのだけれど、真相はまだ不明。

 それにしても、見れば見るほど美味そうである。このまま丸囓りしたら、じゅわっと爽やか果汁が(果物じゃないけど)出てきそうだ。いったい、この玉の部分はどんな構造になってるのだろうか。これに似た構造といえば、ホテイアオイの“浮き”だけれど、これが水生植物とは思えないし…。植物図鑑を片っ端から当たってみるしかないかな。

謎の玉を持った植物

玉の圧力で鉢が歪んでいる!

玉の拡大

囓ってみたい……

若さとは

 あかねちゃん亡き後、我が家のハムスターは、ことりさん(ジャンガリアン“サファイアブルー”)だけとなってしまった。なので今は、あかねちゃんが愛用していたペットヒーターは、ことりさんの住処にセッティングされている。ところが…
 ことりさんがヒーターに乗っかっているのを、見たためしがないのだった。あかねちゃんが、もうこれなしには一瞬でもいられないかのごとき執着でもって貼り付いていたのとは、あまりに対照的だ。これが若さと言うヤツか…としみじみ思ってみたりもし。

ジャンガリアン“サファイアブルー”ことりさん ことりさんは丑三つ時に、もっとも活発に活動する。ちょこまかと動く“もこもこ”の毛並み。短い手足で器用に毛繕いする図、などなど、このままぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅ〜ぷちっと思わずやってしまいたくなるほどの愛らしさに、しばし我を忘れて見入ってしまう。
 そのうちことりさんが後ろ脚で立ち上がったかと思うと、その丈夫な歯で…「かりかりかりかりかりっ」
 「あぁっ!そ、それはヒーターのコード!!」一瞬血の気が引いたが、さすがにペット用だけあって、そのへんはしっかり考えられていた。被覆の下から出現したのは、金属製の蛇腹だった。さすがにこいつは突破できまい。

 必要なさそうなヒーターなので、取っ払っていてもいいんだけれど、いつとてつもない寒波に襲われてしまうかわからないので、このままにしておこうと思う。


2001.1.12(Fri)

読み替え遊び

 みこりんの一日は絵本で締めくくられる。“終わりよければすべて良し”の言い伝えどおり、絵本のあとのみこりんは、もはや思い残すものなどなにもない…とでもいった感じに、あっというまに心地よさそうな寝息を立て始めるのだった。

 ところで最近、絵本の“新しい”読み方に挑戦中だ。文中の単語や表現を、“微妙に似てるがちょっと違うもの”とか、あるいは“正反対のもの”とか、ときには“まったく関連のないもの”とかに置き換えてしまうのである。たとえばこんなふうに。

 “ごめんごめん、これでも超特急で帰ってきたんだよ”
   ↓
 “ごめんごめん、これでも急行で帰ってきたんだよ”
 (微妙に似てるがちょっと違うもの)

 するとみこりんは楽しげに笑いながら、即座に「ちょうとっきゅう〜でかえってきたんだよ」と訂正してくれるのだった。お気に入りの絵本だけに、すみずみまですっかり覚えてしまっているらしい。だからよけいに“読み替え”にも力が入り……当分止められそうにない。
 でもさすがに2〜3行おきにそんなことをやってると、だんだんみこりんの反応にも変化が現れる。明らかに間違いとわかってるのに、みこりんは“にやり”と頬をゆるめたまま、見逃してくれるのである。これはぜったい受けるに違いないと会心のヒットを放っても、「ふっ」とかで済まされてしまうのは、ちょっと(いや、かなり)わびしい。逆に、自分で自分の“読み替え”に受けてしまい、みこりんが何か反応を示すまえに「ぶひゃひゃひゃ」と吹き出してしまうのも、じつにもったいないことである。自分でみこりんの笑いの気勢をそいでどうする。

 明日もまた、新たなみこりんの笑いのツボを発見すべく、絵本読みに臨むとしよう。


2001.1.13(Sat)

 まだ漢字をうまく操れないほど小さい頃、TVニュースは耳に聞こえるものがすべてだった。それゆえに、謎も多かったのだ。

 「おしょくじけん?」
 お食事券がどうしてそんなに重大事項なのか、理解不能だった。

 「せいふ?」
 なぜガンマンの街が日本で頻繁に連呼されるのか、乏しい知識を総動員して悩んだりもした。“せいふ”!=“せいぶ”ということにはうすうす気付いてはいたが、きっとそういう言い方もあるのだろうと思っていた。

 「お食事券」が「汚職事件」、「西部」が「政府」なのだと分かったときには、それこそ世界のすべてがくっきりすっきり見通せたような感動を味わったような記憶がある。なにしろ、とおいとおい昔のことなので、あまりアテにはならない記憶だが…

 きっとみこりんも今、同じような“謎”を抱えているに違いあるまい(もしかすると“謎”に至る以前かもしれないけれど)。病院のマーク(“+”記号)が、どうして電卓やらキーボードやらについてるのか…というのがソレっぽいのだが、まだまだ他にもありそうで、興味深い。みこりんが自力で謎を解明してしまうまえに、聞いておかねば。


2001.1.14(Sun)

野イチゴはいくつある?

 絵本『14匹のあさごはん』の最後のページには、14匹にちなんで野イチゴが14個描かれている(なぜ野イチゴかといえば、お話の中で朝ご飯用に子ども達が野イチゴ摘みに出かけるから…だと思う)。いつもならばこのページに到達すると、厳かに「おーしまい」と宣言、一呼吸の間をおいてから、部屋の灯りを落とす。みこりんもこのタイミングで身体の向きを寝やすい位置に修正してから、一気に眠りの世界へと没入していくのであった。ところが…

 今夜はみこりん、どうしても数を数えたい気分だったらしい。「お」と言いかける私の目の前に、にゅぅと腕を伸ばし、指先で1つ1つ野イチゴを数え始めるのだった。うまく14個数えられるだろうか。私も興味をそそられ、その指先をトレースする。「いち、にぃ、さん、し…」順調だ。ダブることなく、野イチゴを識別している。だが、油断は禁物。みこりんの鬼門は“6”あたり。これを過ぎると短期記憶はリセットされ、すでに数えたものにも指先が向いてしまうのである。
 どきどきしながら、みこりんが「ろく」と正しく指さすのを確認。「なな」「はち」怖いくらい調子がいい。「きゅう」おぉ、これはひょっとするとひょっとするかも…なんて思い始める。そして「じゅぅ」…。す、すばらしい。あと4つだみこりん。絵本を支える手にも、思わず力がこもる。

 みこりんの指が、つつっと移動。(“じゅういち”だぞぉ、みこりん。つぎは“じゅういち”)と一心に念じる私の目の前でみこりんが指さしたものは、一番最初に数えた野イチゴだった。追い打ちをかけるように、みこりんは言った。「いーち」

 調子のいいときには10以上の数でもOKなのだがなぁ。と思ったものの、切りのいい数で桁上げするのは我々もやったりするし、きっとみこりんもそうしたに違いないなどと考え始める。でも「にぃ、さん、しぃ…」と続くみこりんの指さす場所は、もはやランダムアクセスに近い。同じ野イチゴかどうかの判定を、放棄してしまったかのようだ。そして再び「じゅぅ」に達し、次は「いーち」に戻る。こうなってはもう誰にも止められないのであった。

 もう何巡目になるだろう。そろそろ寝ようかと言い出しかけたとき、みこりんのカウントが止まった。寝よう。
 今日は10個までだったが、明日には14個になってるかもしれない。


2001.1.15(Mon)

ついにエンディング

 雪の朝。足首くらいは余裕で埋もってしまいそうな積もり方だ。空気が冷えるからだろうか、頭の一方がヘンに痛む。今日は雪籠もりの日としよう。

 さて『幻想水滸伝』である。最終決戦も近い。このゲームは107人の仲間を集めるというのが、何にもまして重要なテーマである(主人公を入れて108人)。そのほとんどは比較的容易に仲間にできるものの、数名、きわどいタイムリミットやらヒントなしには発見もままならない場所にいたりして、悩ましい。でもついに106人まで集めることができた。最後の一人は、この段階では仲間にできないので、取りこぼしはない状態だ。なので次に進めてもいいのだが、ここはひとつお気に入りキャラのレベルアップに励んでみたい。たとえ“か弱い”踊り子でも、レベル50を超えたあたりから“魔法組”として十分主力になってくれるのだから(キャラ一覧など…。おぉぉ!?踊り子がまだ記述されていない!)

 魔法組平均レベル57。そろそろ高度なモンスターを倒しても経験値の上がりが頭打ちになってきた。このあたりが限界らしい。では、シナリオを進めるとしよう。「我らに勝利を!」107人みんなで拳を突き上げる。

 水上砦を攻略。最後の一人を仲間に引き入れ、いよいよラストステージ。最終決戦に連れていくパーティメンバーを熟考する。とはいえ強制出撃メンバーがいるだろうから、それの見極めが大切だ(やり直すのも骨だし…)。グレミオ、パーン、クレオ、フリック、ビクトール。この5人があやしい。前者3名は身内みたいなものだし、後者2名は『幻想水滸伝 II』でも準主役級で再登場するし。このうちの誰が出ても不覚をとらないように、最強装備に念入りに選んだアイテムを持たせて待機。シナリオ再開だ。

 強制出撃は2人。これに主人公。パーティは6人制なので、残りは3人。迷うことなく魔法組の面々を選び出す。この時のために、寝る間も惜しんでレベルアップしてきたのだから。前衛オトコ、後衛オンナ。後衛はもちろん魔法組。そのうち2名は後衛からでは直接攻撃に参加できない。魔法を使うタイミングを誤らないように…

 いよいよ最後の闘いが始まった。相手は黄金の三頭龍。温存しておいた最強魔法を惜しみなく放つものの、予想どおり相当しぶとい。HPは3つの頭それぞれに設定されているうえに、3種類の紋章の力を得ているため、魔法攻撃が通用しない場合があるのだ。
 それでもどうにか1つの頭を倒した。残るは2つ。そろそろ攻撃魔法を使い切るのではないかと心配になってきたころ、あろうことか倒したはずの頭部が復活した。もしや残りの頭部も何度か復活するのでは……イヤな予感。

 予感は的中した。しかも復活するだけでなく、何度もHP回復魔法を発動しているらしい。頼りは直接攻撃可能なオトコ達だけになってしまったが、幸いなことに武器レベルをかなり上げてあったので、魔法攻撃と遜色ないくらいにダメージを与え続けてくれている。あとはいかに味方のHPを回復させつつ闘うかという、持久戦の様相を呈してきた。

 最初は絶望的な闘いに思えたのだが、意外に味方は一人も倒されなかった。魔法組の面々が、どちらかというと回復系の魔法を得意とすることも影響してるにちがいない。まだまだいける。もし5〜6回味方が死んで(戦闘不能になって)しまっても、十分復活させることができるのだ。いつかは倒せるに違いあるまい。ヤツが無限に復活しないかぎりは…
 心配していたのは頭を倒す順番に何か決まりがあるんじゃないかということだった。一定の手順で倒さない限り、何度も復活する可能性はあった。相手のHPが見えないというのも不気味だ(このゲームではHPが表示されるのは一騎打ちの時のみ)。

 あぁしかし、ついにその時は訪れる。最後の頭が爆散、消滅した。
 帝国の終焉。エンディングへと至る道のりにも、ひとひねりあったりして楽しませてくれる。そしてエンディング。108人それぞれの歴史が刻まれる。

 始めるまえにはとても受け入れられなかったキャラクターグラフィックだったが、今では正反対の評価に変わった。これ以外にはあり得ないとさえ思う。まったく勝手なものだが、“慣れ”だけでは説明できそうにないのがもどかしい。ロボットに人格を感じるか、といったテーマとも共通性がありそうな気はする。
 じつに楽しませてもらった数日間であった。

-------- ゲームを進めるに当たり、とても参考になったページ --------


2001.1.16(Tue)

セブン・オブ・ナイン

 さて先週録画したままだったヴォイジャー『第108話 夢を食う謎のワームホール』を、ようやく見ることができた。

 突如ボイジャーの前に出現したワームホール。60年近くかかる地球帰還への航海も、これを使えばあっというまに帰り着けるとあって、一同興奮。探査機を送り込み、遙か連邦との交信にも成功する。ますます帰還熱に浮かれるクルー達。でも、そんな中、連邦での記憶のないセブン・オブ・ナイン(と、艦内で生まれた子供)だけは冷静だった。そして気付く。これは罠だと。操られるようにワームホールを目指すクルー達は、やがてセブンを機能停止させようと…

 こういう展開はかなり好きなので、手に汗握って見入ってしまった。…が、ワームホール(と見せかけて、じつは巨大な宇宙生物。テレパシーでクルーを操っていたらしい)に突入してしまってからは、なんだか落胆。ワームホールからの脱出は、いかにもありがちな展開だった。それよりも、もっとセブンの苦闘を見たかった。その持てる知識と能力をフル活用する姿が爽快なのに。

 今回もセブンがいなかったらヴォイジャーは食われてたところだ。これまで何回セブンに救われた事だろう。そのあおりを食って、毎回その他のクルーの活躍が目立たなくなってきているような気がしないでもない。特に、みこりんが贔屓にしているチャコティ副長の影が薄い。もったいなさすぎる。


2001.1.17(Wed)

眠れず

 月曜日から雪が降ったり止んだり。なぜか眠れず、ずっと布団でまんじりともせず明け方を迎えてしまった。といっても夜明けまではまだ時間がある。時刻は午前5時30分過ぎ。つけっぱなしだったTVから、そろそろ追悼集会の様子が流されると言う。そうか、今日は1月17日だった。

 6年前。記憶がふいに蘇る。あのときの地震の揺れは、やはり体が覚えているようだ。思い出すだけで、いまにも足元が轟音と共に砕けそうな気がしてくるのだった。この薄暗さと、寒さのせいかもしれないけれど。

 結局、朝まで起きてしまい、なんだか夢見心地な一日が過ぎていく。


2001.1.18(Thr)

電話会社選び

 マイラインをそろそろ決めなくちゃいけない。どこが一番お得になるのか、さっそく『HOWFAR2000』でチェックする。このソフトは発信/着信地を設定するだけで、各社の料金を計算してくれるという優れモノ。我が家の場合、双方の実家への長距離電話がほとんどなので、ここを押さえておけば大丈夫。
 やはり以前から契約している日本テレコムの割引率が高く、抜きんでている……のだが、それをも大幅に上回る低価格のが1つ、あった。

 “IP電話がマイライン参戦──フュージョン・コミュニケーションズが全国一律料金の長距離電話サービス”などで報じられて話題のフュージョン・コミュニケーションズだった。3分20円で全国一律だから、長距離になればなるほどお得。その効果が如実に現れたのだろう。それにしても半額以下とは、これはもう評価検討するとか悩む必要もないくらいはっきりしてる。これで通話品質が現状と遜色なくて、しかもつながり具合も問題なければいいのだけれど。いかんせんまだサービスを開始していないので確認のしようがない。たぶん多くの家庭でもそう思ってることだろう。
 無事フュージョン・コミュニケーションズの事業が軌道に乗りますように。潰れませんように。


2001.1.19(Fri)

変わった野菜たち

 国華園の『花カタログ春の特大号』が昨日届いていたので、さっそくチェックする。
 あいかわらずかっとばしてるラインナップに、思わず頬が弛んでしまう。以下に、気になったものを列挙してみようと思う。

////【フルーツ類】

食用ホオズキ“パラディチョン” 2株1000円
 「パイナップル+イチゴ+キウイ」のような味らしい。
ペピーノ 1株800円(ニュージーランド産)
 「メロン+洋ナシ」のような味らしい。
 ナス科で、果実は紫色で、黄色いボカシ縞が入ってる。いかにも日本離れした風合いの色彩に、ちょっと惹かれてしまいそう。
ホワイトサポテ 1株6000円(メキシコ産)
 「モモ+バナナ」のような味らしい。
 “ミカン科なのに桃のような柔らかいクリーム果肉、バナナのような濃厚な甘さ(糖度18)”という謳い文句が、じつにクリーミィな味わいを連想させる。
バイオチェリー 1株3600円
 サクランボとスモモの交配種。想像するだけで口の中がじゅわっとなりそうな。きっと美味いんだろうなぁと思う。
木になるトマト“タマリロ”1株3800円(ブラジル産)
 “外見・香りはトマト。でも糖度17度とトマトより10度甘い”というその味を、ぜひ試してみたいものだ。ところで味もトマト似なんだろうか?
シャカパイン 1株4200円(台湾産)
 1996年に台湾で世界三大美果の“チェリモヤ”と“バンレイシ”を交配して作られた果物。1998年に市場初登場、日本には今回初上陸、らしい。
 “マンゴー、パパイヤ、パイン、バナナ、ナッツ、ライチ、カキ、モモ…世界各国のおいしい果物をぜ〜んぶ合わせたような豪華な味わい。”と解説されているのだが、いったいどんな味なのか。ぜ〜んぶ混ぜたら、なんだかまずくなってしまいそうな気もするが、たぶん、個々人の味覚で連想される果物が多岐に渡ってしまったということなのだろう。近所で誰か栽培してくれないかな…
シーベリー“シベリアスプレンダー” 1株3300(北欧産)
 「オレンジ+トロピカルフルーツ」のような味なのだとか。黄色とオレンジを混ぜたような色合いのちっちゃな鈴なりの実に、ちょっとケバさを感じてしまう。これがもし日本の山野に自生してたら、さぞや目立つことだろう。近所で誰か栽培……
コーネリアンチェリー
 “ロシアンキング”1株3400円
 “フルーティレッド”1株2800円(ロシア産)
 大きさサクランボの2〜3倍なので、食いではありそう。冬2月ごろ実をつけるってのもいい(ハナミズキの仲間)。庭に十分な場所さえあれば、ぜひ植えたいところだ。
ムルベリー
 “ゼルベベヤス”1株3300円(トルコ産)
 “パキスタン”1株3800円(パキスタン産)
 桑である。トルコ産のゼルベベヤスは真っ白の実。パキスタンのは7.5cmにもなるという。桑の実を食べたのなんて小学生のころカイコを教室で飼ったてた時が最後だから、味がどんなだったかもはや思い出せないのだが、なんだか惹かれてしまうのであった。
ザクロ
 “三白ザクロ”1株2800円(中国)
 “ルビーレッド”1株2600円(カリフォルニア)
 この2種類とも、実が割れる前に収穫できるので、そのままよく揉んで小さな穴を開け、ストローをさせばザクロジュースとして飲めるらしい。ザクロを食べるときに何が面倒って、あの小さな実の1つ1つに入ってる大きな種!あれをごりごり口の中で選り分けるのが大変だった。その苦労をせずとも、ザクロを食すことができるとは興味深い。
ハニーベリー
 “ベリーブルー”1株2600円
 “ブルーベルベット”1株2800円(シベリア産)
 “蜂蜜味のベリー”なのでハニーベリーらしい。ブルーベリーを縦長に大きくした感じで、これまた食いでがありそう。
中国アケビの木 1株1800円(中国産)
 アケビを細くしたような紫色の実が、枝の先にちょんちょんついてるのがいかにも妖しげで良い。こんなのが庭先にあったら…と思うとゾクゾクする。味はバナナの風味とかで、これもまたよし。
斑入りグリ“バリエガタ”1株3600円(ヨーロッパ産)
 黄色の斑入り葉がとてもキレイな栗。じつに涼しげでいい感じだ。こんな栗畑があったら、さぞや美しかろう。ヨーロッパではそれが当たり前の光景なんだろうか。
 でも栗の花の香りは………
ゼリーメロン“センポウ・ディア”1株540円
 なんか海底の砂の上にでも鎮座してそうな形態だ。まばらな短い突起物があって、全身オレンジ色。カタチはウリのような…。果肉はこれまた鮮やかな緑色で種は黄色。インパクト強し。これがデザートとして出てきたら、かなり躊躇しそう。
 味は「ブドウ+バナナ+キウイ」らしいので、まずくはなさそうだが。

////【野菜類】

◆トマト

クリスマス 一袋550円
 赤に緑のカスミ模様。だからクリスマス…か。見かけない色合いなので、ちょっと惹かれる。
グリーンソーセージ 一袋500円
 これは珍しい。緑と黄色の霞模様。細長くて、とてもトマトには見えない。どんな味がするのだろうか。なんだか酸っぱそうな感じもするが…
イエロースタッファー 一袋550円
 黄色いトマト…と思ったら、切断面はどうみてもピーマン。すかすかだ。詰め物料理にということらしい。トマトの肉詰め…いいかもしれない。
F1ビーフマスター 一袋700円
 重さ350gのでかさ。切断面はまるで霜降り肉のよう。赤、薄ピンク、白の、うねうねが模様がなんとも気色良い。
ルシアン 一袋700円(イギリス)
 赤銅色の実が、なんとも変わって良い。こういうのが1本庭に植わってるといいかも。
ミステリーエッグ 一袋500円(アメリカ)
 黄緑色の照りのあるラグビーボール状の実。熟すとオレンジ色になるという。これもまたトマトっぽくない色姿だが、そういうところにぐぐっと惹かれる。

◆ズッキーニ

トロンボーン 一袋300円
 最大1mに達する…。あぁ作ってみたい。
サンバースト 一袋450円(アメリカ)
 まるで独楽(コマ)のようなカタチ。上から見ると白ズッキーニのようだが、こちらのほうが体積があるので、食いではありそう。
白ズッキーニ 一袋300円(アメリカ)
 おなじみ花のカタチになるヤツ。去年栽培したものはなかなか実が大きくならなかったけれど、今年こそは大量にこのヒマワリ型の実を拝んでみたい。

◆ナス

パステルカラー 一袋700円
 ちっこい真ん丸なナス。白に薄紫のボカシというカラフルな色彩も美しい。
ミドリナンス 一袋600円
 黄緑色の長茄子。テカり具合がちょっと不気味だが、柔らかそうな感じで美味しそう。それにしてもこのネーミングセンスにはまいった。“ン”の配置が絶妙すぎる。
F1ブルーネット 一袋500円
 長さ48cm!
タイガー 一袋700円
 小型の丸ナス。しかも緑色。味を確かめてみたい!

◆キュウリ

バレッセ 一袋400円(イタリア)
 メロンのように甘いキュウリ…らしい。マクワウリのようなカタチが面白い。
ロングスネーク 一袋350円
 実の長さ最大2m!! 明るい黄緑色の、ながーいヤツ。ぜひとも育ててみたい一品である。
レモンキュウリ 一袋500円
 おなじみのレモン型キュウリ。さっぱりしゃきしゃきの味を再び食べてみたい。

◆ピーマン&シシトウ

ノバベル 一袋600円
 重さ450g。世界一!らしい。こいつで肉詰めを作ったら、かなり腹一杯になりそう。
ユニコーン 一袋600円
 長さ30cm超。世界一!らしい。今年もまた、栽培しようと思う。
カラーピーマン 各450円
 ん〜、色とりどり…
 レッドビューティ:赤
 パープルビューティ:濃い紫っていうか黒!
 ゴールデンビューティ:黄色
 チョコレートビューティ:焦げ茶
 ホワイトビューティ:白
 グリーンビューティ:緑!(これってふつーのピーマンでは)
 オレンジビューティ:オレンジ
 ライラックビューティ:濃い紫

◆トウガラシ

F1ホットウェーブ 一袋1000円
 赤や黄色、オレンジなどのカラフルトウガラシ!こいつは楽しい。
ハバネロ 一袋600円
 “人類が知り得る最高の辛さ”というおなじみのヤツ。試してみようかな…。

 今年はカタログに苗としても、レモンキュウリ、ユニコーンなどが登場してた。

////【花類】

ブルークローバー 2株600円
 コバルトブルーの豆のような花がキレイ。これならグランドカバーにしてもいい。
サンダーソニア“フェニックス”5球1900円
 おぉ、黄色い!こういうのを群生させたらさぞや美しかろう…

2001.1.20(Sat)

雪の夕方

 午後から雪。みこりんとお昼寝してるまに、いつのまにか外はすっかり銀世界。この冬最高の積雪量だ。15cmから20cmはゆうにある。
 買い物から戻ってきたLicが、なにやらどでかい板を運んできた。蛍光イエローのド派手なそいつの名前は“ソリ”という。ついに買ってしまったらしい。たしかに今日のような日には最適な移動手段だ。スタッドレスタイヤでも坂道は危なかったそうだから、もしもスタックしたらこのソリで戻ってくるつもりだったのかもしれない。

 さっそくみこりんを乗せて、家の前の歩道で初滑り。雪がほどほどに深いので、じつに軽快にソリは滑った。みこりんも最初こそびびってたものの、すぐに慣れて歓声を上げ始める。日も落ち、外灯だけに照らされた雪の坂道は、通過するクルマもほとんどなく、ソリ遊びには絶好のロケーションだ。
 坂道を滑り降りては、ソリを引っ張ってまた上まで戻り……これがまた結構な運動量で、すぐに息が上がってしまう。途中でLicに交代してもらって、一休み。みこりんはすっかりソリの虜らしい。

 今日の雪は、どうやら明日には溶けてしまいそうだが、今年は雪の当たり年らしい。ソリの出番はまだまだありそう。


2001.1.21(Sun)

溶ける雪

 じゅくじゅくと雪が溶ける。なんていい天気なんだ。さっそくみこりんが外でソリ遊びに興じている。いつのまに覚えたのか、自力でソリを運び上げ、乗り込み、足で蹴って加速、斜面降下と、ひととおり自力でこなせるようになっていた。
 でも、いよいよ雪の溶け具合もいい感じにシャーベット状になってきて、みこりんを乗せたソリは、そのまま車道の方にまで…。いくら交通量が少ないとはいえ、これは少々危険である。Licが歩道の雪を補強して、みこりん専用のソリレーンを作成してくれた。みこりんもしばらくはこの新しい場所で遊んでいたのだが、斜度がさっきの場所より緩やかだったため、自力で滑るにはちょっと難あり。ソリ遊びは一時中止だ。

 バケツに張っていた氷は、厚さが2cmほどで、みこりんがかなり手荒に扱ってもびくともしない。これでしばらく雪に挿してみたり混ぜてみたりと新たなる発見を目論むみこりんであった。そんな様子を私は愛機AE-1を構えて激写する。長いブランクのため、ピント合わせ、ズーム、巻き上げ動作、すべてがワンテンポ遅れている。こんな調子ではとても運動会には使えまい。もっともっともっと撮りまくらねば。

 歩道に残ったわずかな雪を頼りに、みこりんとソリ遊び再開。頭を進行方向に向けて、腹這いになるようみこりんに言って、加速を始める。地上10cmの臨場感に、みこりんもくらくらのはず……と思って振り返ったら、私の跳ね上げた氷水を顔面に貼り付かせて怪訝な表情のみこりんがいた。し、失敗だ。やり直しやり直し。
 そうやって正午まで、消えゆく雪を惜しみつつ、我々はソリを滑らせ遊ぶのだった。


2001.1.22(Mon)

長い長いお話

 仕事を終え、迎えに来てくれたクルマに乗り込み、シートに深く身を埋める。今日一日の緊張が、“ふしゅるるる〜”と抜けてゆく瞬間だ。いやまったく、このときの心地よさといったら、猫の艶やかな毛並みを愛撫するときよりも上かもしれん。はぁ極楽極楽……まるで人肌の風呂にでもつかってるような夢うつつ状態をしばらく堪能。やがて、後部シートから、みこりんの報告が始まった。

 今日一日、おもに保育園で起きた出来事を中心に、みこりんがお話をしてくれるのである。いつもは断片的なシーンが多くて、いろいろこちらから細部情報を聞き出す必要があるのだが、今夜は少し様子がヘンだ。さきほどから延々と、まだ一度も文章が完結しないのである。待っても待っても、「〜でした。」にならないのだ。まるで『じゅげむじゅげむ…』のよう。いつ終わるともしれない長い一文が、みこりんのちっちゃな口から紡ぎ出されてくることに、私はいつの間にか“怖れ”さえ感じ始めていた。

 みこりんの知る“あらゆる”語彙を駆使して、次々にシーンが繋がってゆくのだが、どうも時系列はバラバラであるらしい。今日一日のみならず、過去一年間くらいのトピックも散見される。それゆえに、聞いてるこちらの理解も追いつかなくなってきた。単純に記憶だけしようと思っても、膨大な言葉の前に、私の短期記憶はあっというまにオーバーフローだ。単なる思いつきだけで、延々50近くのシーンを語れるものだろうか。一瞬の間もおかず、ぺらぺらぺらぺら……。恐るべし。

 でもまぁ、賑やかなのは悪くない。こうやって親に何でも教えてくれる時期が、あとになって夢のような時代だったのだと思い返す日も来るんだろうか……なんてめちゃめちゃ将来のことに思いを馳せてしまったり。なんだか冬には似合わない感情だな、と思う。


2001.1.23(Tue)

やって来たもの

 仕事を終え、外に出る。午後8時半を回ったところ。経費節減のためか、外灯がまばらに消えている。だからよけい闇が濃い。
 冷気に少し首をすくめながら、急ぎ足で桜並木までやって来たとき、ふいにソレが訪れた。鼻腔に感じる懐かしい匂い。「春の風だ!」
 立ち止まり、もう一度深く息を吸ってみる。さらにもう一度。……間違いない。この全身の総毛立ちよう、肉の震えよう。これが“春の風”でなくてなんだというのか(ちなみに昨年の“春の風”については2000年3月3日の日記を参照されたい)。

 夜空に影絵のように伸びている桜並木の枝々は、まだ花芽も固く、芝生の上には雪までが残っている。それでも“春の風”は吹いているのだった。さっきまでの冷気が嘘のように消えている。気分次第でこうも簡単に切り替えられるとは、ヒトの感覚器とは便利なものであることよ。

 今年は春の訪れが、いつもより早いのだとLicが今朝方言っていたのを思い出す。早いったって、まだ1月だというのに…。もう“春の風”とは。ふ、ふふ、このニヤつく頬が抑えられない。傍から見たらかなり危ない状態に違いないと思いつつも、しばらく立ち尽くすのであった。

雑感

 “量産型トロンボーン”…って、なんか語呂が良いなぁ。


2001.1.24(Wed)

共生

 いつものように「おーしまぃ」と絵本を閉じ、灯りを消す。ほの暗い常夜灯に目が慣れるまで数十秒。その間に早くも“すぅすぅ”と心地よい寝息を立て始めるみこりん。でもまだ布団を抜け出すには早すぎる。みこりんが深い深い眠りの世界に浸りきるまで、少なくとも10分は必要だ。

 枕元の電光時計を上目遣いに確認すると、いつのまにやら15分が過ぎていた。どうやら私もつられて少しうとうとしていたようだ。ではそろそろ活動再開するとしようか……と、微妙に身体を横移動させつつ布団から抜け出そうとしたときである。先ほどから私の左大腿部に触れるか触れないかの微妙な位置に置かれていたみこりんの右足先が、“びくん”と反応したのだった。しかもそのまま本格的に目覚めてしまいそうな動きへと発展しつつある。いけない。このままでは元の木阿弥だ。とにかくみこりんの起動シーケンスを中断しなければ。
 みこりんの足先に触れるように身体を元の位置に戻し、静止する。すると、嘘のようにみこりんの動きが止まった。もしやこの足先が重要なセンサの役割を果たしているのでは…と思ったが、偶然という可能性もある。確認のため、もう一度横にずれてみたところ、やはり足先が離れた時点でみこりんは気配を察知したようにもぞもぞし始めたのだった。しかも今回は、足先がまるでターゲットを探るかのようにぐいんぐいん動いている。そこにそっと触れてやると、安心したように動かなくなった。そんなことをあと6回繰り返してみて、予感は確信に変わっていた。
 『みこりんの足先は、添い寝監視用のセンサとして機能している』

 以前から、みこりんが足先をくっつけたがるのには気づいていた。そういう癖なのだろうと軽く考えていたのだが、どうやらもっと重要な意味があったようだ。夜中にふっと目覚めてみれば、いつのまにか自分が独りだけで布団にいる。そんな体験をこれまで何度か繰り返すうちに、自然と身に付いた技なのかもしれない。自然下でも、テッポウエビとハゼの共生のように、相手の身体に自分の身体を接触させておくことで、異変を察知する関係がある。みこりんのDNAの奥底の原始的な部分に、そういう行動様式が記述されていても、おかしくはない。

 みこりんの足先センサが完全に沈黙するまで、私はさらに20分ほど添い寝を続けた。どうせあと数年もすれば、一人でさっさと寝てしまうようになるのだ。今はただこうしていられるのを感謝しようと思う。


2001.1.25(Thr)

そこにおわすは

 朝、鳥篭を外に出そうと座敷に入ったところ(寒いので夜間は鳥篭を座敷に入れている)、どでかい段ボール箱が増えているのに気がついた。蓋が少し開き加減だったので、そろっと中を覗いてみれば、なんとそいつは、いや、そのお方はスキャナ様だった。EPSON GT9000……なんでこのような方がこんなところに…

 悩むまでもなく、私が置いたのではないのだから、Licが関与したことは間違いあるまい。で、さり気なく聞いてみると、「うん、あるねぇ」などと呆けている。やがて判明したところによれば、スキャナ様はしばらく我が家に居てくれるらしい。そうかそうか、スキャナ様がねぇ。

 Licは雑誌類の料理のレシピをPCに取り込むつもりのようだ。もちろん私にも画像データ化したいものは山とある。実物を置いていては家の中が物置状態になってしまうところだったが、これでもう安心だ。ハードディスクの残りが少しばかり心許ないのが不安ではあるものの、以前からの念願であるスキャナ様の前ではそんなことなぞ大したことではない。
 春までにはなんとか画像化を終えたいものである。

なぜ今頃なのか

 不明だが、こんな記事が掲載されていたのが今日のこと。たぶん興味を惹かれて読んでみた人も少なくなかったことだろう。

 “ヒトの限界を超えろ!! 脚力・腕力・持久力 3拍子揃った米軍パワードスーツ

 記事タイトルからしてどうにも脱力してしまいそうだが、その中身の方もかなり意訳もしくは創作してるんじゃないかと思える箇所が1つ2つ3つ……。
 DRAPAで、この“Exoskeletons”の研究開発が始まったのが1999年9月のこと。記事はおそらくここの“Exoskeletons for Human Performance Augmentation (EHPA), BAA00-34; Due: 30 June 2000”あたりを参照してそうな感じだけれど、総重量10kgとか、マラソンランナー並の速さとかいう記述は見あたらない。別の文書がどこかに公開されているのかもしれないが、おそらくは多くの提案内容のうちの1つにそういうのがあったという程度のものではなかろうか。こういうものも、そうした提案の中には入ってるみたいだし。

 今の時期にわざわざ記事にするようなものにも思えないが、何か別の意図があったりするのかもしれない。


2001.1.27(Sat)

ちょこっと暖かな雨の土曜日

 久しぶりに“集会”があるとかで、Licがみこりんを伴って出かけていった。一人留守番となった私は、ここのところ忙しくて手をつけられなかった“趣味”のソフトウェア開発に没入する。よく仕事でコンピュータ使ってると、家では触りたくないって人がいるのだが、私の場合プログラミングは昔からの趣味なので、まったく抵抗はない。というか趣味を仕事にしたようなものだし。

 それと並行してスキャナ様の接続を試みたが、ケーブルのコネクタ形状が付属のものでは我がPCには合致せず。押入を物色して、昔々、PC98用に使っていたプリンタケーブルを発掘し、これの形状が目的のものだと分かったので再挑戦。だがプリンタと違ってスキャナ様は双方向接続が必要なのだ。この98用ケーブルはたしか一方通行だったような…。案の定、スキャナ様はぴくりとも応答しない。明日にでもケーブルを買ってこなくてはならないようだ。

 外は雨。関東方面の寒気団は、ここ東海地方までは達しなかったらしい。
 すっかり夜も更けた頃、“集会”からLic達が戻ってきた。御馳走にありついてきてさぞや満足してるだろうと思ったら、みこりんの表情がなんだか暗い。どうやら“人見知り”モードが発動してしまったらしい。でも“気配り”みこりんはあまり表だってそれを押し出すこともなく、なんとか無難にこなしてきたのだろう。それらプレッシャーから解放されて、ちょっとブルー入ってるのかも…。なんたって、まだみこりんは3歳だからなぁ。自分の3歳頃の様子がどうだったかなんて、はっきりと記憶に残ってるのが大阪万博の巨大ゴリラだけとあっては、みこりんとの比較もできやしない。つい、多くを求めすぎてしまってるのかも。


2001.1.28(Sun)

パソコン屋にて

 スキャナ様のケーブルを求めてスーパー内部のパソコンショップへ出向く。買い物に出るのも久しぶりだ。人混みと、暖房の効きすぎで、少しばかり頭痛の気配。
 必要なケーブルはすぐに見つかったので、マウスやらキーボードやらのコーナーもうろついてみることにする。なぜかみこりんはマウスを指さして「みこりんのちいさいこんきゅーたーかって」と言う。それは“マウス”と言うのだよと教えたような記憶はあるのだが、どうもみこりん、マウスやキーボード、CRTのことを総称して“こんきゅーたー”と呼んでる感じだ。たしか昨日も「これなに?」とCRTを指さして聞かれたので「モニタだよ」と教えてやったら「ちがう〜、これが、こんきゅーた!」なんて言ってたっけ。PCの筐体を指して、「これがコンピュータなんだよ」と食い下がったのだが、みこりんには何の変哲もない“ただの箱”にしか見えなかったに違いあるまい。

 モバイル用の小型マウスは、確かにみこりんの小さな手にもぴったりフィットだった。ちょっと惹かれてしまったが、今日は余分な買い物はなし。みこりんの手を引き、デモ用PCのところまで移動。ここでしばらく文字入力で遊んでもらう。みこりんは、すっかり自分の名前を構成する文字が、キーボードのどこに配置されているのか覚えてしまっていた。何の迷いもなく、ちゃかちゃかと打ち込んでゆく。こうして“ひらがな”入力に慣れてしまうと、アルファベット入力が心配になってしまうが、こちらは50音の半分くらいしかないので、きっと苦もなく覚えてしまうのだろう。あぁはやくみこりんとロボットのプログラミングやりたいものだ。

ミニカーとプラモデル

 パソコン屋をあとにした我々は、そのままおもちゃ屋へと向かった。これといって目的もないのだが、久しぶりなのでちょっとぶらついてみることにしたのだ。
 みこりんがドレッサーに魂を奪われてる間、私の目はトミカ30周年完全限定記念アイテムに釘付けだった。“トミカ誕生記念コレクション2000<限定>”の箱には6台のクルマがチョイスされているのだが、その中の1つに“トヨタEX-7”があったのだ。

 トヨタEX-7。私が子供時代に遊んだミニカーの中で、もっとも好きだったクルマだ。実用車ではなく、コンセプトカーなので、いかにもSF映画に出てきそうなフォルムだった。黄色と黒のツートンカラー、そして水色系なクリアパーツで構成される大きなウインドウ、ぺったんこな車高。それら何もかもが、他のミニカーを圧倒していた。ミニカーで遊ばなくなってから、それが何処に行ってしまったのか記憶も曖昧だが、今目の前に出現した新品のEX-7は、まさにタイムスリップでもしてきたかのように当時のままそこにあるのだった。

 ほ、ほしい…。だが、6台の中で目を引くのはこれ1台のみ。これで3000円は少々痛い。セットに含まれるセリカ1600GTが、この変などぎつい緑色じゃなくて、青色だったならば、おそらく買ってしまっていただろう。それにしてもなんでセリカが緑色なのだ。同じ緑系にしても、もっと他に色合いのイイのがありそうな気もするが。

 結局買わないまま、プラモデルコーナーへとさまよい込む。EX-7の興奮をここで鎮めておかねば、いつ買いに戻ってもおかしくない状況だった。ところがここで新たなる逸品が待ちかまえていたのである。
 長谷川製作所の『VF-1J』が3機、恐るべき誘惑ビームを放っている。あのハセガワがバルキリーファイターを出すというのは知っていたが、実物はやはり想像以上だった。さすがは航空機プラモデルの大御所である。
 少年の頃、あるキャラクターモデルメーカーから出ていたしょぼいガウォークのプラモデルに愕然とし、誤りは修正されねばならぬと、まだデキのよかったバトロイドのパーツなどで改造したことを思い出す。たしかファイターのプラモはそれ以上に悲惨な状況だった(だから買おうと思わなかった)。その悪夢が、20年近くを経て今、払拭されようとしている…。このファイターならば、思い残すこともないだろう。

 ハセガワがこういう企画を通せるようになったのは、やはり一連のガンプラの影響か。なんにしても良い品が安価に買えるのは、願ったり叶ったり。これは買いだ。でも今日じゃない。少し構想を練ってから、どどんと複数機を買う。きっと痛快にちがいない。

ビニール凧

 凧揚げをする。みこりんが保育園で作ってきたというその凧は、私の知るどんな凧よりもシンプルだった。
 本体はスーパーなどのビニール袋。その取っ手部分にY字型に糸を結び、底の両端には短い尻尾がついているだけ。風を受けると、ぶわっと袋は拡がり、気球のように浮き上がる。凧というより、パラシュートのようなイメージだ。

 糸を背後に引っ張って、みこりんが全力疾走。凧は、ちょこっとだけ浮いて、大地に落ちた。そのまま引きずられてしまう。風の加減がいまひとつだった。
 これで袋の底に空気抜きの穴でも開ければ、もっとうまく飛びそうな気がするのだが…。もう少しコンディションのいい日に試そうと思う。まぁ凧はうまく飛ばなくても、みこりんは楽しそうだから、慌てることもあるまい。


2001.1.29(Mon)

猫の季節

 猫の発情シーズンは、冬から春、そして春の終わりから夏の終わりまで。この間、2〜3週間おきに発情し、その期間は3〜6日…というのが一般的なものらしい。自然の摂理でそうなってるものはしょうがないとはいえ、発情期独特の鳴き声にはかなりイライラさせられる。だが猫にとっては、あの悪魔のごとき唸り声が、この季節、たとえようもないくらい甘美な響きに聞こえるのだろう。猫の嗜好は我ら人類には伺いようもない。

 我が家のにゃんちくんも例外ではなく、普段のおしとやかさは微塵も見せずに激しく鳴き立てている。ただいま発情期まっただ中だ。ちょっと趣向を変えて、可愛らしく鳴いてみせるなどの芸を期待したこともあったが、この季節の猫には何をもってしても抑えがたい衝動に突き動かされてしまうようで、完全に自分を見失っているように見える。
 そんなにゃんちくんの豹変ぶりに、みこりんも度肝を抜かれてしまったのか、今夜はなかなか寝付いてくれなかった。うとうと〜とし始めたと思ったら、それを見計らったようににゃんちくんが吼える。ぱっちりと見開かれたみこりんの目が、布団の隙間から見え隠れし始めてから、もうずいぶん経った。時計の針はそろそろ明日に移行中。このままではみこりんが寝不足になってしまう。私は起きあがり、にゃんちくんの元へと降りてゆくのだった。

 とはいえ何ができるでもなく、吼え始めると気を散らすように声をかけるくらい。まぁ何もしないよりは少しはマシかな。そうやって刻々と夜は更けてゆき…
 丑三つ時を過ぎる頃、私もそろそろ限界に近く、再び布団の中へと潜り込む。みこりんはなんとか眠ってくれたようだ。でもLicの寝場所が大変動してるところをみると、みこりんはあれからもかなりぐずったのかもしれない。……どうしてもっと可愛らしい声じゃないんだろう……まったく…猫の気が知れない……
 夢見心地だった私の意識を現実に引き戻したのは、またしても猫の声だった。でもそれはにゃんちくんのものではない。外からだった。壁を通しているので睡眠の妨げになるほどではない。でも、意識が急速に醒めてゆく。我が家の庭にいるらしい気配に、過敏に反応してしまったようだ。あの不作法な連中は花の上だろうが球根の新芽の上だろうがお構いなく暴れ回る。喧嘩のあげくに無数の毛をまき散らすのだ。とっとと追っ払ってこなくては。私の安らかな睡眠タイムは終わりを告げる。

 決めた。みこりんと作る予定のロボットのテーマは、『野良猫撃退ロボ』にしよう。カタチも決めた。招き猫型もしくは狛犬型。そいつを玄関先に配備しておこう。猫共は近付くことさえできまい。……なんとかこの計画を現実のモノとしなくては。


2001.1.30(Tue)

家庭菜園

 昨日買ってきた『30坪(1アール)の自給菜園』著者:中島康甫(発行:農山漁村文化協会)を、読み進めている。我が家の菜園を、もっとうまく機能させるにはどうすべきか参考にするためだ。
 著者は化学系の技術者(マスター卒)として肥料関係の会社に在籍し、社長にまでなった専門家である。そのため、内容にも科学的考察が随所に見られ、数値とその根拠を示してあるので、かなり説得力がある。家庭菜園というと、有機栽培至上主義に傾きがちなのだが、著者は有機と無機の利点を活かして補うあうのが肝要だと述べる。その論点がじつにわかりやすく、論点もはっきりしているので、好感がもてた。

 巷では、“有機”とか“自然素材”というと、無条件に“環境に良い”“安全”とみなしてしまう傾向があるようだが、じつに奇妙な話だ。自然素材にしろ、合成物にしろ、成分が何であるかが大事なのに。著者は、もちろんこの点を見誤ることなく有機肥料と無機肥料の役割を指摘し、家庭菜園での有効な利用方法を述べている。我が家でも、さっそく春から実践してみようと思う。
 いかに無駄な労力をかけずに結果を良くするかというのが、本書の一貫したテーマともいえる。だからボカシ肥の作り方にしても、この本のやり方はじつに面倒でなくていい。面倒でないというのは一歩間違えると、ただの手抜きに流れてしまいがちだが、そこは技術系の緻密さというか、ラクをするための労力は惜しまないというスタンスが奥底にあって、安心できる。

 というわけで今年の目標が決まった。去年よりも肥料を少なく、手間をかけずに、収穫量倍増だ。種を無駄にすることなく、健やかに育ててやりたいと思う。


2001.1.31(Wed)

『自由は愛をも越えて』

 さて今日のヴォイジャーは、第111話『自由は愛をも越えて』だった。えらくどでかい宇宙船が登場したなと思ったら、世代宇宙船という設定。“住民達”には宇宙船内部で生活しているという自覚があるので、古典的“世代宇宙船”モノとはやや雰囲気が違う(世代宇宙船といえば、宇宙船内部で生活してると思ってない住民達が、ある日、真実を知ってしまう…というパターンが私の場合は連想されるのだが)。

 物語は、世代宇宙船で暮らす一人の女性と、ヴォイジャーの男性士官とが、離れがたい恋仲になったものの、それぞれの掟により引き裂かれようとするのだが、異星人の特殊能力(機能といったほうがいいかも)により一度くっついたらどんどん離れ難くなっていってしまう……という感じに進んでいく。男性士官は艦長から、きっつーく叱られ、二度と会うことはまかりならんと懲戒処分まで食らってしまうも、シャトルを無断使用して彼女を転送でさらい、ちゃっかり“宇宙デート”としゃれこむのであった。このへん、シャトルの“ぴーぴー”いう警戒音とともに、どこからともなく敵対勢力が登場してさらわれやしないかと“ドキドキ”したのは、おそらく私だけではないと思う。その後、味方の戦闘機が現れ『ひゃっほぅ〜』と歓声あげつつミサイルの乱舞……なんてことにはならず、冷静沈着物静かなバルカン人の上司に連れ戻されてしまうのだった。

 世代宇宙船は、数多くのユニットを結合したものになっていて、その大人数を乗せたまま旅をしている。異星人とのトラブルを避けるためか、リーダーが単に人間不信なだけなのかは不明だが、とにかく僻地へ僻地へと行くので、中には『もっと自由を!』と怨念を募らせる方々もいたりする。そんな不満分子がついに実力行使に出た。ユニットの結合部分を破壊し、人とは違う道を歩もうというのである。あの恋仲の片割れであるところの女性も、そんな不満分子の一人だったのだ。

 ところで、私にはどうにも腑に落ちない点が最後まで残ってしまった。結局、ユニット構造がバラけてしまい、世代宇宙船は1つのまとまりを失って、自由にそれぞれのユニットごとに行きたいところへ行けるようになったのだが、そこでどうして彼女は彼氏と行動を共にしなかったのだろうか。互いに規則を破ってまで“宇宙デート”に出かけてしまうほど“離れがたい”存在となっていたはずなのに。私には“別離”がどうにも唐突に見えてしまう(心変わりを示すような演出を見逃している可能性もあるのだが)。

 閉塞感からくる気まぐれが、彼女に一時の迷いを与えた…と思うしかない。男性士官がみょーにマジだったので、ちょっとそれは可哀想、という気がしないでもないが。日本語タイトル『自由は愛をも越えて』にはぴったりな展開だけども、何か重大なコトが抜けてるような。


Profile

about

Written by U.

Home

Since 1997.11.14

Index

2009年

  • 7月
  • 8月
  • 9月
  • 10月
  • 11月
  • 12月

2008年

2007年

2006年

2005年

2004年

  • 7月
  • 8月
  • 9月
  • 10月
  • 11月
  • 12月

2003年

2002年

2001年

2000年

1999年

1998年

1997年

  • 1月
  • 2月
  • 3月
  • 4月
  • 5月
  • 6月

RSS feed

RSS1.0RSS

[VALID RSS!]

お勧め

『メイン☆ストリート』(アーティスト:May’n)

『付喪堂骨董店〈5〉―“不思議”取り扱います』(著:御堂 彰彦)

オンライン書店 boople.com(ブープル)

ユーブック

賛同企画

中国によるチベット人殺害と武力弾圧に抗議する!
チベットにおける中国の武力弾圧に反対します

中国製品不買運動

2月22日は竹島の日。竹島は日本固有の領土である。韓国の侵略を許さない。

提供:natsuka.net

gooホーム PROJECT

国際サンゴ礁年2008
国際サンゴ礁年2008

田中律子のTalk&Life