2008.8.2(Sat)

花火大会

 家族揃って、地元の花火大会に出かけた。今年はみこりんの浴衣が、おにゅうになっている。保育園な頃に作ってもらった浴衣は、体格に合わせて帯も柔らかな素材で細かったが、今回のものはしっかりとした本格仕様のため、ぐっとお姉さんっぽく見える。帯の幅だけなら、Licの浴衣の帯よりも若干大きかったりするのだが、もはやそのサイズでも問題ないところに、みこりんの成長をしみじみと実感するのだった。

 途中でクルマを停め、打ち上げが行われている河川敷までひたすら歩く。
 普段、クルマだとすぐに着いてしまう距離だが、やはり徒歩だとそれなりにかかる。とはいえ、周囲が闇に隠れているためか、あまり距離感を感じないところが不思議でもある。

 川べりの堤防道路には、ずらっと露天が並んでおり、発電機の音とごった返す人の熱気で、もわもわっと空気が揺れているような気さえする。なんとはなしに耳に届いてくる雑踏のさざめきのうち、八割くらいが日本語ではないような気がしたのだが、たぶんこれは錯覚ではないと思う。南米系、韓国系、中国系 etc...、さまざまに入り混じっていた。

 ちょいと脇に寄り、空を見上げる。
 打ち上げ本数で言うと、長良川花火大会の17分の1くらいの規模しかないのだけれど、これはこれで静と動の割合が個人的には丁度よい感じ。派手すぎず、しょぼすぎず。

 ケータイのカメラで花火を激写していると、みこりんも撮ってみたいと言うので、持たせてみた。
 ケータイのカメラゆえに、シャッターを押してから実際に撮影されるまでのタイムラグが結構あり、花火が開いた瞬間を狙うのはなかなか難しい。撮る度に、その出来栄えを見せてくれるのだが、爆発する前の小さな点だったり、開き終わって消滅する寸前の弱々しい光だったり、あるいは完全にタイミングを逸して、ただの闇だったり。
 それでも徐々にタイミングをつかめてきたのか、何枚かはいい感じに撮れたものもあった。というわけで、記念に貼り付けておこう。ぺたぺた。

花火(みこりん撮影)

 帰り道、ひさしぶりにウシガエルの物悲しげな声を聞いた。田んぼと川にはさまれた細い道。街灯もない暗闇を歩くのも、いいものだなと思った。


2008.8.3(Sun)

フェロー取得の旅

 “フェロー”とは、ヴァナ・ディールの地において、自分のキャラ専属のNPCの事である。共に冒険し、経験値を稼ぐことで、フェローもレベルアップするし、専用のクエスト等も用意されている。フェローのレベルが上がれば、ソロでは倒すのに時間がかかるような敵でも、共に戦えばちょっと心強かったりもする。そしてなにより、自分好みのキャラがいつもそばにいてくれるというのは、それなりに楽しいものである。
 というわけで、みこりんも自分のフェローを取得したいと思ったらしい。

 フェロー取得のためには、ある程度のミッションをこなしておく必要があったが、幸いなことにみこりんキャラはもともとLicの便利な倉庫として機能していたキャラのため、低レベルにも拘らず飛空艇に乗れるほどのミッションランクはあるので、この条件はクリアしていた。

 さっそくみこりんはフェロー取得クエストを受け、自分好みのフェローのキャラを選択中。種族・性別は、やはり自キャラと同じく、可愛い女の子のタルタルがよいらしい。髪型はおかっぱに決めたようだ。クエスト後半で、敵との戦闘があったが、現在、最高レベルが白魔道士のレベル25という状態なので、私のキャラを応援に派遣して、これはさくっと終了。
 だがしかし、フェロー呼び出しのためのアイテムをゲットするには、さらに続くクエストでバトルフィールド(レベル40制限)での戦闘が待ち構えていた。私が自分のフェローをゲットしたときには、このバトルフィールドはソロでしか突入できなかったのだが、今は3人までパーティを組めるように改善されている。だから、こっちも私のキャラを同伴させれば楽勝のはず…、と思ってレベル40装備をいそいそと倉庫から取り出し、メインジョブ戦士、サポートジョブ忍者にジョブチェンジして、万全の態勢でみこりんの到着を待っていると、Wikiに気になる記述を発見。曰く“すでにフェロー取得済みのキャラはバトルフィールドには入れません”………。な、なんだってー!

 みこりんキャラのレベルは、白魔道士25歳。レベル40制限のバトルフィールドというくらだから、レベル40が推奨レベルなのだろう。私がやった時の手応えでは、もうちょいレベル低くても勝てそうな感じだったが、さすがにレベル25はちょっときついのではないか。しかも回復支援が専門領域の白魔道士は、ソロでの戦闘にはとてもとても不向きである。途中でフェローが参戦してくれるので、そちらが倒されないように回復魔法でサポートに徹すれば…、ひょっとするといけるのかも?

 念のため、私もバトルフィールドまでくっついていって、観戦することにした。万が一、負けて戦闘不能状態で排出されてきても、蘇生できるように再びメインジョブを赤魔道士に替えて、と。
 まずは、みこりんが操作して挑戦することになった。なかなかチャレンジャーである。
 バトルフィールド突入。みこりんキャラとパーティを組んでいたが、やはり既にフェロー取得済みなので私のキャラは入れなかった。仕方がないので、バトルフィールドの外野から応援。通常、バトルフィールドは専用のエリアとなるため、外部からは見えないのだが、ここのバトルフィールドだけは、外部から観戦可能なのだった。試しに支援の魔法をかけてみようとしたが、案の定、無効のようだ。見る事しかできないらしい。じつにもどかしい。

 敵は、ドラゴンが1体。一撃で即死することはなかったものの、回復魔法連打でどうにかしのげるレベル。一定時間が経過すると、フェロー参戦。フェローの攻撃の方が、みこりんの殴りよりも強いので、敵のターゲットはフェローに向かう。これでみこりんキャラが殴られる事はなくなった。あとはフェローが倒されないように、回復魔法をしっかりとやれば…。

 魔道士向きの種族のため素でMPが多く、しかもMP増量の装備もきっちりしていたみこりんキャラだが、やはりレベル差の開きはいかんともしがたく、途中でMPが尽き、フェロー死亡。強制退出となった。
 うーん…。でも、圧倒的という雰囲気でもなかったな。
 続いてLicがキャラを操作して、再挑戦。
 Licのメインキャラは、白魔道士がレベル75である。白魔道士のソロにおける戦闘についても熟知している。ほぼ初心者のみこりんで、ここまで粘れたのだから、もしかすると………

 だがしかし、ドラゴンは相手を石化させる特殊攻撃技を持っていた。初戦には発動しなかったこの技が、今回、フェローに着弾。フェロー石化。敵のターゲットがみこりんキャラに向かい、殴られ死亡。
 戦闘不能で、バトルフィールドから排出されてきた。

 三度目の挑戦。操作は引き続き、Licが行う。
 不運なことに、今回もドラゴンの石化がフェローを石に変え、ターゲットがみこりんキャラに向いてしまった。バインド等を駆使して敵の足を止め、石化が解けるまでの時間稼ぎを計るも、耐え切れず、戦闘不能に。
 じつに惜しい。あと何回か挑戦したらひょっとすると勝ててしまうかもしれないが…、戦闘不能の度に経験値がどんどん減ってゆくペナルティがあるので、あまり冒険もできない。それよりは、レベルを今よりも上げて再戦した方がより確実。

 そんなわけで、みこりんのフェロー取得は、いましばらくおあずけとなったのであった。


2008.8.5(Tue)

みこりんアメブロにはまる

 アメブロのアカウントを取得したみこりんは、当初の目的通り、読みたいブログの主にアメンバー申請を行い、無事、アメンバーとなっていた。
 アメンバー申請を行うにあたり、自分があやしい者ではないことと、どんな人物か相手に理解してもらいやすくするために、ブログでも書いてみたらどうかと言っておいたのだが、すでに何個かエントリーを投稿している様子。しかもそれだけでは飽き足らず、“野菜村”の友達を、何人か新規にアメブロに引き込んでいるようだ。なかなかの行動力。

 お互いにペタを付け合ったり、コメントしたりと、なにやら楽しげである。
 それ以外にも、質問コーナーで質問するだけではなく、回答する側になったりもしている様子。これにはちょっと驚いた。あっという間に、新しいコミュニケーションツールを使いこなしている。
 この時期の子供は、かように順応性が高いものなのかもしれない。加えて、やはり産まれた時からインターネットが普通にあった世代というのは、こういうのは当たり前なのかなと思った次第。


2008.8.6(Wed)

ゲリラ雨

 昼休み前、みこりんからケータイに着信があったので、掛け直し。
 先日の件のこともあり、どんな用件か心配だったが、今回は“この地域に大雨・洪水警報が出て、夕方頃に雨が降る”という内容だった。
 みこりんは雷に弱い。ここ数日の大雨には、雷が付き物で、みこりんも警戒しているのだろう。
 幸い、今日は“定時の日”。17時半には、家に帰れると言うと、少し安心した様子だった。

 午後は、そんな警報が出ているのが嘘のような、猛烈な晴れ。途中で電力食いすぎのため、エアコンの使用を中止するようアナウンスが社内に流れるほどの猛暑であった。
 がしかし、夕方が近づいてくる頃、遠くで轟く重低音。大気を切り裂く、雷様の音が響いてくる。

 定時になり、建物を出ると、ぽつぽつと雨がやってきた。
 家に帰り着く頃には、雷鳴が絶え間なく轟き、雨も本格的になってきた。たしかにこれは警報レベル。
 エアコンのほどよく効いたリビングに入ると、テーブルの上にトマトやプラム、ブドウにブラックベリーといった野菜・果実が盛られたボゥルが置いてあった。みこりんによれば、風が強くなってきたので、落ちてしまう前に庭で収穫してきてくれたのだそうな。なんて気が利くんだ。ミニトマトも収穫可能なものが何個かあったらしいんのだが、そこにはみこりんの天敵であるバッタがたくさん跳びはねていたので、収穫は断念したらしい。こっちはあとで私が保護してこなくてはなるまい。

 ブドウ“安芸クイーン”は、立派な房にはなっておらず、実が数個といった感じだったが、去年か一昨年、台風で幹がぽっきり折れるという重症を負ったとは思えないほどの、順調な回復ぶりである。しかもブドウは、みこりんが保育園な頃には、まだ本格的に食べられるほど育ってはいなかったので(過去の日記によれば、2001年に苗木を購入した模様…、すると今年で7年目か)、みこりんも興味津々の様子。おそらく食べるのは、今日が初めてだ。

 大きな実を1つ手にすると、みこりんは丁寧に水で洗い、その赤紫色の皮を慎重に剥いてゆく。
 中に隠れていた鮮やかな黄緑色の果肉を見て、「本物のブドウだ!」と、喜んでいる。そして、それをそっと口の中に入れ、噛み締めるみこりん。

 気になる味の方は……、「お店で売ってるのと、同じくらいおいしい」とのことだった。
 大成功である。

 大雨・洪水警報は、夜半には解除された。これで、みこりんの安眠も妨害されることはないだろう。ほっと安心。


2008.8.7(Thr)

最近買った本

『神様ドォルズ (2)』(作:やまむら はじめ)
『神様ドォルズ (1)』(作:やまむら はじめ)
 『神様ドォルズ (1)』、『神様ドォルズ (2)』(作:やまむら はじめ)。
 Amazonにここ数ヶ月ずっと“おすすめ”されていたので、試しに1巻をネット古本屋で買い、面白かったので新刊である2巻も買ったという流れ。
 カバーイラストだけ見ると、ほのぼの系かと思ってしまいそうになるが、中身は太古のオーバーテクノロジーの遺産である“案山子”と、それを操る“隻”と呼ばれる選ばれし若者達のお話。舞台は現代日本、“案山子”が存在するのは特定の村だけで、一般には知られていないという設定のため、都心における案山子同士の戦闘は、昔のダンバインが東京上空に出現した時のような緊張感があって、なにやら懐かしい。

 みこりんもカバーイラストに惹かれて、読んでみたらしい。主人公の妹で、しかも“隻”である詩緒という女の子が出てくるのだが、みこりんと同年代っぽいことから、この子にはまった様子である。続きが読みたいと言うのだけれど、2巻が最近出たばっかりなので、3巻が出るのはまだ当分先になるかもと言うと、かなり残念そうだった。

『魔法遣いに大切なこと“夏のソラ” (1)』(作:よしづき くみち、原作:山田 典枝) 『魔法遣いに大切なこと“夏のソラ” (1)』(作:よしづき くみち、原作:山田 典枝)。
 前2シリーズは未見。今シリーズから読み始めたばかりなので、設定など詳しいことは知らなかった。でもこの人のイラストは、以前から気になっていたので、いわゆる表紙買い。
 舞台はやはり現代日本(と思われる)。魔法遣い(まだ研修生だが)として稀有の才能を持ちながら、寿命があと1年で尽きてしまう女の子の話。今からどんな風にエンディングを迎えるのか興味津々。

 みこりんも表紙に惹かれて読んでみたようだ。主人公の女の子、ソラちゃんが可愛いと言って、すっかりはまっている様子。読んでる最中、くすくすとよく笑っていたのだが、どのシーンがツボだったのかは不明。でもたぶん、魔法と同時に出現するヒマワリに関する部分じゃないかなと想像。
 続きが読みたいと言うのだけれど、これも1巻が出たばかりなので、2巻が出るのはまだ当分先になるかもと言うと、かなり残念そうだった。

『GRANDEEK ReeL (2)』(作:桜瀬 琥姫) 『GRANDEEK ReeL (2)』(作:桜瀬 琥姫)。
 1巻は、かなり前に買って読んでいたので、2巻が出ると同時に買った。
 武具や防具に宿る精霊を視ることのできる少女のお話。稀代の剣士であった母親と、自分が引き継いだ能力の事を知る人物との出会い等、ようやくストーリーが進み始めた感じ。

 みこりんも表紙に惹かれて読んでみたようだ。主人公の女の子、ティーアが可愛いと言って、これもはまった様子。
 続きが読みたいと言うのだけれど、これも2巻が出たばかりなので、3巻が出るのはまだ当分先に…(以下同文)。

『Dr.コトー診療所 第一部・豪華愛蔵版 (1)』(作:山田 貴敏)
『Dr.コトー診療所 第一部・豪華愛蔵版 (2)』(作:山田 貴敏)
 『Dr.コトー診療所 第一部・豪華愛蔵版 (1)』、『Dr.コトー診療所 第一部・豪華愛蔵版 (2)』(作:山田 貴敏)。
 これは、みこりんが読みたいと言ったので買ったもの。まず1巻だけ買ってみて、一読したみこりんが、私にも強く勧めてくれたので読んでみると、これがまたツボにはまりまくりだったので、2巻も買ったという流れ。豪華愛蔵版仕様のため、1ヶ月に1巻ペースでちびちびと買っていこうかと思っている。豪華愛蔵版はすでに6巻まで出ているので、みこりんも安心だ。

 大学病院の凄腕外科医が、とある医療事故により、思うところあって離島の無医村に医師として第2のスタートを切るお話。
 みこりんによれば、「『ブラック・ジャック』よりは、手術シーンが気持ち悪くないので、いい」とのこと。また、みこりんはこのコトー先生の飄々とした笑顔(というか、情けない表情してるとこ)が、何よりも好きらしい。ふむふむ、みこりんはこういうタイプに弱いのだなと、新たな発見をしてしまった。

 以上、最近買った本の紹介おしまい。


2008.8.10(Sun)

穴の修復

 数日前、庭に白っぽい猫が入り込んでいたらしい。発見者のみこりんは、冷静に猫の退出経路を見届けており、これによりどこから猫が入り込んでいたのかが判明した。
 庭をぐるりと囲んだ『完璧な防壁』の、庭と玄関側を仕切る幅1メートルほどの境界線に設けられた、アーチの部分。みこりんによれば、猫はそのアーチの最上段までジャンプして、そこから「するっと普通に」外へと抜け出していったという。アーチの高さは、およそ2メートル。猫ならば、この程度の高さは余裕である。だから、その部分には念入りにアーチよりもさらに高い部分までネットを張り渡していたのだけれど、その一部に穴が開けられていたのだった。

 午前中、気温があまり高くならないうちに修復してしまおうと、脚立を持ち出し、作業開始。
 アーチの周辺をじっくりと観察してみると、猫によって開けられた侵入口の他にも、支柱に固定していたビニール紐が、一部経年劣化によってボロボロになり、固定が不完全な箇所も発見。結局、アーチ部分の固定をイチからやり直すはめになってしまった。

 ネットの強度はさほど落ちてはいないようだ。ただ、支柱の固定が外れた箇所によってネットにたわみが発生し、その部分を猫に集中的に攻撃された結果、穴が開いてしまった模様。猫にはよほどこの中が魅力的に見えたんだろうか。それとも単なる好奇心か。幸い、今は菜園に夏草が生い茂っており、ふかふかの土が見えない有様だったので、これといって害はなかったのだけれど…
 ネットと同じ白い色をしたビニール紐で、しゅるしゅると支柱に再固定。穴の開いた部分も、じくざぐに縫うように紐を渡して完全に塞ぐ。

 高さおよそ3メートルほどのネットは、1時間ほどでしゃきっとした形状を取り戻した。
 猫は、アーチまではジャンプできても、そこからさらに上には行けない。ネットをピンと張っているので、足場がほとんどないからだ。この高さを突破できるのは、アライグマくらいのはず。少なくとも、過去、正常に張られたこのネットを突破した猫はいない。

 作業中、あまりに力を入れすぎたせいか、紐の摩擦で指の関節部分が2箇所ほど、皮がめくれてしまっていたが、今は指が痺れているので痛みはさほどでもない。これに汗がしみて大変な事になる前に、玄関前の雑草を抜き、ゲリラ雨で散った落ち葉や花桃の実を掃き清め。

 そういえば、今年はまだ花桃の樹にクワガタムシが来てないな。そんなことを思いつつ、樹の根元から立ち上がると、一瞬、目の前が暗くなって、意識が飛んでいきそうになる。

 ………、暑い…。

 いつのまにか太陽は真上にあり、蝉の鳴き声が音声多重で全身を包み込む。
 倒れる前に、撤収。


2008.8.12(Tue)

スイカ割り

 最寄のスーパーで、小学生以下を対象にした新しいポイントカードの申し込み受付が先月末から始まっていた。最初の2週間ほどは先行受付という扱いになって、年会費無料とか、各種イベントのチケットがもらえる特典がある。こういうのに目がないみこりんは、先行受付期間にさっそく申し込んでおいたのだが、今日はその各種イベントのうち、“スイカ割り”が行われる日である。
 先行受付期間に申し込んだメンバーは、みこりんの会員番号から推測するに、およそ1000人はいるものと思われた。その中の何人が“スイカ割り”に参加するのかは不明だったが、1割でも約100人。みこりんは、いったい何個のスイカが用意されるのだろうという点が、とてもとても気になっていたようだ。

 一人あたり1個のスイカを割るなら人数分が必要。ただ、一人で1玉のスイカを食べきるのは、ほぼ不可能とも思えるので、その辺に何かからくりがありそうな気もする。
 グループ制にするのでは?あるいは、割れなかった子にはスイカなしとか?などと、みこりんと話しつつ、イベント会場に到着。
 開始時刻5分前だったが、すでに50人ほどの列ができており、その先ではスイカ割りが早くも始まっていた。

 列の最後尾に並び、スイカ割りの様子を観察してみる。
 タオルで目隠しされたあと、3回ほどぐるぐるとその場で回って、スイカを目指す、というオーソドックスなスタイルのようだ。手に持っている棒が、子供用だからなのか、虫取り網の棒みたいに細いのが特徴的。
 目隠ししてるとはいっても、係員がそれとなく誘導してくれているので、ほぼ全員がスイカを叩ける位置にはたどり着けるようになってるらしい。ただ、棒を振り下ろす時に、へんに力んだりしてしまう子が多くて、スカる率は高いように思えた。それでも5人に1人くらいは、スイカにヒットしている模様。

 スイカの脳天にずばっと決まっても、“ぽすっ”みたいな音しか出ないのは、きっと棒が細すぎるせい。それゆえに、スイカも割れない。割れないので、スイカも長持ちする。
 表面にすこーしヒビが入ったかな?という頃合を見計らって、係員がスイカを新しいものに交換していた。ヒビの入ったスイカは、隣のスペースのまな板に乗せられ、包丁にて短冊に切り分けられている。子供達は、この切り分けられたスイカに、ありつけるという仕組みらしい。

 なるほど、これなら用意すべきスイカの数も、それほど多くなくても大丈夫っぽいな。みこりんと二人、謎が解けてすっきり。
 スイカ割りの行列は、我々の後にも結構な人数が並び、途切れる気配がない。なかなか盛況のようだ。

 やがて、みこりんの順番が回ってきた。
 私はケータイをカメラモードに変形させて、スイカの背後から激写の構え。
 棒を手にしたみこりんは、目隠しのタオルをものともせず、ぴたりと正確にスイカまで接近すると、おもむろに棒を振り上げ、ひゅんと打ち下ろした。

 ぽすっ

 見事、スイカの脳天にヒット。でもやっぱり割れてない。
 しかし、一撃を食らわせた事で満足したのか、みこりんの表情は晴れ晴れとしていた。
 切り分けられたスイカをもらってくる時、端っこの方のちっちゃいのを選んでいたのが、みこりんらしいなぁと思うのだった。


2008.8.13(Wed)

花火大会その2

 情報によれば、今宵も花火大会が行われるらしい。毎年この時期にやってたのかどうかは、よく覚えていないが、こんな田舎町で花火大会が同じ月に2回も行われるというのも、なんとなく不思議な感じ。しかも今日はド平日。
 たぶんイベント的には、今月初頭の休日に行われたやつがメインなのだろう。

 昨日スイカ割りが行われたスーパーの、屋上駐車場が花火見物のために開放されるとかで、みこりんが「ぜひ行ってみたい」と言う。前回の花火大会の時にも、同じように屋上駐車場が開放されていたのだが、この時には「人が多そうだから」という理由で、河川敷を所望されたのだった。前回と今回の違いは何だろう。気になりつつも、開場時刻の1時間半前に、スーパー到着。
 複数ある駐車場は、すでにほぼ満車で、もっともスーパーから離れた一角にどうにかクルマをねじこみ、店内へ。いつもより華やいだ雰囲気なのは、浴衣姿の女の子が多いからだろう。どうやら浴衣着てると、何かプレゼントが貰えるらしい。

 みこりんは浴衣こそ着てなかったけれど、エレクトーン演奏会の時に買った服を装着していたので、それなりに見栄えがする。私はといえば、みこりんから「おとーさん、もっとかっこいい服ないの?」と指摘されてしまうような、いつもの黒一色のTシャツにジーンズという姿。みこりんの言う「かっこいい服」がどんなものか、ちょっと興味はあったのだが、深く追求するのは次の機会にして、とりあえず普段着で。みこりんの“おしゃれチェック”も、年相応にレベルアップしてくる今日この頃である。

 *

 定刻より15分ほど遅れて、一発目の花火が夜空に光の華を描き出す。この屋上は3階部分に位置するため、さほど見上げなくても花火を堪能できるところは、便利かもしれない。首が痛くならずに済みそうだ。
 きらっ☆と光ってから、爆発音が届いてくるまで、およそ3秒。その遅延感覚が、みこりんの好奇心を刺激したらしく、しばし光と音の速さについて語り合い。

 次々に打ち上げられる花火を見ているうちに、みこりんは新たな発見もしたようだ。それは、“赤い色の光の方が、長く輝く”というもの。
 ふむふむ。そう言われてみれば、そう見えなくもない、かな?でもちょっと微妙な気もするが。

 小一時間ほど花火を見たところで、撤収。終了時間まで居たら、満杯の駐車場が大混雑するのは火を見るより明らかだった。

 駐車場は思惑通り、するっと抜けられたが、帰り道、路肩に停めまくった花火見物のクルマで、ただでさえ狭い道路が障害物だらけと化し、なかなかスリリングだったのは、想定外。
 ともあれ、これで今年の夏の花火も見納めである。お盆を過ぎたら、もう秋の気配かと思うと、ちょっとしみじみ。


2008.8.14(Thr)

フェローと一緒に

 お盆休みの間、ヴァナ・ディールの地において、みこりんのキャラを集中的にレベルアップすべく、みこりんと二人で、敵を倒して倒して倒しまくった。通常のレベル上げパーティに入るのはちょっと怖いというので、基本ソロ、たまに私のキャラで同レベル帯のやつと二人パーティといった具合。これだと倒せる敵のレベルもほどほどのやつしか無理なため、得られる経験値もあまりおいしくない。それはもう、心が折れるかと思うほど、ひたすら地味な狩りが続いたものだった。
 それでもその甲斐あって、本日、無事レベル29に到達。目標だったレベル30には今一歩届かなかったが、みこりんは早くフェローを取得したくてたまらないらしく、この状態でバトルフィールドに再挑戦してみたいと言ったのだった。
 レベル30になると、より強い武器が装備できるようになる。…しかし、そいつは現在、競売でもここ数ヶ月出品がない上、競売以外での入手条件の方は、さらに絶望的。ならば、今、挑戦しても攻撃力に劇的な変化があるわけではないので、問題あるまい。

 レベルが上がってMPの量も増えているが、念のため、MPを一定時間ちびちびと回復するドリンクと、MPを一定量回復する薬品を、それぞれ2つずつ持たせてやった。白魔道士は、MPがあってなんぼのもの。MPが尽きては意味がない。

 そしていよいよバトルフィールドに突入。みこりんは、なんのためらいもなく入っていった。こうと決めたら、結構タフなのかもしれない。

 操作は、みこりんが行う。私は背後から、助言するのみ。
 バトルフィールド中央に、ドラゴンがいる。しかし、こちらから接近しなければ、まだ戦闘は始まらない。その間に、念入りに強化魔法を自分にかけ、その後、使ったMPを全回復するまでヒーリング。

 時は来た。

 そろりとドラゴンに接近し、麻痺らせる魔法、攻撃感覚を長くする魔法、命中を低下させる魔法と、順次、弱体魔法をかけてゆく。その間、ドラゴンに攻撃されているのだが、白魔道士がレベル28で覚える“ダメージを一定量吸収する魔法”が威力を発揮して、被ダメージ、ほぼゼロ。やがて、フェローが参戦してきた。
 ここまでくれば、あとはフェローに攻撃の主導権を渡し、みこりんはフェローのHP回復に専念すればなんとかなるはず。……と思っていたら、なぜかみこりんのキャラがドラゴンに殴られていた。自分で回復魔法をかけまくっているみこりん。だが、殴られるタイミングによっては魔法詠唱が中断されてしまうので、徐々にHPが減ってゆく。
 どうやらまたしても、ドラゴンの石化攻撃がフェローを石に変えてしまった模様。

 前回よりは、だいぶ粘ったものの、戦闘不能となって排出されてきた。
 戦闘不能時のくらーいBGMが、心にしみる。

 やはりレベルをもうちょい上げないとダメなのだろうか。しかし、みこりんの“やる気”は衰えていなかった。幸い、MP回復の薬品も2個、手付かずのままだ。
 というわけで、再び挑戦。

 戦闘手順は、さっきと同じで。
 みこりんの操作は、お盆休みの間に格段の進歩を遂げていた。ひたすらレベル上げに励んだ成果だ。
 順調にフェローがドラゴンのHPを削ってゆく。みこりんキャラのMPが途中2度ほど尽きそうになったので、MP回復の薬品を順次使用。

 数分後、みこりんキャラのMPは、残りわずかになっていたが、ドラゴンのHPも同じく残りわずかだ。フェローのHPは、さきほどの回復魔法で全快にしてある。これは勝機。
 みこりんが必殺のウェポンスキルを放ち、100近いダメージを与え、そのあと、フェローがいいタイミングで攻撃を決めた。

 倒れ伏すドラゴン。
 ついにみこりんはバトルフィールドを勝ち抜いたのだ。今回はドラゴンが一度も石化攻撃をしてこなかったのが幸いだった。

 *

 無事にフェローを呼び出すアイテムをゲットしたみこりんは、早くフェローと一緒に冒険したくてうずうずしていたので、灼熱の砂漠までテレポートしてやった。ここの敵は、みこりんキャラのレベルからすると、かなり格上。でも、私のキャラも一緒だから問題なし。
 二人のレベル差がありすぎるので、フェローに経験値は入らないかと思ったのだけれど、みこりんがフェローに話しかけてみた感じだと、経験値はそこそこ入っているらしい。
 もっと一緒にフェローといたかったみこりんだが、初期のフェローは敵を15体倒すと自動的に帰ってゆく。

 つかの間の、フェローとのパーティ。

 フェローが帰ったあと、オアシスのある町に立ち寄ってみたところ、夜空に花火が次々と打ち上げられていた。こちらの世界でも、夏祭り。
 その後はオアシスで、心行くまで金魚すくいに興じたのであった。


2008.8.15(Fri)

コミュニティ

 “野菜村”を始めた当初は、自らギルドを作っていたみこりんだったが、およそ1年が過ぎた現在、どうやらそのギルドは機能停止状態の模様。みこりんも、今は別のギルドに所属してるようだ。
 今のギルドは、みこりんと同年代の子もいるみたいだけれど、大半はオトナらしい。チャットの途中で、みこりんに「これ何ていう字?」とか、「この言葉の意味は?」とか聞かれる日々である。でもまぁその分、みこりんのコミュニケーション力は上がっていってるような気もするのだった。

 そのギルドで、最近、一人が脱退したらしい。みこりんとも仲良くしてくれていた人のようで、みこりんもかなりがっかりしていた。脱退理由は、みこりんにもわからないらしく、しきりと「どうしてかなぁ?」と不安げだ。

 ところが今夜、みこりんがうれしそうな声で、その脱退した人がログインしてきたことを教えてくれた。ギルドを抜けたといっても、一緒に遊ぶことはできるので、同じルームでさっそくチャットなどしている模様。
 そうこうしているうちに、ギルドマスター等も集まってきたみたいで、画面はにぎやかなキャラクターで一杯になっていた。

 その話がいつから始まったのかはわからないが、何か真剣な会話らしいことはわかった。気になったので、みこりんに聞いてみると、ギルドマスターが、脱退した人の脱退理由を、メンバーに話して聞かせてくれているところらしい。

 時刻が明日を迎えても、まだ話は続いているようだった。
 ギルドマスターは、メンバーの実年齢などは把握しているので、みこりんにも分かるように話してくれていたのだと思う。
 ギルドマスターが信頼のおける人物というのはこれまでの経緯から私にもわかっていたので、頭痛に苛まれていた私は先に寝る事にした。おそらくこの日、みこりんのリアルにおける経験値も、ぐっと上がった事だろう。

 ネットにおけるコミュニティを、いまだに“仮想”なんちゃらと呼びたがる人は多いが、ネットだろうかリアルだろうか、生身の人が集まれば事情は一緒だ。


2008.8.17(Sun)

『雨柳堂夢咄 其ノ七』

『雨柳堂夢咄 其ノ七』(作:波津 彬子) 『雨柳堂夢咄 其ノ七』(作:波津 彬子)、読了。
 文庫本の方の最新刊である。この人の描くキャラクターには、独特の艶があって惚れ惚れとする。時代が現代ではなく、明治頃というのも雰囲気的にじつに良い。
 今市子氏の『百鬼夜行抄』と双璧をなす“物の怪”モノの傑作シリーズだと思う。

 “雨柳堂”という骨董屋を舞台にした1話完結のネタが基本なので、レギュラーメンバーはとても少ない。そんな中、骨董屋以外の人物として、例外的に継続して登場している、焼き物のつくろいに秀でた才を持つ女性と、焼き物の贋作作りをしている男の話は、今回の巻で、ぐぐっと動き始めた感があり、今後に期待。
 それにしても…、一番怖いのは、物の怪よりも、生身の人間だなと、しみじみ思う。物の怪は、心の闇をついて入ってくる…

 夏の夜、しかもお盆の頃に読むには、じつに最適な1冊だった。
 ところで、骨董屋が舞台ゆえに、様々な骨董品や、それに付いている精霊達の話がてんこ盛りなわけだが、ふと我が家にある品の中で、代々使われていくようなものがあるかな?と考えてしまった。実家が旧家というわけでもないので、お宝のような品があるわけでなし。

 自分が使ってきたモノに対象を限定した場合…、せいぜい大学の頃から愛用しているTAG Heuerの腕時計とか、TARAS BOULBAのデイパックくらい?それでも時間の流れにしてみれば、20年ちょっとしか経ってない。しかも時計は男物だから、みこりんに使ってもらうわけにもいかないし、私が灰になる時にその役割を終えるだろう。デイパックの方は、最近、片側の肩紐が取れてしまったので、永くはもたなそうだ。修理して使うか、新しいのを買うか迷い中。

 ……あ、もう1つ古いやつがあった。中学の頃に買ってもらったパーソナルコンピュータ“PC-8001”。およそ27年モノ。実家の物置に眠っていたやつを引き取ってきて、今はうちの倉庫部屋にいる。…でもこれは、どうなんだろう。故障してなければ今でも起動するとは思うのだけれど、“使う”という観点からしてみると、どうみても使えない。博物館に飾っておく分にはいいかもしれないが…。骨董品というのとは、少し方向性が違うような。
 それとも、こういうものでも、あと50年くらいしたら、骨董品として扱われるようになったりするんだろうか。その行く末を見てみたいような気もするが、たぶん先に私の寿命が尽きるので、無理。みこりんにでも頼んでおくかな。


2008.8.19(Tue)

瞬断

 朝方、西の空に不穏な黒い雲を見かけたのだが、案の定、午後から雷様を伴って雨がざぁざぁと降ってきた。社内放送で“停電のおそれ有り”と注意喚起があり、作成中のソースコードやらドキュメントやらをこまめに保存しつつ仕事をしていると、一瞬、室内の照明が暗くなり、ブンという音とともに、あちらこちらから「あ!」とか「おぅ!」とか声がする。
 瞬断で、PCが落ちてしまったらしい。私のPCも、1台は落ち、もう1台は無事だった。幸い、頻繁に保存していたので被害はたいしたことなかったのだが、その後も、何度か瞬断で電源が落ちてしまう事態となったため、落ちる方のPCは電源を切ってしまうことにする。

 瞬断をものともせず、頑として落ちなかったPCは、情シス配布のいわゆるOA用PC。Officeが動けばよいという代物なので、性能はたいしたことはない。それが幸いしたのだろうか。
 落ちる方のPCは、ソフトウェア開発用に所属で独自に調達した廃スペックなやつ。電源回りの条件がシビアなのかもしれない。

 *

 最近のゲリラ雨は雷を伴うことが多いので、お盆休みの間も、自宅のPCがよく瞬断で落ちていた。こんなに雷が頻発するのも、瞬断が発生するのも、近年まれに見る出来事である。そのせいかどうか、ハードディスクに若干の問題が発生してしまったが、今はどうにか復旧している模様。
 しかし、こうも立て続けに瞬断が発生するようだと、今後も無事に過ごせるか、やや不安ではある。

 我が家のファイルサーバの役割を担っているPCには、いまさらながらだが無停電電源装置を導入しておくのがよいのかも…。バックアップを常にとってあるとはいえ、大事なデータ(デジカメやビデオカメラで撮った映像)にもしもの事があっては大変だ。
 PC用の電源に高性能なものを使っていることもあって、無停電電源装置のバッテリー駆動時出力が矩形波のやつは、低価格ではあるものの危険な香りがする。値段が倍以上になってしまうが、やはり正弦波出力タイプにしておくのが無難か。そう思ってAPCのサイトで価格をチェックしてみたところ、昔に比べてさほど高価というわけでもなさそうなのがちょっと救い。おまけにちょうど今、期間限定で半額セール(アウトレット品対象)やってるみたいだし、買い時かもしれない。


2008.8.21(Thr)

『マクロスF 第17話“グッバイ・シスター”』

 インターネットで無料配信されている、バンダイチャンネルの『マクロスF(フロンティア)第17話“グッバイ・シスター”を見た。
 今週はオズマ・リーのターンらしい。バサラの曲がBGMとして何気に使われているのが、懐かしくてよい。『マクロス7』も、すでに今から14年前の作品なのだなぁと、しみじみ思う。

 反応弾の猛烈な熱の中で脱皮して再生する虫とか、虫の直撃を受けても撃墜されないアーマードパック付きバルキリーの頑丈さとか、印象的なシーンが多かったが、やはり今回はアレだろう。

 オズマ、死す。

 あぁこれは初代TV版マクロスのフォッカーのアレだな、と思わせておいて、じつは死んでませんでした、というのも、フロンティアらしくて良かったと思う。あとでもっと壮絶な死が待ってたりするのかもしれないけれど。

 個人的には、シェリル・ノームの今後に、期待。“死”を運命付けられていた彼女が、予定調和から外れて生き残ったこと。そして、ノームという姓を持つのは、たぶん伊達ではないはず。


2008.8.24(Sun)

上野樹里

 夕方の地上波再放送枠で、『のだめカンタービレ』をやっているのをみこりんが見ていたらしく、すっかり“のだめ”役の上野樹里にはまってしまった模様。インターネットで、いろいろと彼女について調べているようだ。そのうち、何かメモし始めたなと思っていると、みこりんはメモを手にして「おとーさん、DVD借りに行きたい」と言ったのだった。

 どうやらメモには、上野樹里の出演作品がリストアップされているらしい。レンタルDVD屋に着くなり、メモと現物とを見比べながら、おおいに迷っていた。
 今日はレンタル半額の日というわけでもないため、とても全作品を借りると言うわけにはいかない。それはみこりんもわかっているので、どれを借りるべきか悩んでいるのだった。

 新作の『奈緒子』は、レンタル期間が短いので除外。旧作の中では、『亀は意外と速く泳ぐ』が、あいにく全部貸し出し中らしい。『笑う大天使』は、以前私がSkyPerfecTV!でやってたのをDVDに保存していたので、すでに昨夜のうちに観たばかり。だから、これはいいとして…
 結局、みこりんが最終的に手に取ったのは、『スウィングガールズ』と、『のだめカンタービレ 新春スペシャル in ヨーロッパ vol.1』だった。意識してそうなったのかどうかはわからないが、音楽系というジャンルに落ち着いたのが、みこりんらしいなと思う。

 *

 帰宅後、さっそく『スウィングガールズ』を鑑賞。タイトル通り、ジャズバンドをやることになった女子高生達のお話。
 上野樹里、若っ。
 各楽器の演奏は、出演者本人達が実際にやってるというので、驚く。素で、音楽系だったのか。どうりで『のだめ』がしっくりくると思った。

 可笑しかったのが、エンディングのスタッフロールを見ていたみこりんが、“竹中直人”の文字を見つけて、「え!みるふぃ出てたの?」とびっくりしていたこと。あの濃い顔はそうそう見逃すとは思えないのだが、どうやらみこりんの目は上野樹里に釘付けだったのだろう。
 まぁ、その気持ち、わからなくもない。たしかに彼女は輝いていた。


2008.8.26(Tue)

満身創痍のみこりんのPC

 以前、メモリとグラフィックカードが故障し、今はメモリ半減、予備の旧世代グラフィックカードで動かしているみこりん用のPCだが、ちょっと前から3DのMMORPGである“アークロード”を、みこりんがやり始めたりしていたので、メモリ等を買い足してみた。
 ついでに、かなり以前に故障していたLANカードも、Intel製のきっちりしたやつに交換することにした。オンボードの100BASE-TのLANポートはあったのだけれど、やはりギガビット通信の魅力は捨てがたい。特に動画等の大容量ファイルをバックアップする機会が多いので、よけいにそう思う。

 交換作業に入る前、ネットワークの設定等をいじっている時に、妙にマウスの動きが重いのが気になっていた。2〜3秒に1回くらい、動きが止まって、かくかくっとマウスカーソルがぎくしゃくするのだ。……なんか、変だ。
 そういえば、最近、このPCの共有フォルダにアクセスしようとすると、突然、動きが完全に止まって接続が切れたりなんかしてたな。どこか他にも故障した箇所があるのかも………

 PCを引っ張り出し、筐体を開け、メモリスロットに新品の1GBを追加。グラフィックカードをGeForce7600GTに交換し、LANカードも交換。
 作業自体はすぐに終わったが、いざ電源を入れてみて、ちょっとやっかいなことになったなと思う。まず、オンボードのRAIDコントローラ(というかSATAコントローラを、デバイスドライバでRAIDでも動かせるようにしてるだけなのかもしれない)が作動しなくなっていた。このRAIDコントローラは、我が家のPCの中で唯一SATAに対応しており、そこに接続された合計1TBのハードディスクは、大切なデータのバックアップ領域として使っていた部分だ。

 とりあえずそのエラーはRAIDコントローラを無効にすることで置いておき、OSを起動させてみる。すると、今度は何故だがセーフモードで起動するようメッセージが出た。その通りにすると、何個かのシステムファイルがコピーされ、一応、起動には成功した。が、これはきっとハードディスクがやられてるのだろうと思い、Cドライブのエラーチェックを実行。
 再起動後、エラーチェックが始まり、延々と表示されてくる“BAD CLUSTER”の文字列に、ますますいやな予感がつのってくる。雷による瞬断で、かなり作動中に電源切れてたからなぁ…。その後にエラーチェックはしたのだが、これほどエラーは出てなかったはず。根本的にハードディスクが壊れつつあるのかも。

 メモリとグラフィックカードとLANカードは正常に作動していることを確認。
 というわけで、RAIDコントローラ用のドライバを、再度インストールし直し、BIOSでRAIDを有効にして起動。

 今度は正しく起動した。念のため、コントロールパネルの管理ツールから“コンピュータの管理”を起動し、“ディスクの管理”で状況を確認してみる。
 すると、RAIDコントローラに接続している2台のハードディスクのうち、1台の方に“危険”の表示が!しかも“オンライン(エラー)”なんて書いてあるし。
 試しにエクスプローラから、そのハードディスクに割り当てたドライブへとアクセスしてみると、長い沈黙のあと、エラーダイアログが表示された。

 しかもRAIDを有効にしたら、マウスカーソルが時々動かなくなるという現象も再発した。うーん………

 SATAのハードディスクを接続できるPCがこれだけなので、ハードディスクの故障なのか、RAIDコントローラの故障なのか切り分けができない。というわけで、RAID絡みは後回し。今は、バックアップ領域を失った事を直視しなければ。

 再度、RAIDを無効にして起動。これだと機嫌よくさくさくと動く。みこりんも「すごいよおとーさん、速くなった!」と、うれしそうだ。みこりんは大分以前から、マウスの変調に気付いていたらしい。やはり時々は各PCの動作チェックを自分でやってないとダメだなと思い知る。というか、セキュリティアップデートの時に自分で操作してるにも関わらず、「なんか重いな」程度に流してしまってたのが、そもそもの間違い。危険予知の感度が鈍ってしまっていた。

 Cドライブのハードディスクも壊れそうということは、大切なデータが入った別のハードディスクも、同じくらい危険な状態かもしれない。とっとと中のデータをバックアップしておこう。

 みこりんのPCから、私のPCへ、LAN経由で延々とコピー開始。最上層のフォルダで一括コピーしようとしたのだが、途中で読めないファイルが案の定見つかって、コピーは途中で終了。仕方がないので、重要性の高いデータの入ったフォルダを、ピンポイントで抜き出し、順次コピー。デジカメやビデオカメラの映像は、どうやら無事だった模様。
 今日が週末だったなら、徹夜してでもすべてのデータをバックアップしているところだが、残念ながら明日はド平日。重要なデータだけでも救えたことに感謝しつつ、眠りにつくのだった。

 無停電電源装置と、PCI接続タイプのSATAカード発注を、眠る前に忘れずにやっておいたのは、言うまでもない。


2008.8.28(Thr)

ネットワーク障害

 朝起きて、私のPCの画面を見て驚く。昨夜から、残るデータの一部をバックアップせていたのだが、一晩かけても終了していなかったのだ。
 これはいくらなんでも遅すぎる。30GB程度のファイル群だから、例えば100Mbpsの8割方で転送したとしても1時間もかからずに終わるはずなのに。

 試しにタスクマネージャでネットワーク使用率を見てみたところ…、リンク速度1Gbpsで、0.1%とかそんなものだった。双方のLANカードがギガビット接続になっているのにこの有様。1Gbpsで0.1%ということは、1Mbpsしか出てない計算になる。明らかにどこかが故障している気配。

 ネットワークの経路に、スイッチングハブが2つ挟まっているので、まずこれらを除外して、2つのPCを直結して試してみた。…結果、変わらず。スイッチングハブの故障ではないらしい。
 次にLicのPCを起動して、同様にみこりんのPCとのファイルコピーを行ってみた。こっちではどのくらいの転送速度になっているのか、チェック。すると、やはり1Mbps程度という結果になった。これらの結果から導き出される答えは1つ。みこりんのPCに挿した、おにゅうのLANカードがおかしいということになる。

 うーん…。確かなメーカー(Intel)製なので、どうもしっくりこないが。

 *

 仕事を終え、夜、再度、原因を探ってみる。
 同一型番のIntel製LANカードをもう1枚用意し、これをみこりんのPCに挿してみる事にする。

 結果は、やはり変わらず。転送速度は相変わらず、1Mbpsあたり。

 次に、異なるメーカーのギガビット接続可能なLANカードに交換してみた。
 結果は、またしても変わらず。

 それぞれのカードを、PCIバスの別のスロットに挿して再度確認したが状況変わらず。ちなみにジャンボフレームはオフの設定。
 最後に、オンボードのLANポートを有効にして、そちらに接続して転送速度を確認。すると今度は劇的に改善されて、いきなり80Mbpsオーバーとか出ちゃってる。

 これはつまり、あれだ。LANカードが故障してるんじゃなくて、みこりんのPCのマザーボードが、ギガビット通信可能なLANカードに対応してない、というか相性悪いのだろう。

 どっと脱力…orz

 Intel製のLANカードは、せっかくなので、私とLicのPCで使うことにする。それにしても…、今宵も雷様が真夜中過ぎまでたいそうお怒りになられていた様子。稲妻と共に、部屋の明かりが何度か明滅したが、幸い、PCの方は電源が落ちることなく持ちこたえる事ができた。でもこんな好運が何度も続くとは思えない。
 まだバックアップの終わっていない音楽データと動画データが200GBほど残っているというのに、こんな危険な状況では、寝ている間にコピーしておくわけにもいかず。

 無停電電源装置の到着が待ち遠しい今日この頃。


2008.8.29(Fri)

ゲリラ豪雨

 出勤時に、線路で電車が立ち往生しているのを見かけた。駅に先発の列車が足止めされているらしく、そのちょいと手前で停止しているのだが、運悪くそこは踏み切りの遮断機の検知内のようで、遮断機によって封鎖された道路を通過できない車列が、ひどいことになっていた。
 幸い、私は踏み切りの向こうには用がなかったので問題なかったのだけれど…

 今日も朝から雨模様。新幹線もどこかで止まってるようで、出張に行ってる人が現地にまだ到着できてないとか、そんな声がフロアのそこここから聞こえてくる。
 また、ゲリラ雨か。

 昼休みが終わる頃、例によって“雷による停電のおそれ”の注意喚起が社内メールで届いた。それと時を同じくして、ポケットの中でケータイが着信を告げる。
 発信元は家からだった。すぐに折り返し電話をかけてみると、みこりんが「雷鳴ってるからコンピュータの電源切った方がいい?」と聞いてきた。

 朝方、巨大なファイル群のコピーを実行させておいたのだが、まだ終了していないらしい。コピー動作を中止してからシャットダウンした方がいいけれど、たぶんそこまではみこりんもわからないと思ったので、普通にシャットダウンしてもらうことにする。停電で突然電源が切れるよりは安全だろう。
 みこりんの機転に感謝しつつ。

 *

 夕方になっても雷は鳴り止まず。雷が怖いみこりんのために、定時で帰宅してみると、いつぞやのクリスマスにサンタさんがプレゼントしてくれた“たまごっちの携帯音楽プレーヤー”に、『のだめ』の曲を録音している真っ最中だった。イヤフォンで音楽聴いてれば雷も怖くないと、そういうことのようだ。なるほど。

 ニュースによれば、このゲリラ豪雨で死者も出ている模様。水位2メートルの冠水か…。恐るべし。


2008.8.30(Sat)

すとっぱー

 降りしきる雨の中、Licに連れられてみこりんは“すとっぱー”なるものをするべく出かけていった。
 昨日みこりんから“すとっぱー”と聞かされたときには、某医薬品の“すとっぱ”を連想してしまい、お腹具合でも悪いのかと思ってしまったのは秘密だ。

 “すとっぱー”とは、いわゆる“ストレートパーマ”の略称として、みこりんが使っているらしい。たしか以前は“すとぱー”と略していたような記憶もあるのだが、日々新しい言葉を覚えてゆくみこりんゆえ、どこかで新しい略称を見かけたのだろう。
 ちなみに、なんのために“すとっぱー”しにいくかと言えば、明日のエレクトーン発表会のためである。

 お昼過ぎ、戻ってきたみこりんの髪は、さらさらのつやつやになっていた。その状態を維持すべく、今宵はお風呂でも洗髪水濡れ禁止らしい。なかなか大変そうだ。

 明日の天気予報は、やはり雨。できれば湿気は避けたいところだが、みこりん手製の“照る照る坊主”の威力や如何に。


2008.8.31(Sun)

エレクトーン発表会

 6月のエレクトーン発表会で金賞を受賞したみこりん達のグループは、今日、地区大会のためこの近隣ではもっともどでかい街へと出かけていった。気になる天気は……、昨日までの鬱陶しさが嘘のような晴れ。みこりんの“照る照る坊主”の威力、おそるべし。

 Licとみこりんが出発したのが午前9時過ぎ。そして、戻ってきたのが午後9時過ぎ。電車での移動等はあるものの、およそ10時間以上、演奏会場に缶詰状態だったらしい。
 Licの撮って来てくれたビデオ映像によれば、出場グループ約50という司会のお姉さんの声が入っていたので、さもありなん。

 ビデオカメラの液晶画面で再生している映像を見ると、舞台の照明がとても綺麗なことに気がついた。高出力のビームのように、きらきらと煌めいて見える。さすがに会場設備の質も半端ではないというところだろうか。

 そうした映像美もあってか、みこりん達のグループの演奏も、いつになく凛として聞こえた。演奏曲は、前回と同じく“エル・カミーノ・レアル”。髪にさしたお揃いの赤い薔薇も、よく栄えている。
 たださすがに近隣の金賞レベルが集まっているだけに、今回は受賞は逃した模様。

 他のグループの演奏も2組ほど撮って来てくれていたのだけれど、そのいずれもが“のだめ”で使われていた“ラプソディ・イン・ブルー”で、しかも両グループともに、鍵盤ハーモニカ担当のマングースの着ぐるみが登場していたのは、お約束。
 鍵盤ハーモニカのパートが終わると、着ぐるみはそのままエレクトーンの演奏に移行するのだけれど、着ぐるみのままで演奏するのは、なかなかすごいなぁと思った。ほとんど視界が確保できてないんじゃなかろか。でも、みこりんによれば、見えてなくても鍵盤の位置は分かるので、大丈夫らしい。
 さすだが。


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